認知症者とマイナンバー 介護事業所向け・ご利用者のマイナンバーとの関わり方について


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介護保険情報Vol.506「介護保険分野等における番号制度の導入について」 より

この問題につき、平成27年12月15日、厚生労働省より「介護保険最新情報Vol.506(介護保険分野等における番号制度の導入について(依頼))」(以下「本通知」といいます)が発出されました。本通知には、介護保険関係事務に関する保険者および介護事業者の関わり方や注意点、Q&A 等が掲載されています。

以下、本通知の解説を中心にマイナンバー制度の実務的運用に必要な法的知識等をまとめました。皆さまの参考になれば幸いです。

 

1.Vol.506の二大要点

①個人番号が不明/認知症等により分からない場合は申請等書式の番号欄を空欄のまま提出しても受理される。

番号欄が未記入でも、これまで通り要介護関連事務の書式は受理され、ご利用者に不利益が生じることはありません。ご利用者が認知症の場合は、無理にケアマネージャーが代筆することのないようにしましょう。

本通知には、番号欄が空欄で提出された場合には、(役所の)「職員が住民基本台帳等から検索し、代わりに記載して差し支えない」ともされています。

 

②事業所がご利用者の個人番号を収集・保管することはできない。

「収集・保管」とは、ご利用者の「通知カードを」預かるという意味では無く、カードに記載されたマイナンバーを書き取り一覧表にする等して自分達の手元に保管するということを意味します。このように、マイナンバー自体を、例えば担当ケアマネだからといって集めることは禁止されています。

従業員との関係では、雇用主である事業所は番号法上の「個人番号関係事務実施者」に当たるため、当該従業員やその扶養家族からマイナンバーを集め、給与所得の源泉徴収票や社会保険の届などに記載する等を本来の業務として行います。事業所に勤めている方は、自分の番号を事業所に届けられたことと思います。

一方、利用者との関係では、ケアマネや施設等の事業所は要介護関連事務を飽くまで「代行」する立場に過ぎないため、利用者自身から都度依頼を受けて行う必要があります。

保管についても同様であり、利用者から依頼があっても個人番号自体を書き取り、或いは通知カードの写真を撮る等して恒常的に番号を保管することはできません。

実務において、申請書等をコピーして保管する必要がある場合は、マイナンバーの記載欄につき黒塗りする等のマスキング処理をすることとされています。

 

2.事業者がご利用者のためにできること

本通知では、第三者がご利用者の代理人として要介護度関連事務を行うための方法が書かれています。代理人として行う場合は、書式へのマイナンバーの記入から受理に至るまでの手続代行が可能ですが、そのためには①代理権、②代理人の身元、③本人の番号の3つを受付窓口で確認することとされています。

 

①代理権について

法定代理人(後見人)の場合は戸籍謄本その他その資格を証明する書類、任意代理人の場合は委任状による。

※この点本通知は、「委任状の取得が困難な場合は、本人の介護保険被保険者証など保険者が適当と認める書類で確認すればよい」としています。詳細は担当窓口にお尋ねください。

 

②代理人の身元

代理人自身の個人番号カード、運転免許証、その他公的書類であり顔写真、氏名、生年月日又は住所が記載されているもの(ケアマネージャーであれば居宅介護支援専門員証等)によって確認する。

 

③本人の番号

本人の個人番号カード/通知カードの原本または写し、番号が記載された住民票の写し等による。これらが困難な場合は、保険者において、住民基本台帳の確認等によって番号確認をすることができる。

その他、「同一の給付の2回目以降の申請等の際には、保険者において初回の申請により当該申請者の個人番号を既に保有していると確認できる場合には、申請窓口において個人番号の記載を求めないこととしても差し支えない」、また「郵送による提出の場合は、本人確認のための書類は、写しにより申請を受け付けて差し支えない」とされています。

 

以上が本通知の要点ですが、繰り返しになりますがマイナンバーは必ずしも記載せずともよいこと、むしろマイナンバーを集めてしまうと違法となり紛失・漏えいのリスクも生じるため控えるべきことを押さえておきましょう。年明けから徐々に各地で申請書式が切り替わると思われますが、焦らず対応してください。

 



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