介護ラボしゅうの立ち上げ、そして立ち上げて感じた事


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立ち上げ準備その1

前回立ち上げのきっかけでも少しご紹介しましたが、会の目的は、「愚痴を言う場を作ること」、そして「後輩達をサポートすること」でした。

 

そこで、対話の場を作ろう!と思ったものの、実は私はこの頃、勉強会に行ったことはほとんどなく、社外に介護職のつながりがあったわけではありませんでした。

最初に思ったのは、「どうやってやればよいのだろう??」ということ 。

 

今考えるとノウハウや準備が不足の状態で、恐ろしい状況だったなと思っています。

 

今回は、そんな状況の中で私が介護ラボしゅう第1回目開催までに行ったことを紹介していこうと思います。

 

①先輩に想いを伝える。

最初に、介護ラボしゅう立ち上げを考えるきっかけとなった先輩や、周りにいた先輩達に自分がやりたいことを話しました。

自分がなぜ対話の場が必要だと思ったのか、自分が日々感じていることを伝える場が欲しいこと、さらに介護現場の閉塞感の改善が必要だと考えていること

その結果、ありがたいことに想いに共感してくださり、立ち上げのサポートもしてくださることになりました。

 

②上司に話す。

この活動をすることが良いことか、仕事の外でこのようなことをしていいのかなども判断がつかなかったので、信頼している上司に活動の内容を話していきました。こちらも想いに共感してくださり、協力してくださることにつながりました。

 

身近な先輩や上司に話したのはとても良かったと思っています。様々なアイデアやつながりをいただくきっかけがここで生まれたからです。

何か事を起こそうとした時、もちろんゼロからなんでも一人でできる方もいるかもしれません。ただ私のようにそんな能力がないと少しでも感じているのであれば、自分の頭で考えず人の頭を借りて考えることが、より良い結果につながるのだと感じています。まずはぜひ身近な人の力を借りましょう。

 

③会の名前を決める。

命名をすることも会を始める時に必要なことの一つだと思っています。

どんな集まりにしたいのか、想いが伝わる名前は何か…

私の場合はこのような感じでした。

 

・介護=介護をもとに話をしていくので使う

・ラボ=ラボラトリーの略。介護を研究・検証していく場になればという想いから使う

・しゅう=集・習・修・就・秀などの感じの意味をつけたいなと思い、ひらがなで「しゅう」と総称して使う

 

しっかり考えたように見えるかもしれませんが、ほぼインスピレーションで決めました。

考えすぎるとどツボにはまりますので、インスピレーションに任せてしまうことは結構大事かもしれません。

立ち上げ準備その2

④会場の設定をする。

「場作り」は、様々な場でやっていくことができるかと思います。人数が少なければ喫茶店のテーブルでもいいでしょう。人数が多ければ会議室を借りたり、カフェの貸切も検討していくことができると思います。私が意識したことは、いかにお金をかけずに行うことができるかでした。介護ラボしゅうは現在もそうですが、収益を求めていません。ですので、高い会議室を借りることはできない、参加料を若干徴収したとしても最初なので参加者もそんなにいないだろうから多くは集らない、と思っていましたので、いかにお金がかからないかが場所選びのポイントでした。

 

当時勤めていた施設の会議室を使っても良いとの話もいただきましたが、誰にとってもフラットな場所での開催の方が、話がしやすいかと思い、無料で借りられたのですが断りました。

そこで出てきたのが区民センターの会議室でした。当時私は世田谷区で勤務しており、登録をすれば区の会議室を借りられるということを知ったのです。現在も借りていて当時より少し料金は上がりましたが、それでも一回約300円くらいで借りることができます。

この金額なら支払い続けても会を継続していけます。

 

⑤日時を決める。

定期的に開催することを前提に、どのように設定するかを検討していきました。

まずは会社の会議等のない日。私が参加できないことがないようにするためです。さらに近隣の福祉関係の集まりがない日などを確認し、毎週木曜日と決めました。

さらに、月末月初にあたる第一や第四木曜日は避け、第三木曜日に設定することで落ち着きました。多くの方が参加しやすい曜日はいつだろうかと仲間と決めていくことが良いかと思います。

開催時間については仕事が終わってから参加できる時間と考え、最初は19時スタートとしました。しかし、19時というのは仕事を終わってからでは、駆けつける形となり意外に間に合わないという事が多かったので、会を重ねた結果、19時30分スタートに変更していきました。

 

特にワークショップをする場合はできる限るスタートに参加者が揃っていないと運営が難しくなります。

 

⑥告知物を作る

会を開いても人が集まらなければ話は進みません。ですので、会を知ってもらうために告知物を作っていきます。どんな会なのか。どんな人が集まっているのか。

場所や時間などを記載していきましたが、初回のものはワードで作成した地味な出来上がりとなってしまいました。

今であればとても「行こう」という気がしてきませんが、これでも当時は必死に作ったのです。

 

作るに当たっては、様々な広告や雑誌などの紙面をみて、目に止まるものや「かっこいい」と思うものの真似から入ることがいいかと思います。

ワードもしくはパワーポイントを使えば近いものは作れると思います。気に入ったものがなぜいいと感じるのかを考えてみるのも面白いのではないでしょうか。

 

⑦ブログを始める

私は会を始めるにあたり、告知や活動報告のためにブログを始めました。残念ながらもうブログ動いてはいませんが…

ブログを始めるのはとっても簡単ですし、お金もかかりません。好きなことを好きなように書いていけばいいので、何か発信したいなと思っている方はブログだけでも始めてみるといいかもしれません。

宣伝効果を考えてもネットを使わないというのはもったいないと思います。介護ラボしゅうを始めた頃は、Facebookは流行していなかったですが、ブログでも結構なつながりは作れました。また、他の人の活動を、地域を越えて知ることができるので勉強にもなります。

 

現在であれば、Facebook、メーリングリストなど様々なツールを使うことで自分が想像している以上の広がりを得ることができるかと思います。

 

立ち上げ準備その3

⑧ホームページを作る。

ブログ同様に作成したのがホームページです。こちらは会を知ってもらうためと開催の案内や開催後の報告のために作成しました。

 

ホームページも現在では素人が直感で簡単に作れるホームページサービスがいくつもありますのでそれを使うととっても楽です。私も今でも無料のものを使っています。

ホームページもいつでもどこでも見られますので、自分のつながりではないところから見つけてくださり、参加してくださる方が増えてきました。

上記のような準備を進めてついに第一回目の開催までたどり着きました。

「ふーっ!!」 とこの段階で落ち着いてしまいそうでしたが、ここからがスタートラインです。

いや、ここからが自分と向き合うことの始まりだったのかもしれません。

 

いよいよ第1回目開催

やってきました第1回開催日(2010/5/27)。区民センターに1時間前に前乗りして準備開始。

 

「さてさて、何を準備したら・・・」

写真の通り、ロの字の机並びの会場もレイアウト変更が必要なのかそのままでいいのか・・・そのままで開催してしまえっということでレイアウトはそのままで開催。

20人用の設定の会議室で、とりあえず司会進行の私が中心に座る以外は何も決めず、早く来た人から奥へという流れで座っていただきました。

当日までに参加者を集めるために声かけした結果、(ほぼ身内ではありますが)知り合いと、つながりのある施設の職員数名の合計13名に集まっていただけました。

 

「なぜ今の仕事を選んだのか」をテーマに話を進めていきました。私が一人ひとりに「テーマについてどう思っていますか」と質問していく流れ。

ところが、質問を振られた方は何だか答えにくそうな上に、基本的に話が得意ではない自分が進行役であるということで、非常に強い焦りとストレスを感じてしまいました。

 

「まずいな。どうしよう」

「何を話したら・・・」

「次なんて聞いたら・・・」

 

正直もう部屋から飛び出したい気持ちでした。

先輩方のサポートのおかげでどうにかこうにか、予定の二時間が過ぎ第1回目は終了したのでした。

 

「疲れた・・・」

ただそれだけが残った時間でした。達成感もなく、がっくりしただけだったのです。そして集まってくださった方に申し訳ないと思って部屋の片付けを進めていきました。

 

反省会へ

終了後先輩方と反省会へ。

ちなみに現在は会の終了後は懇親会になっていてとても良いものとなっています。

 

話を戻しますが、反省会では、何と言っても「辛かった」という自分の振り返りと、参加者が話しにくそうだったという問題を改善するための環境づくりが話の中心となりました。

 

出てきた反省点は下記の通りです。

・席の配置が遠すぎてコミュニケーションが取りづらい。

・主催者に緊張感があり、硬さが参加者の方に移ってしまった。

・時間の使い方。会の着地点が曖昧で、ただぼやっと進んでいる感じ。

・司会進行が個人的に厳しい。

・話すのがやっぱり苦手。

などなど。もう次回はないなと思うほどの状況でした。

 

それでも第2回に向かえたのは、始めたからには簡単に辞めないというただの意地だったのかもしれません。

反省点を改善点として捉え、次回に向けて何をすべきか。何が足りないのか。と考えていけたのが継続の一歩になったと思います。

 

当たり前かもしれませんが、初めからうまくいく人は少ないでしょう。反省点がたくさん出てくるかと思います。そこから自分自身と改めて向き合い何が足りていないのかを知り、身につけていくことが大事だと感じています。もしくは自分自身にないものを持っている誰かを仲間にすることです。

 

自分にできないことや苦手なことを知る、受け入れることがとても重要なことであり自分を強くする近道だと感じています。

 

第1回目の反省点・改善点があったからこそ第2回や今があると思います。

 

ぜひ、思い切って失敗してみましょう!!助けてくれる誰かがあなたの周りに入るはずです。

行動をしている人の周りには助けてくれる人やアドバイスをくれる人が多くいるのだと感じています。

まずは第一歩を踏み出してみることが大事です。

 

次回は、こんなひどいスタートながら、現在に至るまで会を重ねてこられた理由や活動を紹介していきたいと思います。
※介護ラボしゅうのWebサイトはこちら

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