個人情報漏えいワースト5!現場のうっかりを防ぐアイディア

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 前号に続き、ご利用者の個人情報保護がテーマです。個人情報はどのようなときに外部に漏えいするのか。現場で起きやすい、けれども起きては困る事例ワースト5と、その予防策を見ていきましょう。

個人情報

第一位 利用者の情報が入ったUSBメモリを紛失する
 紙と違いデータが大量に入っているので、紛失すると大変です。

第二位 紙媒体を紛失、或いは部外者に盗まれる
利用者毎にまとめたファイルを持ち出し、置き忘れてしまう/車上荒らしに遭いバッグごと盗まれる等。

第三位 職員が独立するときに利用者リストやファイルを持ち出す
 ミスではなく人為的に漏えいするパターンですが、訪問系が防がなければならない最大の事件がこれです。

第四位 職員同士の私語、噂話等が外部に漏れてしまう
 立ち話や居酒屋、喫茶店でのお喋りなどが危険です。

第五位 FAXの誤送信
 別の事業所に間違って送信してしまうなど、割と起こりやすいケースです。

 その他にも、パソコンがウィルスに感染しデータを抜かれる等、類型は沢山ありますが、例えばこうした事故が実際に起こるとして、どのような対策を講じることができるでしょうか。
上記ケースは、次の二つの傾向に分類できます。

  1. うっかりミスや不可抗力によるもの(1、2、5位)
  2. 職員の故意(目的的行為)によるもの(3、4位)

Aを予防するには「ルール作りと定着」、Bの予防には職員の「教育」が、それぞれキーワードになります。今回はAについてみていきましょう。

うっかりミスを極力減らす工夫?

 まずUSBメモリの紛失について。小さいスティックタイプのものが主流ですが、ついうっかりポケットに入れたことを忘れクリーニングに出してしまい紛失……といった事件が相次いでいます。一度失くしてしまうと、そのデータの全関係者に紛失の事実を告知し、謝罪して回らなければなりません。その意味では非常に危険なものなので、できれば使わないのが一番なのですが、そうも言っていられませんね。

 そこで一番簡単な対策として、「ナンバリング」の手法を導入しましょう。
具体的には、まず使ってよいUSBは会社で管理するUSBのみとし、私物の持ち込みを一切禁止します。
その上で会社管理のUSBの本数を5本なら5本とはっきり決め、①から⑤の番号シールをスティック本体に貼ります。油性ペンで書いてもいいでしょう。
USB自体の色も、蛍光色など目立つ色のものにします。更に鈴のキーホールダーをつけるなど、できるだけ目立たせます。小さくて失くしやすいのであれば、このように目立たせればよいのです。

使わないときは一か所に並べて置き、特定の管理者しか開けられない場所に保管するようにします。

 それだけで段違いに管理しやすくなるでしょう。もし職員が私物のUSBを持ち込んでもすぐ判別できるようになり、情報の不正持ち出しの抑止力にもなります。

 ちなみに、このナンバリングの手法は、配布資料を回収しなければならないときも有効です。表紙の右上端などに手書きで番号を振っておき、会議が終われば回収し、その場で番号を確認する癖をつけましょう。
 その他マスターキーでも何でも、貴重品はナンバーをつけ点検できるよう工夫してみてください(以前、施設内で派遣職員がネームカードの紐に付けたマスターキーを紛失してしまい、大騒ぎとなったことがありました。小さくて貴重な物をできるだけ目立たせる工夫をしましょう)。

紙媒体の紛失はこうして防ぐ

 統計等によれば、実際に現場で起きる漏えいのパターンはデータそのものを盗まれる等よりも、紙を紛失することが圧倒的に多いそうです。事業所としても紙媒体の紛失の対策は不可欠です。
まず現場のルールとして、「破棄してよいものはすぐ破棄する」を徹底することです。個人情報の書かれた書面の裏紙をメモ用紙として使うような「節約術」は、まさかしていないと思いますが、ありがちなケースとして「後でまとめてシュレッダーにかけようと思い、ずっと用紙の束を積み重ねていた。そこから一枚気づかない内に紛失していた」というものが多くみられます。

 施設では、介護日誌など正規の書式の他、様々な書面があります。送迎車内のご利用者の「送迎表」、排せつ記録、配食リスト等々……あらゆるものが個人情報に該当し、特に病歴や排せつ関連など、他人に知られたくないものについては特段の配慮が必要であることを研修でしっかり学んでもらいましょう。
 施設系は訪問系サービスと違い「ホーム」が舞台なので、「お客様」であるご利用者は固定された面々であり、またその大半が認知症であることも手伝って、つい現場職員の気が緩みがちです。「どうせ認知症で分からないのだから、これぐらいいいだろう」となりがちなのです。ステーションのカウンターに、ご利用者のファイルが開いたまま置きっぱなしということが日常茶飯事だったりすると、相当危険といえるでしょう。

 だからこそ、定期的な研修や張り紙による注意喚起等により、日々の意識を高め維持する努力が必要となるのです。このようなミスによる漏えいを防ぐには、詰まるところ職員一人ひとりの意識を向上させることに尽きます。続きは次号でお伝えします。

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