地域づくりで一歩先を行く武蔵野市 総合事業担当者の吉田さんにインタビュー 総合事業の介護への影響とは?


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重度者・認知症者に関しては介護保険で、介護事業者が中心となる方向性が強化されていきますが、調理、買い物、掃除などの生活支援をどのように確保していくのか、また生活支援や機能維持などを通して、重度介護に陥らないために、介護予防をどのように効果的なものにしてくのかがこれからの課題です。要介護リスクが高くなる後期高齢者(75歳以上)の人口は、増加していまが、それを支える専門職の増加は要介護者の増加に対応するほどは期待できません。介護予防を支える新たな人材を確保しながら、「おたがいさま」の意識を持った地域づくりがなければ、高齢者ケアが悲惨なものになってしまいます。介護事業者は基本的に重度者・認知症者に対応していくことを前提としながら、予防にどのように関わることができるのでしょうか。

武蔵野市 健康福祉部 高齢者支援課新介護予防・生活支援担当係長

吉田 竜生 様

 

吉田さん 介護における一番の問題点は人手不足です。基本的には高齢者の人口比率が高くなる超高齢化社会が背景にあります。いまのままでは、要介護のなる方は自然増になることは分かり切っています。市民の方が、重度者のリスクが高くなる後期高齢者になるまえに、できるだけ予防をして、要介護になる方を減らしていくのが大きな目的です。

去年の介護報酬改定において、ケアマネジャーの方は認知症・重度者に対するケアプラン作成は包括化されましたし、比較的軽度な方たちのケアをしていたデイサービスにおいても、基本報酬が減額されて、認知症・重度者に対応に点数が着くようになりましたよね。要介護者の方たちのケアはすでに免許をもっている介護専門職の方たちに任せいくのが基本的な流れでしょう。

 

もちろん現状の要介護者に対する人材も足りていないのは理解していますし、これから始める予防事業に関しては、新たに人材を掘り起こしていく状況にあるのです。武蔵野市として予防事業に対する人材確保の現状は、高齢者が高齢者を支えるという観点から、シルバー人材センターや、定年後の方たちに呼びかけること、子育てが終わって時間的に余裕ができた主婦層に呼びかけることを考えています。

 

総合事業が始まる前から、市は独自に「武蔵野市認定ヘルパー」を創設して市民の方に登録していただいております。福祉公社やシルバー人材センターなどを通じて、主に生活支援に関するお仕事を依頼しています。

石塚 総合事業を進めていくなかで、新たな生活支援の人材を確保できたとすると、いままで生活支援を行っていた訪問介護ヘルパーの方は、より専門職として中重度の方の身体介護を中心に行えることになりますね。介護事業所としては予防事業に入っていくよりも、介護専門職として介護報酬が設定されているサービスをしっかりと行っていくという観点が重要になりそうですね。今後は、介護専門職としての役割をより強めながら、医療と予防では何をしているのか、また連携できるところがどこなのかを意識する。そして、周りと手をつなぐ。多職種間のコミュニケーションが円滑になり、信頼が増しますね。

また、訪問介護のヘルパーの方たちをより専門家にしていきながら、「在宅医療・介護連携推進事業」や「認知症総合支援事業」を実施するときの準備が行われているなと感じました。

 

介護事業者からの問い合わせで多いのは、「通所型サービスA」に対するもの

石塚 現在、介護事業者の方からの問い合わせで多いものの中に、「通所型サービスA」があるそうですね。武蔵野市では基準を緩和した要件(1時間30分以上3時間未満)の時間枠を設けて、一日に3回転までできるそうですね。この基準では看護職員の専従者、機能訓練指導員などの人員基準も緩和されているために、比較手的点数が取りやすくなっているようですね。

総合事業の予算上限は前年予算に後期高齢者の増加率分のみ

石塚 総合事業における予算ですが、厚労省のガイドラインによるとでは、予算の上限額が決められています。各年度の予算額の上限は、前年の事業費用に後期高齢者の増加率を乗じた額となっています。現在、全国的な後期高齢者の人口増加率は、約3%程度です。それに対して、要支援者給付の増加率は年5-6%です。この点は厚労省などから指導が入ってくるでしょう。

 

ただ、この予算設定には特例がありまして、平成29年度までは、移行前年度の予防給付等の実績額に 110%を乗じた額を移行後初年度の費用の上限額とすることができことになっています。予算管理の観点から、この特例にのって早期に移行しようとする自治体が増えています。行政との話し合いの場である連絡会などに積極的に参加をして、自治体の動きをよくみておくことが大切ですね。繰り返しになりますが、介護事業者はまず介護保険の中でやれることをしっかりやることが大切です。早めに地域における介護のポジション、そしてその中での事業所のポジションを作っておくことが、事業継続のカギになるでしょう。

 



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