三浦康孝さん(湘南デイサービス代表)老人ホームでの経験を経て、人との出会いが起業(立ち上げ)のきっかけにvol.1

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「湘南デイサービス」は、小田急線・本鵠沼駅より徒歩15分。古民家を改装した小規模デイサービスです。まるで誰かの家に遊びにきたようなアットホームさと“ワンちゃんと触れ合えるデイサービス”として、周辺地域からの認知度も着実にアップ。「2014年4月にオープンしてもうすぐ2年。ようやく軌道に乗り始めたところです」と語る運営者の三浦康孝さん(株式会社One Lifeの役員)。また一方で、行場のない犬の保護活動にも尽力している。介護職に就いたきっかけ、デイ立ち上げ、今後の展望などについて語ってもらった。

とりえあえず働いてみよう、と飛び込んだ介護業界

――「息子に誇れる仕事を」と介護職へ足を踏み入れたと『湘南デイサービス』のHPに書かれてありましたが・・・

はい。それも1つの理由です。元々は外回り営業の仕事をしていまして、子どもが2歳のときに離婚し、父子家庭になったことが自分にとっての大きな契機でした。仕事をしながら家事&子育てをするなかで、このまま営業を続けていくよりは、子どもと過ごす時間をもっと大切にしたい、何か手に職を…という想いが芽生えたんです。

そこで、いとこが福祉の仕事をしていたこともあり、ヘルパー2級の資格をとってみようと思い立ち、会社を退社。平日はドラッグストアでアルバイトをしながら土曜日だけ学校に通って資格をとりました。

 

――学校に通う過程で介護を仕事に…という気持ちがより強く?

「とりあえず働いてみよう」という想いが先でしたね。学校の授業だけでは見えてくるものは少なく、実習等でも本格的に介護の仕事をさせてもらえるわけではないので、良くも悪くも介護職の内面的な部分はあまり見えてきませんでした。だから、もっとこの仕事を深く知りたい、そのためには現場で働きたいと思いました。

 

――「まずはやってみよう!」ということですね。最初はどこで働かれたのですか?

大手の有料老人ホームに3年ほど勤務しました。仕事というものは、短期間で辞めてしまっては何も見えてこないというポリシーもあったので、何かアクションを起こすまでは続けようと。最初の2年間はおとなしくしていました(笑)。で、3年目になるタイミングで、そろそろいいかな、と思って「当たり前運動」というのを社内で提案し、はじめました。

 

「笑顔で挨拶を」当たり前運動を会社に提案!

――当たり前運動とは、何ですか?

2年間自分が働くなかで、挨拶がきちんとできていない人があまりにも多いことにずっと疑問を持っていました。例えば、ご利用者さんのご家族がいらしたときに、立ち止まって挨拶もできない、お茶出しのときに笑顔もない、それって違うんじゃないか、って。そうした小さな疑問の積み重ねが、仕事へのモチベーションをも下げていました。

そういった現状を変えたいという想いから、職場に「笑顔で挨拶が当たり前にできる職場にしましょうよ」というような提案をしました。

 

――それはどんなタイミングで?

入社して3年目のときのことです。サービスリーダーに「今度の3月で2年経つので、会議のときに30分ください」と言い、当たり前運動の企画を作って説明し、本部長に提出しました。

 

――それって完全に持ち込み企画ですね。

そうですね(笑)。でもそれがきっかけで、働くスタッフ全体の意識が変わっていきました。挨拶だけでなく、トイレットペーパーが出しっぱなし、カギが汚れている、など細かいことも含め、改善したほうがいい部分を出し合い、真剣にみんなで話し合って・・・。

いくつかあるホーム全体を良くしていこうという前向きな雰囲気が生まれるなか、さらに各ホーム単位でチームを組み、ホームごとの代表各2名が湘南エリアで集まって意見交換、その提案内容を僕と他のエリアメンバーの仲間たちとで南関東に持っていく、というプロジェクトもやらせていただきました。自分が退社した後に全国に広がったらしいので、本当に良かったな、と思っています。

 

起業したいという夢が“ある出会い”で実現に

――勇気あるワンアクションで大きく法人が変わったわけですね。

ありがたいことに、それに賛同する皆さんの力がすごかったということもあります。自分自身も、何か行動を起こせば、いろいろ変わるんだ、ということを実感できて、仕事がとても楽しくもなりました。

一方で、40歳ぐらいで起業したい、という漠然とした夢もあったので、有料老人ホーム全員の意識を変えることができなければ、起業なんてとうてい無理だろう、と自分を鼓舞させる気持ちもどこかにありましたね。

 

――プロジェクトを任され、仕事が楽しくなるなか、3年で退社を決意されたのはなぜですか?

今、自分が役員を務めさせていただいている株式会社One Lifeの社長・後藤との出会いがきっかけです。美容クリニックの院長であり、犬の保護活動もずっと行っていましたが、後藤には、「生きた歳の数だけ犬を救いたい」という想いがあり、何か新たなアクションを起こそうとしていました。ちょうどそのとき、自分も起業についていろいろとお話をきいてみたかったので、友人を介して話をさせてもらえることになりました。

お互いに語り合うなかで、「介護施設を作って、そこで犬を飼えば、犬を飼えない人たちとの触れ合いの場にもなり、犬の命を救うことにもつながるのではないか」と社長が言ってくれて、「一緒にやろうよ」と声をかけてくれたんです。とはいえ、仕事が楽しい時期だったので、一度はお断りをしました。でも、2度お誘いいただき、やっぱりやるなら今か…と決断し、次の日に退職届けを会社に提出したんです。


みんなのアイドルスージー


里親が無事見つかったプリンス

――それはまた急展開。デイサービス立ち上げ決意の一番の決め手は?

社長の熱き人柄に惹かれたからです。また、お金を払ってでも学べないことを学びながら、自分のやりたい仕事ができるんじゃないか、と思えたことでしょうか。老人ホームの移動動物園で、動物と触れ合う利用者さんがとてもいい笑顔になるのを見ていましたし、施設にワンちゃんがふつうにいてもいいのに、と思っていたこともあり、「じゃあやってみましょうか」と。そこから、社長、友人、自分の3人を中心に株式会社One Lifeを立ち上げることに。ですので、ここ『湘南デイサービス』の運営とワンちゃんの保護活動が今、会社の2軸となっています。

<事業所プロフィール>
湘南デイサービス
2014年4月にオープンした『湘南デイサービス』。株式会社One Lifeの役員である三浦康孝さんが代表。一軒家を改装した、隠れ家的静かな環境で、ゆったりとした時間が過ごせる小規模デイサービスで、ワンちゃんが常にいるのも魅力のひとつ。脳を活性化するシナプソロジーを取り入れたケアやセラピードッグとのお散歩なども。利用者さんがまるで自分の家で過ごすかのように、ゆったりと想い想いの時間を過ごしている姿が印象的。

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