第3回社会福祉法人の事業展開等に関する検討会


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これまで開催されていた2回についてお伝えしていた「社会福祉法人の事業展開等に関する検討会」の第3回が2019年6月17日に開催されました。今回は、これまでの議論の整理を議題として、社会福祉法人の事業展開等について議論が行われましたので、その内容をご紹介します。

1.社会福祉法人の連携・協働化の取組の推進

これまでの意見を考え、今後の対応に向けた考え方が以下のように示されています。

  • 社会福祉協議会の役割として、引き続き社会福祉法人の連携の中核として、複数法人間連携による地域貢献の取組を推進していく
  • 社会福祉協議会と連携し、小規模法人のネットワーク化による協働推進事業における法人間連携を推進していく
  • 個々の社会福祉法人が、自主的に連携・協働化の取組を進めるために、厚生労働省は事例収集等により横展開を推進していく
  • 災害福祉支援ネットワークの構築による連携が法人間連携のきっかけとしても有効であることから、このような取組を推進していく

2.社会福祉法人が主体となった連携法人制度の創設の検討

今後の対応に向けた考え方は以下のように示されています。

  • 社会福祉協議会の仕組みは重要であるが、連携方策の選択肢の一つとして、社会福祉法人主体の連携法人制度の創設に向け検討を進める
  • 社会福祉法人の収入・収益について、法人外への支出は認められていないことに留意して進める
  • 法人合併による大規模化は、法人間の合意形成が難しい側面があるため、連携法人制度の創設を進める

3.希望する法人が大規模化に円滑に取り組めるような環境整備

今後の対応に向けた考え方は以下のように示されています。

  • 大規模化は、希望する法人の自主的な判断のもと進められ、そのための環境整備を進める
  • 合併、事業譲渡、法人間連携の好事例の収集等を行い、希望法人向けのガイドラインの策定(改定)を進める
  • 組織再編の会計処理について、社会福祉法人は法人財産に持分がないことなどに留意しつつ、会計専門家による検討会で整理を進める

4.まとめ

「第3回社会福祉法人の事業展開等に関する検討会」では、社会福祉法人の連携・協働化及び大規模化についての制度の創設・見直しに関して必要性を感じていることは委員の方々の意見として共通しているが、その方向性については様々な意見が交わされました。その中でも、社会福祉法人の連携・協同化が進むことで社会福祉協議会の在り方や担う役割について検討すべきという意見が印象的でした。
この検討会での議論の内容は、社会保障審議会等で更に議論され、ガイドラインの制定や制度の創設・改定に繋がっています。今後の開催予定は未定ですが、今回の論点整理後に検討会が開催される時には、また状況をお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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