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介護業界生き残り戦略I 規模の拡大化における利用者獲得とICT化について


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4月から平成28年診療報酬改定が施行され、医療・介護業界はいよいよ平成30年の同時改定に向かって様々な政策が実行され、議論も活発化しております。今回の診療報酬改定を一部の側面から着目して見てみると『在宅』というキーワードが浮かんできます。地域包括ケアシステムの構築がますます進んでいくなかで介護業界を生き残るためには何をすべきか? というテーマで今回は前後編に分けてお伝えしていきたいと思います。

2015年から2025年へかけての公式

財務省が出している社会保障給付費の見通しという資料から介護業界の市場は2015年から2025年にかけて約2倍(10兆円から20兆円)になります。日本の産業において今後10年で市場規模が2倍になる業界はほとんどありません。市場が2倍になるのだから必然的に今介護事業を経営している自分たちの事業規模が単純に2倍になるかと言えばそうではありませんよね。

 

皆さんが理解しているように介護保険における1人あたりの単価は確実に下がります。増えるのは利用者さんです。そのため、2015年から2025年にかけての公式は以下のようになります。

単価があがる余地があるとすれば、総体的に社会保障給付の抑制効果があると思われる認知症や看取りなどを含めた中重度者の対応であり、それも加算という形での対応になると思います。

 

規模の拡大化の重要性

では、事業者さんとして何をしなければならないかと言えば規模の拡大化が重要となってきます。以下の資料にも記載されているように経済財政運営と改革の基本方針にて国が示唆をしております。

詳細はこちらをお読みください。

介護サービスについて事業経営の規模の拡大を示唆!! 経済財政運営と改革の基本方針2015

 

先般、福祉医療機構が発表した2014年度社会福祉法人の経営状況においてもサービス活動収益の規模が大きいほど経営が安定している傾向にありました。これは何も介護事業に限ったことではなくどの産業においても一定の規模を持つことで経営が安定する傾向があります。

この辺のことに関しては以前のコラム「1年間が経って、27年度改定が与えた影響を考察!!」をお読み頂ければと思います。

規模の拡大化の方法

介護事業者が規模の拡大化を検討するにあたっては3つの考え方があります。1つめは現業の拡大。2つめは現業以外の介護事業の開始。3つめは介護事業以外の別事業の開始。

 

1つめの現業の拡大は、訪問系サービスにおいては利用者さんの獲得を目指し営業し、利用者さんが増えた分だけスタッフを増員する形となります。施設系は利用率が高稼働している場合は拠点を増やすことを検討しなければいけませんが、その場合は投資額が大きくかかってきます。

 

2つめの現業以外の介護事業は、訪問系と施設系どちらを開始するのかで投資額が大きく変わってきます。検討する場合は現業との相乗効果が期待できるものにするべきです。

 

3つめは介護保険外事業、もっと言えば一般の方を対象とした事業の開始です。これに関しては高齢者を対象に事業を行うなど対象領域の近いところで行うやり方もありますが、自由に発想ができるため、地域特性や自社の強みを活かすことが大切です。

 

下の資料に記載しているようにこれからの介護事業経営は先々を見据えた計画・戦略が必要になります。一度、規模の拡大をしない場合に自事業がどのようになっていくかを想像してみてください。

介護業界における利用者獲得の問題点

規模の拡大化をしていく中で、大切なことは利用者さんを獲得していくことです。なんだ、当たり前のことではないかと思いますが、介護事業者さんの中では現業が忙しくて営業が行えていないというところが意外なほど多いです。

以前は外部環境が良くて、営業をしなくても利用者さんの紹介が自然とあったというところが多かったと思いますが、一定の利用率になりそれなりに忙しくなり、スタッフの採用が厳しくなってきて、競合が増えた結果、利用者数が伸び悩みしているもしくは利用率の維持に精一杯になっているということがあります。

どんな事業においても毎年自然と既存顧客は2割減少すると言われております。介護業界においては高齢者を対象にサービスをしており、一度使い始めると基本的にはその利用者さんは介護保険を使い続ける形となりますが、在宅から施設へ移る場合や入院や死亡などがあるためやはり、放っておけば自然と利用者さんが減少していきます。そのため、既存事業の維持においても新規顧客の獲得は必須事項となりますし、規模の拡大化をしていこうとすれば尚更、新規利用者獲得の必要性が出てきます。

 

ICT化の必要性

先述したように規模の拡大化には新規利用者獲得の必要がありますが、事業者さんは現業が忙しくて営業ができないジレンマを抱えています。下記資料は先日、塩崎大臣が提出されたものですが業務負担軽減において、帳票等の文書量の半減やICT化が今後の取組として書かれております。

規模の拡大化をするにあたり、営業の時間を創出する。そのためには業務の効率化を図ることが大切になってきます。介護業界は未だに紙媒体で仕事をする習慣があります。記録を残すことは勿論重要ですが他業種ではどんどんペーパーレスになっております。ただ、最近ではタブレットの活用が目覚ましくクラウド型のソフトを使っていると会社に戻らなくてもその場で記録がかけるシステムなどが実走されております。

 

私が使用している介護ソフトでは居宅介護支援事業所のソフトの利用料が月額5,000円となっておりますが、1台無料でタブレットを支給してくれるサービスがあり、それを使うことでケアマネさんの業務効率があがり20?30時間程度の時間創出が可能となりました。その空いた時間で営業をすることが可能となります。また、利用者獲得をサポートするシステムなども付与されております。

 

今後、介護事業者さんにとってICT化は規模の拡大化のキーの1つになります。様々な請求ソフト会社さんがありますが、月額利用料の高低で優劣をつけるのではなく戦略として自社の経営を効果的、効率的にサポートしてくれるものを選択するべきです。

 

※利用介護ソフト:カイポケ

 

今回は介護業界生き残り戦略として、規模の拡大化の重要性、それを行うためには新規利用者獲得の必要性、営業をするための時間創出としてのICT化ということをお伝えしました。次回は介護業界生き残り戦略IIとして地域包括ケアシステムにおける住まいの重要性についてお伝えしたいと思います。

 



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