起業のために必要なポイント―6.スタッフ採用・スタッフ勤務・給与

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シリーズ6回目はいよいよ事業経営にとって、もっとも重要な要素である人材採用と確保について。自事業所が、どういう経営スタイルをとり、何に重きを置くかで、採用のしかた、人員配置、常勤・非常勤の割合も自ずと変わってくる。いずれにしても、経営者が採用についても、勤務形態、給与についても、自らのスタイルを貫き、ぶれないことが大切である。

必ず決められた人員基準を満たして、配置しなければならない

申請時には、従業員の就労に際しての誓約も、あらかじめ取っておかなくてはなりません。

人員基準というのがあります。

デイサービスを開業する場合、必ず決められた人員基準を満たしてスタッフを配置しなければなりません。

10名以下の小規模でも、10名以上であっても、必ず常勤で管理者1名以上を配置します。管理者の資格要件はありませんが、生活相談員の資格要件をクリアしていれば、管理者と生活相談員の兼務もできます。

生活相談員は、サービス提供時間数に応じて1名以上配置します。生活相談員の資格要件は、社会福祉主事の任用資格・社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事任用資格を有する者と同等以上の能力を有すると認められる者。

ちなみに、同等以上の能力で挙げられるのが、介護支援専門員や介護福祉士や相談業務を2年経験した者など挙げられていますが、指定機関によって生活相談員の要件は異なることがありますので、必ずご自分の指定申請をする指定機関に確認してください。

看護師は、10人以下のデイサービスは配置基準はありませんが、10人以上の場合は配置の必要があります。

機能訓練指導員は10名以下のデイサービスでも10名以上の場合でも配置しなければいけません。機能訓練指導員の資格要件は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・准看護師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師。

10人以下の小規模デイであれば、管理者兼生活相談員1名、介護職員1名、機能訓練指導員1名が確保できれば一応人員基準は満たします。

しかし、実際のところ、上記の最低限の基準の配置で運営するのは、さまざまな業務(送迎・健康管理・入浴・昼食・体操・レクリエーション・送迎等)があるため、無理があります。利用者に迷惑のかからない、きちんとサービスが提供できる人員を、ご自身の事業所に合わせて配置しましょう。

いかによいスタッフが集まるのか、人材確保がカギに

創業時は比較的人員の確保もしやすい、と言われています。出来上がった人間関係の中に新たに入るより、オープニングの際の、気持ちを一つにして始めるときのほうが、働きやすいと考える人も多いようです。

開業にあたり、一番重要なのが人材確保です。介護サービスは人材が命です。利用者と関わるのも、ケアマネジャーと関わるのも職員です。

利用者が集まるのも、ケアマネジャーが声をかけてくれるのも、事業所が立派だからというわけではなく、そこで働いているスタッフの人柄によるものです。

人員の募集に関しては一般的に、ハローワーク、求人広告、求人雑誌、求人サイトなどがあります。

ハローワークは、無料ですが、未経験者が多く、年齢層も少し高い傾向がみられます。折り込みチラシや新聞広告は1回3万円から、大きさによっては10万円ぐらいかかることがあります。しかし、1回の広告では、いくら費用をかけても良い人が採用できない場合もあります。ですから、求人は根気強く続けていきましょう。

何人採用しても広告掲載費がかからないというネットを通じたお得なサービスもあります。

また、どうしても人が集まらないときは、人材紹介会社を使う手もあります。紹介会社経由の採用の場合は、採用者の年収の20%から30%を紹介業者に支払うという費用が生じますが、人材は確実に確保できます。

いざというときに頼りになるのは、信頼できる仲間のネットワーク

ここで一つ、私からアドバイスをさせていただくと、ご自身や親、兄弟、友人の交友関係を一度洗い出して、その方々に協力してもらえないか話をしてみてはいかがでしょうか。

独立して起業し開業するあなたなら、きっと今まで一生懸命頑張ってきたはずです。あなたの周りは、そんなあなたを今まで見てきています。ですから、力を貸してくれる人がきっといるかもしれません。

私の場合、以前の職場の後輩や、妻の友人、そして子どもの友人のお母さんが協力してくれました。立ち上げ時は大変なこともたくさんありましたが、信頼できる仲間が開業時から力を貸してくれたので、とても心強かったです。

人件費は、どういう事業スタイルで経営にあたるかで、自ずと比重が変わってくる

また、人材の採用につきものなのが、給与の設定です。

冒頭で人員配置基準の話をしましたが、利用者の定員ということもあります。利用できる人数がすでに決まっているので、売り上げの天井も決まってしまうのです。ですから、売り上げ以上に経費はかけられません。

10人以下のデイサービスですと、売り上げを、定員の10人最大で考えるのは危険です。

体調不良や所用で、当日お休みする利用者もいらっしゃるので、出席率80%での売り上げをマックスと考えて、そこから固定費と人件費を引いた残りが、利益となります。

人件費にかけられる金額を出してから、その金額の中でどのように人員を配置するのか考えていきましょう。

管理者だけ常勤で、他は非常勤で集め、人件費を抑えている事業所もありますし、少数精鋭できちんと常勤採用を行って、職員たちの生活を大切にする方針の事業所もあります。

経営者の思いだけでなく、働く側の思いも大事にします。常勤希望の方がいたり、扶養の範囲内でパートすることが希望の方もいたり、とさまざまですので、自事業所のスタイルを考えて、採用を行っていきましょう。

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