問題職員を雇い続ける余裕はない!解雇に向けた正しい手順とはー4

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 今回も、問題職員の解雇の方法です。退職勧奨をしても全く応じる気配が無い場合、やむを得ず解雇を言い渡す場面をみていきましょう。

 前前号で解説した普通解雇と懲戒解雇の違いを、覚えていますでしょうか。「普通解雇は能力不足、懲戒はペナルティとして行われる」でした。そして、両者は重複する部分があるものの、懲戒解雇はハードルが高く、いざ裁判に訴えられると「無効」とジャッジされるおそれも大きい、そのため解雇する場合もできるだけ普通解雇のコースで行きましょうということでしたね。

 それでは、いよいよその実務的な方法をお伝えしましょう。

普通解雇の通知書のつくり方

普通解雇は口頭でも有効に成立しますが、怒りに任せて「首だ!」「明日から来なくていい」等と言い放とうものなら、しばらく経って「あの解雇は無効だから賃金を払え」等と請求されるのが落ちといえます。解雇は重要な決断であり通知ですから、「言ったわない」を避けるため必ず文章を作成し手渡しましょう(もし会えない場合は、面倒になりますが自宅に配達証明付きの内容証明郵便で郵送します)。そのサンプルは以下の通りです。

絶対外せない!普通解雇通知文作成のポイント

ポイントは次の3点です。

1.何日付で解雇するかをはっきり決めること

当たり前ですが、解雇日付を確定させることが第一歩です。日付が確定しなければ予告手当の支給額等も決まりません。普通解雇の場合、30日前までに解雇の予告をする必要があり、30日を置かずに解雇する場合はその超過日数分の平均賃金を予告手当として払わなければなりません(例えば14日後に解雇する場合は16日分の手当を支払う必要)。

2.普通解雇をする根拠となる就業規則の規定を明確に示すこと

これを「解雇事由」といいますが、就業規則の条文を意味します。条文に該当する具体的な行為(解雇理由)については記載する必要はありません。解雇理由は労働者側から求められれば提出しなければなりませんが、最初の通知である解雇予告通知に記載する義務は無いのです。解雇は一刻を争う場合もありますので、「シンプルなものでいいのだ」と覚えておかれると良いでしょう。

3.解雇予告手当は可及的速やかに支払うこと

即時解雇をする場合は、言い渡しと同時か、なるべく早く振り込む必要があります。「次の給与支給日に併せて振り込みます」としてしまうと、最悪その日まで解雇がなされなかったものと見做され、休業手当を追加で請求されるおそれがあります。

以上を押さえた通知書を作成したら、いよいよ当該職員に対しこれを読み上げ、手渡します。その際「受け取れません」と拒否したとしても、前述の通り口頭でも解雇は成立し、相手方の同意は無関係ですから、「法的には解雇は成立します」と告げる他ありません。

その上で相手方が「不当解雇だ」と争ってくるか否かは相手次第なのでこちらとしては出方を待つしかありませんが、正にそうなっても怖くないよう、これまでイエローカードとしての懲戒処分や指導等を積み重ねてきたのです。解雇に合理的理由があり、それを立証できれば裁判でも恐れることはありません。

解雇とは、そのような地道なステップの上に成り立つものであるということを忘れないようにして頂ければと思います。

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