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2016年度の診療報酬改定を読み解く(2) 2018年医療・介護ダブル改定を読むー4


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前回は、2016年度診療報酬改定のうち、病棟からの退院支援にかかる部分をチェックしました。では「退院後」となった場合、介護側として次は「在宅医療(訪問診療や往診など)との連携」が課題となってきます。今回は、この部分について2016年度改定の中身をチェックしつつ介護側の連携ポイントを探ります。

在宅医療の拡充に向けた改革はどうなった?

在宅医療については、定期的な訪問診療のほか、24時間の往診対応などを強化した「在宅療養支援診療所(以下、在支診)」が2006年度に誕生しています。これによって訪問診療の月あたり算定件数は右肩上がりとなり、2006年度(約19万件)と2014年度(約64万件)を比較しても3倍以上の伸びとなっています。

さて、この訪問診療等の在宅医療に関して、2016年度改定では3つの変化がありました。

まずは、在宅医療専門の医療機関の開設が認められたことです。「外来ニーズ」にも応えられることが条件なのですが、自らが対応しなくても、(1)地域内に協力医療機関を2カ所以上確保していることや、(2)地域医師会から協力の同意を得ていればOKとなっています。また、先に述べた在支診(歯科診療所を含む)についても、在宅医療を専門に実施する診療所への評価が新設されています。

2つめは、往診に関する内容です。これまでも夜間や深夜の往診には加算が設けられていましたが、ここに「休日」も算定対象に加わりました。3つめは、機能強化型の在支診・病院のうち、緩和ケアに関する十分な経験を有し、十分な緊急往診や看取りの実績がある機関のついての評価が新設されたことです。在宅看取りのニーズが拡大する中、この部分の評価は今後も手厚くなる可能性があります。

入院から在宅復帰までの包括的な療養体制も

在宅療養を担うという点では、訪問看護も大きなポイントです。2016年度改定では、病院・診療所からの訪問看護にかかる評価(在宅患者訪問看護・指導料)が手厚くなりました。ちなみに、2015年度の介護報酬改定でも、病院・診療所からの訪問看護については、基本報酬の引き上げがなされています。医療保険・介護保険ともに「病院・診療所」による訪問看護機能の拡充が図られたわけです。

なお、前回ふれた病棟からの退院支援の延長として、「患者の退院直後に、入院医療機関側の看護師等が在宅を訪問して療養上の指導を行なう」ことへの診療報酬上の評価も加わりました(退院後訪問指導料)。たとえば、患者が入院していた医療機関から同じ病院内の訪問看護に指示書が出され、同時に退院後訪問指導によって、病棟の看護師も連携しながら療養指導に当たるとなれば、1つの医療機関での包括的な療養支援が可能となります。

ただし、懸念されるのは、見方によっては患者が特定の医療機関に「抱え込まれる」という状況が生じることです。患者としては「ずっとお世話になっている医療機関だから」と、医療側の指示や指導に黙って従う傾向が強まる可能性があります。そうした中で、本人が「こうありたい」という生活の意向が出にくくなることがないかどうか。このあたりは、介護側として特に気を配るべきでしょう。

たとえばサ担会議での医療側参加の急拡大も

その他、在宅療養という点では、管理栄養士による訪問栄養食事指導の範囲が嚥下困難者や低栄養の人を含めて大きく広がりました。また、口腔機能が低下し摂食機能障害がある患者に対して、訪問歯科における口腔リハビリ指導への評価も新設されています。

こうしてみると、在宅の利用者にかかる医療機関側のキーパーソンが一気に増えていくことになります。重度者の受け入れが増えてくれば、在宅でのサービス担当者会議における「医療・看護側からの参加者」の比率も加速度的に高まっていくでしょう。そして、2018年度のダブル改定では、介護側に対して、そうした医療・看護側との連携にかかる加算が増えてくることも予想されます。こうした点を頭に入れたうえで、スムーズな連携体制をとるためのノウハウの蓄積が重要となります。次回は、この医療・介護連携について、現段階での各種審議会の議論に目を移してみます。



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