何のために介護をしているのか? 現場での理念共有がカギに


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入居型の施設などにおいては、発言力の強い看護師などの発言に、現場が左右される傾向が強いが、そもそも本意でないケアのやり方に無理やり従うより、日ごろより看護師をはじめ、管理者、現場のリーダーたちが、何のために介護をしているのか、理念や方向性を共有しておくことが重要だ。「軸」がぶれてしまっては、利用者にも困難が生じ、居やすい「場」は提供しにくくなる。

入居型の施設では、看護師の考え方に現場が左右されやすい傾向が……

介護現場の中でも入居型の施設では、特に看護師の考え方に現場が左右されることが大きいように思います。

 

たしかに看護師は、とても重要な立場にあると感じます。

 

介護と医療の架け橋となる立場として、フラットで柔軟な考え方を持っていてほしいですし、ファシリテーターのような立場になってもらうのが理想ではないかと思います。

 

リスクに対する考え方や、生活を支えるという観点からいうと、施設看護師に求められることは、わかりやすいビジョンをいつでも事業所内で共有できるようにすることが、欠かせないように思います。

 

ともすれば、リハビリや地域との接点をつくる際にも、動かすことでリスクにつながるなら、歩けないままでいたほうがいいとか、風邪がはやっている時期だから外部との接触は避けようなど、提供する側の視点で、できるかぎりリスクにつながりそうなことを避ける傾向があるのは事実ではないでしょうか。

 

その考え方を看護師が強く持っていたとすれば、現場の司令塔のような存在であるその看護師次第で、介護現場は大きく方向性を左右されてしまうという現実があると考えます。そのような発想の看護師が中心にいるような介護現場では、介護職のモチベーションの向上はもちろん、自立支援や地域に開かれた事業所づくりからはさらに遠くなっていくことが明らかです。

 

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