介護サービスについて事業経営の規模の拡大を示唆!! 経済財政運営と改革の基本方針2015


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経済財政運営と改革の基本方針2015 計画の基本的考え方

平成27年6月30日、「経済財政運営と改革の基本方針2015 ~経済再生なくして財政健全化なし~」(骨太方針)の内容が発表された。

 

この方針は簡単に言えば現在の安倍政権下における「経済再生なくして財政健全化なし」の取組を継続し、2020年度(平成 32 年度)の財政健全化目標の達成に向けた今後5年間の計画の方向性が記されている。

 

歳出改革、いわゆる出ていくお金に関しては、公共サービスの無駄をなくし、民間の活力を活いかしながら抑制していき、国、地方、民間が一体となって「公的サービスの産業化」「インセンティブ改革」「公共サービスのイノベーション」に取り組むとされている。歳出改革は毎回よく取り上げている地域包括ケアシステムがあてはまります。

歳入改革、いわゆる入ってくるお金に関しては、消費税率の引上げ(平成29年4月)や経済成長における企業収益及び就業者の所得増加をしたうえでの税収の伸び、マイナンバー制度の活用等により税・社会保険料徴収の適正化などがあげられている。

 

社会保障の基本的な考え方

社会保障・税一体改革を確実に進めつつ、経済再生と財政健全化及び制度の持続可能性の確保の実現に取り組む。尚、下記5点の基本理念に基づいて取り組む

 

(1)自助を基本に公助・共助を適切に組み合わせた持続可能な国民皆保険

(2)経済成長と両立する社会保障制度

(3)人口減少社会に合った公平で効率的な医療等の提供

(4)健康で生きがいのある社会

(5)公平な負担で支え合う制度

 

安倍政権下における過去3年間の社会保障関係費の増加が高齢化による増加分(1.5兆円)に収まっていることを踏まえ2018年度(平成30年度)まで継続していくことを目安とし、効率化、予防等や制度改革に取り組む。2020年度(平成32年度)に向けて、社会保障関係費の伸びを、高齢化による増加分と消費税率引上げとあわせ行う充実等に相当する水準におさめることを目指すとされている。

 

また、非常に気になる文として、団塊の世代が後期高齢者になり始める2020年代初め以降の姿も見据えつつ、主要な改革については2018年度(平成30 年度)までの集中改革期間中に集中的に取組を進めるとされている。

平成30年度と言われれば、医療・介護の同時改定が行われる年度である。

医療・介護提供体制の適正化については簡単に言うと地域ごとにそれぞれ抱える問題や課題が違うからその差を是正していこうということと、都道府県が主体となって地域の実情に合わせた適正化内容を実行してね。また、改革を頑張っている都道府県には基金から支援を行うよという内容が記されている。

インセンティブ改革については、要介護認定率や一人当たり介護給付費の地域差について、高齢化の程度、介護予防活動の状況、サービスの利用動向や事業所の状況等を含めて分析し、保険者である市町村による給付費の適正化に向けた取組を一層促す観点から、制度的な対応も含めた検討を行うとされている。

 

公的サービスの産業化については、社会保障に関連する多様な公的保険外サービスの産業化を促進する観点から、医療関係職種の活躍促進、民間事業者による地域包括ケアを支える生活関連サービスの供給促進等に取り組むとされ、さらに介護サービスについて、人材の資質の向上を進めるとともに、事業経営の規模の拡大やICT・介護ロボットの活用等により、介護の生産性向上を推進するとされている。

 

事業経営の規模の拡大を示唆!!

医療・介護提供体制の適正化、インセンティブ改革、公的サービスの産業化などは前述したように地域包括ケアシステムがまるまるあてはまります。しかし、地域包括ケアシステムは現在のところ効果的に機能しているとは言い難ですよね。

 

前ページの資料⑥に医療・介護の計画においては最近よく国が主張しているPDCAマネジメントの実施が出てきておりますが、 これは現在の地域包括ケアシステムが絵に描いた餅状態であることを考えれば当然の話ですね。 地域包括ケアシステムという計画は素晴らしいですが、実行されなければ国のシナリオとしては進まないので 実行状況に合わせた柔軟な取り組みが必要ということでしょうね。

もちろん、国としては改革が進むように制度(法)を変えてくることは容易に予想がつきます。

 

我々、事業者としてはこのような大きな方針がでているなかでやはり今後、取り組んでいくべきことは事業経営の規模の拡大になります。わざわざ国が示唆しているぐらいですから、一般的に考えれば現状維持や規模の縮小化の路線をとって生き残るのは至難の業です。

 

1月末ぐらいから約半年間様々な場所で介護保険改正のセミナーをさせて頂きましたが、 その際によく言っていたことが『事業経営の規模の拡大化』です。改正の内容をつぶさに見ていくとそのような結論しか出せないようになっておりました。

財務省のシナリオでは2025年における介護保険費の歳出総額は19.8兆円と予想しております。これは現在の介護保険の歳出総額と比較すると約2倍です。

ということは、この介護業界は今後10年間で市場規模が2倍見込める産業ということです。こんな業界は現在の日本ではなかなかお目にかかれません。

 

一人一人の介護保険単価は下がるが、人数は増加する市場なのです。だからこそ規模の拡大化と効率性が求められるのです。

 

ただ、間違えてほしくないのは無暗やたらに規模の拡大をするのではなく、地域の実情に合わせたサービス展開、事業経営の拡大をしなければもちろん成功しません。ニーズがないのに、または供給過剰状態で事業を拡大しても失敗するだけです。経営者は地域の実情を把握し、さらにその需要が何年、何十年ぐらい継続するのかをきちんと予想しなければいけませんね。

 

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