医療と介護の一体的な改革が加速 2018年医療・介護ダブル改定を読むー2

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2018年度は、介護・診療報酬のダブル改定のみならず、介護と医療が足並みを揃える点でもう一つの動きがスタートします。それは、都道府県が策定する医療計画と介護保険事業支援計画(市町村の介護保険事業計画をとりまとめたうえで策定)のサイクルが、この年度から一致するということです。この動きにより、地域における医療のあり方が介護事業にも大きく影響をおよぼすことになります。

介護保険制度見直しの源流はどこにあるか?

上記の医療計画・介護保険事業支援計画のサイクル一致に向け、都道府県としては、介護と医療の連携強化が大きな課題となります。その準備を加速するために、介護保険法や医療法など介護・医療の枠を超えた19本もの法案をとりまとめたのが、2014年6月に成立した医療介護総合確保法です。つまり、介護保険法の改正だけを取り上げても、それが何を意味するのかは見えてこないわけです。

前回述べたとおり、2018年度のダブル改定に際しては、介護保険制度そのものの見直しも同時に行われる可能性が高くなっています。その見直しの源流が2015年度の制度改正であり、さらにその源流をさかのぼれば2013年に成立した「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律(通称・プログラム法)」に行きつきます。

川上にあたる病床改革から始まる流れ

このプログラム法において、都道府県の策定する医療計画に「地域医療構想」が位置づけられました。そこで大きなポイントとなるのが、急性期から回復期、慢性期にいたる病床の必要量の推計です。その推計のベースとして、国は「2025年の目指すべき姿」としての必要病床数を示しました。そして、その病床再編の先に「将来(2025年)、介護施設や高齢者住宅を含めた在宅医療等で追加的に対応する患者数」を定めています。

つまり、地域包括ケアシステムを構築する入口の一つとして「病床再編」があり、それによって影響を受ける患者の流れにどう対応するかという中で、在宅医療と介護・医療連携のあり方が問われてくるわけです。仮に患者の移動を川の流れにたとえば場合、上流における患者の送り出しと下流にあたる在宅医療のあり方に向けたさまざまな仕掛けが2014、2016年度の診療報酬改定でほどこされました。2015年度の介護保険制度の見直しや介護報酬の改定も、この流れと整合性をとることを前提して組み立てられたわけです。

入口が川上にあたる病床再編であり、その水路づくりにあたるのが診療報酬改定とした場合、介護保険制度や介護報酬は、その水路との結合をきっちり行なうための「工事」にあたります。その工事の完成が2025年とするなら、(介護・医療の接合のための)土台工事の部分が完了するのが2018年となるわけです。従って、2018年のダブル改定の行方を展望するに際しては、2014、2016年度の診療報酬改定に着目することが必要となります。

たとえば2014年度診療報酬改定の影響に着目

一例として、2014年度の診療報酬改定と2015年度の介護報酬改定の関係を取り上げてみましょう。前者の診療報酬改定では、看護師配置を手厚くした一般病棟(7対1の入院基本料を算定する病棟)に関して、退院患者の行き先についての基準が設けられました。具体的な行き先として、自宅や介護施設、在宅復帰機能を強化した病棟などがあげられます。つまり、川上からの患者の送り出しに加速をつける仕掛けが図られたわけです。

これに対し、2015年度の介護報酬改定では、急性期から間もない利用者が介護現場に流れ込むことを想定して、中重度者対応(例:通所介護の中重度ケア体制加算、特養における日常生活継続支援加算など)を中心とした報酬の重点化が図られました。基本報酬が引き下げられた分、この重点化への対応が経営安定化に欠かせないポイントとなったわけです。

こうした医療側の改革が介護現場の状況に大きく影響を与えるという流れは、その後の2016年度診療報酬改定でさらに加速しました。次回は、この部分をさらに掘り下げたうえで、2018年度ダブル改定の予測に踏み込みます。

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