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大きく変わる「社会のしくみ」と「社会保障制度」 vol.5


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地域のニーズに合わせた経営戦略へ!経営陣が意識を変えることが先決!

前回に述べた、医療・介護の業界においては、法人独自の経営方針によって、どちらかというと制度寄りの(地域ニーズが第一ではなく)事業展開が目立っていたように思われます。その結果、サービスについては、「過剰な地域と不足する地域」が現れ、地域格差が生じました。

 

人口が増加する大都市圏と減少の一途をたどる地方においては、従来からの「制度優先/現場や地域ニーズはあまり考えない/大規模収容型(利益優先)の建物・機械・器具優先/他力本願の人材育成」 などといった経営体質に甘んじていては、次期改定に行われるであろう大改革に対応できなくなるでしょう。

 

医療・介護バブル終焉の時代がやって来ています。

 

事業者間の競争と協働・勇気ある統合、そして地域ニーズに合わせた経営戦略(事業の見直し)、そしてそれに基づき、既存の施設(事業)を不良債権にしないことが求められてきます。他産業における競争・顧客満足を見習い、自社での独自の人材育成を行うなど、「経営者自らが現場や地域に出て指揮を執る!権限は現場に移譲(任せる)する」ことが大切です。
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現状と課題について

Ⅰ 現状

1.地域包括ケアシステムに向けての対応策が各分野(行政・地域包括・事業者)で不明確。

2.危機意識が少ない(人口減少、しくみが変わる、病院・施設完結型から地域完結型への移行についてなど)。

3.地方においては「同規模で高規格な病院の建て替え」と「広域型(大規模)介護施設建設」が続いているが、これでは「幕末に城を築くようなもの」。

 

ⅠⅠ 課題

1.地域格差

●総人口が減少する地域

●高齢者人口が間もなく減少する地域(2020年までに)

 

2.水面下で進行している、医療・介護事業の「バブルの終焉」(自由な医療・介護・福祉ができなくなる)

●拡大から統合(淘汰)及び地方では縮小へ。「病院機能分化と病床削減、介護事業の多機能化・複合化」

 

3.医療と介護サービスが機能別に分類される:名称(病院・老健・特養)ではなく機能重視

 

4.経営感覚のない経営陣ですべてを決める(現場のニーズ・地域のニーズを把握しない)

●経営陣・本部ですべて決めてしまう。

企画(現場・地域ニーズ無視)・建設(業者任せで豪華な建物建設=高額な減価償却費⇒人件費抑制)・完成後には管理者を指名して、稼働率上げろ!(地域ニーズと違うものを立てたから他地域から利用者を収容等)利益出せ!(費用対効果のない施設をつくるから利益が出る訳がない)、最後は責任問題へ(中間管理者は精神的に追い詰められて退職へ)

●経営陣の交代(医療法人・社会福祉法人等)が求められる。

 

5.育たない人材・育てない経営者

●組織図が・職務基準が・職務権限が・評価が・・・できていない。あるけど機能していない。

職務権限等不明確で「権限はなく」「責任だけ取らされる」奴隷のような幹部、管理者がいる。だからこの業界では人材は育たない。

 

対応策について

1.経営陣の意識改革

●医療法人の理事長・介護事業所の社長は、経営者としての意識を高める!

本来、理事長・社長は医療・介護・サ公住や有料老人ホームなどの住まい系全てを把握すべきなのに院長は病院の単なる管理者・施設長は施設の管理者として甘んじている例も・・・。

●独断から合議制へ(組織決定機関を明確に・エリア(地域単位)長による合議制)

 

2.組織再編

●組織の見直し!組織内に決定機関を設置する。理事会決議後に執行機関における職務基準・職務権限を明確にし、エリア単位で権限移譲。

●地域包括ケアシステムに向けた部署設置。「地域包括ケア推進室(部・担当)」等。

 

3.規模拡大より機能強化

●ハード(箱物)より人材育成・確保(知識・技術の向上、地域ニーズ把握と対応能力を磨く)。

●既存施設の機能強化・多機能化(例:老健で在宅支援機能を強化する)。

●経営陣はじめ幹部・管理者・職員全ての多機能化(専門性とチーム対応)。

 

4.コンパクトなまちづくりへ

●集合住宅を中心に既存の病院・老健・特養機能を地域で有効活用する。

●在宅での効率化:小規模(小地域)生活支援型複合施設等。

 

5.人材育成と質の確保

●自社での人材育成を基本とする。(他力本願:行政等主催による研修に依存。)

●組織の見直しと職務基準・職務権限を明確にする。

やらせないで「できない!」から「やらせてみる・権限を与える」による人財育成。

●質の確保は、「知識・技術の向上」だけではなく!「患者・利用者・地域ニーズに対応できる」ことが最大の質の確保です。

 

次回は、上記5つの対応策について、具体的に考えていきましょう。

 



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