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共に学び、共に歩む在宅医療カレッジ〜未来を変えるために今出来ることを〜ー2


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前回に引き続き、11月に開催された、医療法人社団悠翔会の佐々木淳先生主催の「在宅医療カレッジ」のシンポジウム、「これからの医療と介護のカタチ~超高齢社会を明るい未来にするための10人の提言」の報告をしたいと思います。

利用者側が行動することで施設は開かれ地域と繋がっていく

柔軟な発想で取り組んでいるのが、藤沢で小規模多機能やグループホームなどを運営する「あおいけあ」の加藤忠相さんと、サービス付き高齢者向け住宅を手掛ける「シルバーウッド」の下河原忠道さんです。

加藤さんのところで生活する人は決して症状の軽い高齢者ではなく、以前はDVやごみ屋敷などの問題を抱えていた認知症の方もいます。暮らしの環境を整えることで周囲から問題とされる行動を改善することができるのです。

「認知症の人の困っていることを取り除いてあげればただの高齢者」加藤さんのこの指摘はまさにその通りではないでしょうか。

下河原さんは自分も住みたいと思うような快適で心地よいサービス付き高齢者向け住宅をいくつも作り出しています。

特別なことをしているのではなく当たり前のことをしているだけという2人。どちらの施設も伺ったことがありますが、共通しているのは“地域に開かれている”ということです。

閉ざされた空間ではなく自宅にいるような環境の中で、地域に根ざした”住まい方”ができる新しい選択肢を“我が家”と呼んでも良いのではないでしょうか。

多くの人が準備不足のまま本人の希望ではなく、家族の都合で施設を選んでいるのが現状です。”終の住処”になるかもしれない大切な選択を人任せにしないで、住んでいる地域にどんな施設があるのか、足を運んで自らの目で確かめてみてください。

利用する側が行動することで施設は開かれていき、さらに新しい“地域の繋がり”が生まれるはずです。

「本人の意思」と「家族の覚悟」そこから在宅がスタートする

そしてすべての人に共通していたのは”本人の意思”を尊重することでした。

病気や障がいを抱えていると不安で病院を頼りたくなる”病院神話”が根強く残っていて、医者の言うことを聞いた方が良いのではないかと多くの人が思ってしまいがちです。

本当は家に帰りたいのに、本当は家に連れて帰りたいのに、本音を言えずにいませんか? その人らしく最期まで地域で暮らすためには、利用者が意識を変えなければなりません。

「在宅で母を看取りたい」そう決めた私たち家族に求められたのは「覚悟」でした。”何かあったらどうするんだ”を繰り返して在宅に反対していた父。私も看取りは初めての経験で本当は不安でしたし怖かったです。

そんな私たちの不安に寄り添い、自宅で看取る覚悟を決めた家族の想いを受け止めてくれた医師や看護師さんたちが全力で支えてくれました。

繰り返しになりますが地域で最期まで暮らすということは、家族や地域の力で看取るということ。「本人の意思」と「家族の覚悟」……在宅を実現するためにはこの2つが必要不可欠なのです。

目の前に立ちはだかる「無関心の壁」……

在宅医療カレッジには職種も年齢も住んでいる所もバラバラですが、想いを同じくする仲間が集まっています。

大きな課題は会場に集まっていない人たちに どうやって関心を持ってもらうかということです。医療と介護の現場を取材して20年になりますが、目の前に立ちはだかる”無関心の壁”……正直言ってこれが1番手強いです。自分の事として考えてもらい、繋がるきっかけ作りをするのは伝え手の私の役目だと思います。

最後に……

父と母の繋がりによってこの世に生を受けた私は、地域で育まれ、地域で学び、地域で日々の営みをしてきました。その地域に素晴らしい医師と看護師がいてくれたおかげで母を我が家で看取ることができました。今度は私が”地域に恩返し”する番だと考え行動しています。

「この地域に生まれて良かった」「この国に生まれて良かった」未来の世代にこう思ってもらえるような地域や社会を再構築するのは、今の時代に生きている私たちの責務です。2017年も在宅医療カレッジでは未来を変えるために今出来ることに取り組み、繋がりの輪を広げていきたいと思います。



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