起業のために必要な10のポイント―5.保険


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だれだって、事故は起こしたくない。事業を担う経営者であればなおのこと、リスクは回避したい。でも、どんなに気をつけていても、事故は起こってしまうこともある。特に賠償責任は必ず入らなければならない保険だ。賠償対象となる事故事例も含めて紹介したい。

絶対起こさないと思っても起きてしまう事故。事業を行う際にはリスクを常に考えておく必要がある

介護サービスを行ううえで常に考えなければいけないことがあります。

それは、事故です。

事故は、起こそうと思って起こす人はいません。また、絶対に起こさないと思っていても、起きてしまうのが事故です。事業を行うにあたり、常にリスクを考えて経営を行っていきましょう。

私自身も、15年間介護現場に携わってきたなかで、さまざまな事故に遭遇しました。

前職のときには、スタッフの介助中に利用者が転倒し、足を骨折する事故がありました。すぐに看護師に見てもらい、救急車の手配をし、同時に家族、ケアマネージャーに報告を入れました。

利用者は大腿骨頚部骨折で、そのまま入院となりました。ご家族は最初、とても立腹されました。

事業所として、ご家族に説明と対応を真摯に行い続け、何度も話し合い、和解することができましたが、このような一つの事故によって、本人、ご家族、また事故に関わったスタッフ、多くの方々が傷つきます。

賠償金が高額になることもあるので、必ず賠償保険に加入する

また、賠償金が高額になることもありますので、利用者やご家族、スタッフや会社、みんなを守るためにも、必ず賠償保険に加入して、事故の場合はどう対応するのかを、さまざまなケースで想定し、理解しておくことが、経営者に求められてきます。

以下は、簡単な説明になりますので、実際に、保険に加入する際には、保険屋さんから詳しい説明を受けてください。

保険加入について

賠償責任保険は、指定申請の時点で必ず入っていなくてはなりません。

賠償責任保険とは、介護業務を行う事業者の皆さまが業務中に他人の身体を傷つけたり、他人の物を壊したり、または、ケアプランの作成ミスにより利用者に過剰な経済的負担をかけ、法律上の損害賠償責任を負担しなければならないような場合に、その賠償金等を補償します。

賠償の対象となる事故事例を簡単に紹介しましょう。

・管理財物の事故

利用者の介護ベッドを操作ミスで壊すといった、利用者の所有物の管理中に起因する事故です。

・業務遂行中の事故

高齢者を介助中にケガを負わせてしまう事故です。

・施設での事故

施設の設備が壊れていて利用者にケガを負わせてしまう事故です。

・業務の結果による事故

食中毒等の事故です。

・経済的損失

ケアプランの作成ミスによって、本来受けられるサービスが受けられなくなり、経済的損失を受けること等です。

・人格権侵害

利用者のプライバシーを侵害してしまうことです。

介護事業者向けの賠償保険とは?

保険屋さんに介護事業者の入る保険といえば、すぐにわかるくらいメジャーなものです。ですから、知り合いの保険屋さんがいたら相談してください。

ただ、保険料は年間で数十万円かかります。

また、新設の事業者を対象にした1年間無料のサービスなどもあるようなので、多方面に、まずは相談してみるのも一つの手ですね。

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