起業のために必要なポイント―9.黒字化に向けて


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新規でデイサービスを立ち上げた場合、早期黒字化をめざすのには何が必要か?
いくつかのポイントを解説したい。

まずは、エリア内のケアマネに自事業所のコンセプトや特色を知ってもらおう

大前提として、売上を上げて経費を抑えないと、黒字にはなりません。

売上が上がるということは、利用者の確保をしないといけないということです。

新規事業立ち上げ時は、まず事業所の存在をケアマネジャーの皆さんに知っていただくところから始まります。

ケアマネジャーも、利用者にデイサービスを提案する際に、まったく知らないところを提案するわけにはいきません。

前回お伝えしたように、営業ツールを用意して、自社のコンセプトや特色をケアマネジャーに伝え、理解してもらえることをおすすめします。

私自身、立ち上げの際には、月に2?3回、居宅介護支援事業所まで営業に行っていました。

現在は、インターネットで自分の営業範囲の居宅介護事業所一覧や、ケアマネジャーの人数、受け持っている利用者の人数や介護度など情報が公開されていますので、それらを整理して、戦略的にまわるのがよいと思います。また、営業に行った際の記録を残し、いつ誰に何の話をしたのかを情報管理し、チェックしながら活動していきましょう。

ケアマネから連絡があったら、迅速にかつスムーズな対応を心がける

私自身、以前ケアマネジャーとして業務を行っていた時期がありました。

当時は、利用者のニーズをヒヤリングし、それに対して専門職の立場から提案し、できれば3ヵ所くらい利用者に事業所を見学していただき、通う事業所を決めてもらっていました。もちろん、利用者の自己決定があくまでも大前提ではありますが……。

そうした際に、迅速に対応してもらえると、ケアマネジャーにも、利用者にも、喜ばれます。新規利用者の打診をしても、担当者不在で折り返しの連絡が二日後だったりすると、やきもきしてしまうことがよくありました。

事業所の中で、しっかりミーティングして、職員間の情報の共有や受け入れ状況の可能な登録枠の状況、自社で受け入れられる利用者の状態や送迎範囲等のガイドラインを決めておくと、問い合わせがあったときにスムーズに対応できます。

ケアマネジャーも人間です。

感情もあります。

同じサービスを提供していて、似たようなタイプのデイサービスを比較するなら、窓口で対応してくれる人が感じの良いほうにお願いしたくなるでしょう。

なぜなら、その対応がそのまま、利用者や家族への対応につながると想像できるからです。

外へ向けての営業と目の前の利用者に向けたサービスの質向上 両輪があってこそ、初めて選ばれる事業所になれる

以上の点を踏まえて、大切にしていただきたいことは、事業所の窓口となる職員だけでなく、スタッフ全員が事業所の看板を背負っているという自覚をもつこと。そして、自分の対応がそのまま、事業所の信頼や信用につながるという意識を持てるように、社内研修に最初に力を入れることです。それが後々、事業所のブランディングにもつながっていきます。

職員の対応が良いと、利用者の満足度は上がります。

黒字に向けて、新規利用者獲得のための営業に力を入れるのは当然ですが、通所する利用者が気に入ってくださると、口コミでお友だちを紹介してくれることがあります。ですから、外へ向けての営業と、目の前にいる利用者に向けたサービスの質の向上、両面に力を入れることが大切です。

以前は質の高いサービスや良いサービスをしていれば利用者は増える、という経営者がよくいましたが、今はサービス事業所の数がとても多いので、待っているだけでは難しい時代になっています。良いサービスを実施しているのであれば、その事実をしっかりと外部に発信することが早期の黒字化に向かうポイントです。

そして、発信の際は、居宅介護支援事業所へ営業にまわるだけでなく、逆にケアマネジャーの皆さんに、自事業所へ足を運んでもらうこともポイントです。

内覧会の開催はもちろんですが、行事やイベントのときにも見に来てもらえるように、声掛けや、何にもないときでも気楽に見学に来てもらえるくらいオープンな雰囲気づくりを、事業所内で心がけていくようにおすすめします。

最後に、しつこいようですが、ただ単に黒字化するのではなく、なるべく早期に黒字化することが重要です。



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