国分寺市における地域のマネジメントVol.1 基幹型地域包括支援センターの役割を知る


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国分寺市の地理的な特徴と歴史

国分寺市は東京都のほぼ中央に位置し、首都近郊にありながら武蔵野の面影を残す、水源と緑豊かなベッドタウンです。国分寺駅は中央線・武蔵野線、西武国分寺線・多摩湖線が交わる、多摩地域の交通の要衝となっています。市域は東西約5.68キロメートル、南北約3.86キロメートル、面積11.46平方キロメートルで、その大部分はほぼ平坦地(武蔵野段丘上)です。

 

平成26年1月1日時点における人口は118,697人、高齢者人口は24,635人で、高齢化率は20.75%です。この内、要支援要介護認定者数は4,413人(内 要支援認定者は1,093人)で認定率は17.45%となっています。第一号被保険者は4,302人、第二号被保険者は111人です。

 

厚生労働省老健局の資料によると、国分寺市はもともと農家が多く、地縁が出来ている地域だそうです。そのため一戸建て住宅が多いのですが、最近では新興住宅やマンションが増え、高齢者の独居世帯も増加しています。国分寺市内を国分寺崖線(武蔵野台地)が走っているため、縁端は段差数メートル程度のちょっとした崖になっています。また武蔵野台地の影響で坂道が多く、高齢者が外出するのに困難なエリアも少なからずあるようです。

 

介護保険事業所等の整備に関しては、平成12年の介護保険創設時、居宅介護支援事業所が少なかったことから、市が直営で運営をする形をとってきました。最初に作られた在宅介護支援センター、その後の地域包括支援センターも、まず直営で設置し、その後委託型を設置しています。

 

現在では委託型を含めて、地域包括支援センターが7つになっていますが、その6つを統括する市直営型の基幹型地域包括支援センターを設置しています。今回の取材では国分寺市福祉保健部 高齢者相談室(基幹型地域包括支援センター)の玉井さんを取材し、基幹型を設置するメリットや行政としての役割についてお話を伺いました。

 

サービス事業者の皆さんにとっては、行政主導型で地域包括ケアシステムの中核となる地域包括支援センターを運営する国分寺市の取り組みを参考にすることで、行政における取り組みの違いや、行政とサービス事業者との連携ポイントなどがみえてくると思います。

 

基幹型地域包括支援センターの設置に至った経緯と4つの役割

平成12年に市が直営で運営する在宅介護支援センターを設置したことが始まりです。市としては直営で運営する必要性を感じていましたので、その後、平成18年に国分寺市地域包括支援センターを直営型として開設することに繋がりました。

現在地域包括支援センターは委託も含めて全部で7つになりましたが、基幹型を設置することで直営型のメリットを保ちながら、業務を拡大いくことができるようになりました。基幹型の地域包括支援センターの役割は全部で4つ(「1.総合調整機能」、「2.統括機能」、「3.人材育成支援機能」、「4.後方支援 直接介入機能」)です。

地域の課題(相談内容や相談者の属性)を公表しています

総合調整機能・統括機能では、各センターからの業務報告を集約して公表をしたり、管理者会議、職種別連絡会などを行なっています。たとえば、1年間の相談内容をまとめた表はこのような形で公表しています。

相談の件数は毎年2割くらいづつ増えています。一番多く寄せられる相談は、やはり介護保険サービスで、次に保険医療サービス、続いてくらしの相談となっています。年間の介護保険に関する相談は平成24年から1万件を超えてきました。

また、7つあるセンターによって相談内容にも特色があります。総合相談に対応することが、地域の問題を解決することに繋がっていくと思います。サービス事業者の方からの相談も年間で1700件を超えるほど頂いています。地域包括支援センターに寄せられる課題を、地域資源である関係機関と一緒に解決していくことが、連携を進める上で大切だと思っています。

 

個別課題から地域課題を見つけていきます。(国分寺市の地域ケア会議)

国分寺市における地域ケア会議は、全体として開催される『地域ケア会議』を親会議として、6つの委託先地域包括支援センターを東西の2つで分けた『小地域ケア会議』、各センターレベルで開催される『個別支援会議』で構成しています。個別支援会議で行なわれる個別事例を集約することによって、地域に共通する課題を発見することに繋がります。

 

また、特徴的な点として、「地域ケア会議権利擁護部会」「地域ケア会議介護予防部会」「地域ケア会議医療介護連携部会」の3つの部会を専門レベルの地域ケア会議として位置づけ、親会議である『地域ケア会議』と有機的な連携を図るようにしています。それぞれの地域のサービス事業者の方も入ってもらっています。介護保険事業者連絡会をサービス形態別(ケアマネ、サ責、通所、訪問看護)に設置していますので、それぞれの活動報告、活動から見える地域の課題について会議に報告されることもあります。

国分寺市では今後総合事業に取り組みますが、高齢者保健福祉計画の中で「地域資源の整理と有機的な連携が必要」との方向性が出されました。高齢者のボランティアグループやサークル活動などが増えていますが、全体の整理や、グループ相互の活動理解ができていない現状があります。今後は、具体的な内容や方向性については部会を含め関係者間の検討の中で整理を進めていきます。この段階から会議に参加していただくことで、地域への理解も深まっていくと思います。

 

市もケアチームの一員、後方支援として市が介入することの意味

複雑なケースの場合に市が介入することがあります。虐待が伴うケースでは地域包括支援センターや居宅介護支援事業者はやはり相談者に寄り添う立場ですので、家庭内で起きていることに入っていくには負担が大きくなります。事例によって市が家族と関わり、役割を担うことがあります。役割分担することで地域包括支援センターは介護者の方に寄り添うような立場を取ることができるのです。

 

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