人材確保のための実践的アドバイス―その7 なるべくコストをかけない打ち手-2.

投稿日:2016年4月6日 更新日:

ハローワークだけでなく、「東京しごとセンター」も積極活用しよう

まずは、「東京しごとセンター」の積極活用です。

 

「東京しごとセンター」とは、東京都の委託事業で「公益財団法人東京しごと財団」が指定管理者としてサービスを実施しており、都民の雇用や就職を支援するために設置された、“しごとに関するワンストップサービスセンター”です。

 

東京都の委託事業なので、費用はもちろん無料です。「ハローワークの東京都専門版」といったところでしょうか。ですから、ハローワークへの求人届出だけでなく、「東京しごとセンター」も併せて活用することをおすすめします。東京都にお住まいではない合は、ご自分の住んでいる道府県にもこのような機関が存在するのか、問い合わせみてはいかがでしょうか?

 

若い求職者の雇用をめざすには、「若手正社員チャレンジ事業」というメニューもある

メニューとしては、通常の求人はもちろんのこと、若者向け、ミドルコーナー、女性再就職支援など、さまざまです。

 

ここでいくつかの興味深い取り組みについて触れてみたいと思います。

 

まず「若者正社員チャレンジ事業」についてです。

 

これは、未就職または非正規雇用の期間が長いなど、正社員としての実務経験等が十分身についていない若年求職者の皆さんを対象に、セミナーと20日間の企業内実習を組み合わせたプログラムを提供して、働く上での実践的な能力を身につけてもらい、正規雇用につなげる事業です。

 

前々回のコラムでお伝えした、福祉人材センターが行っている「介護トライアル雇用事業」の東京都専門版で、かつ雇用先を介護業界に限定していないもの、といったイメージです。この「若者正社員チャレンジ事業」には、さまざまな特典がついているので、ぜひともご活用をおすすめします。

 

たとえば、参加企業(実習受入れ企業)としての要件を満たすと、1日あたり6,000円の「受入準備金」を実習終了後に受給することができます。実習生を受け入れるという点では、多少の手間はかかりますが、実習生が完全な戦力に成り得なくても、多少のお手伝い、見守りという点では助かる部分も確実にあり、そのうえ「受入準備金」を受給できるのですから、これは十分なメリットと言えるのではないでしょうか。

 

実習先を志望の第一選択肢とするのは、自然な流れ

また、何よりも大きいのが実習生として受け入れた若者を、職員として獲得できる点です。もともと、受け入れた実習生を必ず採用しなければならない、といったルールにはなっていませんが、実習生側からすると、事業所との関係性が構築されれば、「慣れたところで働きたい」と考えるのは自然の流れだと思います。他の事業所に就職することもできますが、実習先を第一選択肢にするのは当然だと思います。

 

そして、実習参加者を正社員として採用し、6カ月間継続雇用した場合、一人あたり15万円の「採用奨励金」を受給することができるのです。採用コストをかけることなく、逆に「受入準備金」や「採用奨励金」まで受給できるというのは、非常に魅力的な制度だと思います。

 

中年層を対象とした「ミドルコーナー」も攻めどころのひとつ

さまざまな世代の職員をバランスよく採用するためには、中年層の採用に関する「ミドルコーナー」も重要な攻めどころです。

 

「東京しごとセンター」のスタッフが、各事業所を訪問し、求人内容や企業概要などをヒアリングします。その内容を求人票に落とし込んでくれるので、求職者にとってわかりやすく、有益な情報が提供される求人票になることが期待されます。

 

また、各事業所に専任の担当者がつき、イベントや合同面接会開催においてもサポートしてもらえるという点で、ぜひ有効活用していただければ、と思います。

 

新卒採用には、公的機関が運営する無料の求人サイトを利用する方法も・・

さて、前回のコラムではお伝えしなかった他の「新卒向け」の「打ち手」について、公的機関が行っている無料の求人サイトを、ここで2つご紹介しましょう。

 

このような無料の求人サイトを「打ち手」として活用しない手はありません。前々回のコラムでもお伝えしましたが、求人は「量」の部分においても、どれだけ手を打てるかが勝負となってきます。

 

厚生労働省が所管している「大卒等就職情報WEB提供サービス」をご存知でしょうか?

 

タイトルに「大卒等」とありますが、学生・既卒者向けのサイトですので、「大卒」に限りません。厚生労働省が所管しているので、費用はもちろん「無料」です。

 

採用に結びつくかはわかりませんが、「無料」なので、とりあえず求人登録をしてみてはいかがでしょうか。

 

また、私の居住している八王子市では「はちおうじ就職ナビ」という求人サイトがあります。

 

八王子市の住民・企業向けのサイトなので、八王子市以外の読者の方にはマッチしませんが、似たような取り組みは他の自治体でも行っている可能性があると思います。各自治体に確認をされてもよいかもしれません。

 

このサイトの最大の魅力は「はちおうじ就職ナビ」経由で就職が決まった場合、求職者本人に就職支度金として、なんと「10万円」が支給されるという点です。

 

受け入れた事業所には金銭は支給されませんが、求職者側に大変魅力があるのは間違いありません。求職者側がこのサイトを通じて、就職先を探すことにメリットを感じているのであれば、求人側にとって、このサイトに求人登録しておくことは、採用の大きな追い風になるでしょう。

 

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