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財務省が示す平成30年介護保険改正における方向性とは 【前編】


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平成27年10月9日、財政制度等審議会 財政制度分科会が開催され社会保障についての議論が行われました。この審議会では凡そ半年に1度、国にとっての最重要事項である社会保障について様々な議論がなされており、ここでの内容が制度にそのまま反映されることも多いものとなっています。

 

今回はこの社会保障のテーマのなかでも特に介護分野における5つの内容に絞ってお届けしたいと思います。

(1)介護に関する地域差を解消する仕組みの導入
(2)介護保険における利用者負担の見直し
(3)軽度者への生活援助の在り方
(4)軽度者への福祉用具貸与の在り方
(5)軽度者へのその他給付の在り方

(1)介護に関する地域差を解消する仕組みの導入

図表1を見てみると、年齢構造調整済の一人当たり介護給付費において最小の栃木県と最大の沖縄県では7.6万以上の差があり、図表2の要介護認定率においては山梨県と大阪府の差が7.6%もある形となっています。このように要介護認定率や一人当たり介護給付費については、各保険者が問題のある要介護認定や過大な介護給付等の適正化を推進する取組を実施していますが依然として地域差が存在するため、これを解消する仕組みの導入を行うとしています。

改革の具体的な方向性としては、次の3つを案として出しています。
(1)t要介護認定率や一人当たり介護給付費について、地域差の要因分析を実施・公表する。
(2)t介護給付費の地域差を是正するため、都道府県・市町村が独自に給付量を適正化できる仕組みの導入や市町村がケアマネジメントの適正化に取り組む権限の強化を図る。
(3)t市町村による独自の取組を支援するため、介護給付費適正化に向けたインセンティブを引き上げるとともに、2号保険料や財政調整交付金の傾斜配分の枠組みを検討・導入する。

検討・実施時期については?は、医療・介護情報の分析・検討ワーキンググループ等において、調整手法の検討や地域差の分析を進め、平成27年度末までに分析手法を示す。?、?については、平成28年末までのできる限り早い時期に結論を得て、その結果を踏まえ、遅くとも平成29年通常国会に所要の法案を提出するとされています。

地域差を解消するために都道府県や市町村の独自の取組を後押しし、成功したあかつきにはお金をあげますよという内容ですね。なんだか馬の前にニンジンをぶら下げている構図が浮かび上がってきそうですね。しかし、今までも各自治体での独自ルールがあったりして難儀する場面がありましたが、これが導入されるとさらに拍車がかかりそうですね。

 

(2)介護保険における利用者負担の見直し

平成27年8月より、住民税課税世帯のうち、一定以上の所得(合計所得金額160万円以上)を有する者については、介護保険給付に係る利用者負担割合が1割から2割に引き上げられましたが、制度の持続性確保の観点から今後、段階的に医療保険との均衡を踏まえて、65?74歳について原則2割負担とし、次に75歳以上についても2割負担とすべきとされています。(図表3)

また、介護保険給付に係る利用者負担額が限度額を超える場合に超えた金額が高額介護サービス費として支給されていますが、その限度額が医療保険制度(高額療養費)よりも部分的に低くなっており見直しが必要ではないかとされています。(図表4)

改革の具体的な方向性の案としては、高額介護サービス費制度については高額療養費と同水準まで利用者負担限度額を引き上げるべきとされています。利用者負担割合(2割負担の対象者の見直し)については、? 65歳以上74歳以下の高齢者について、医療制度との均衡を踏まえ、原則2割負担化への見直しを実施すべき。? その上で、医療保険制度における窓口負担に係る議論の状況を踏まえつつ、75歳以上の高齢者についても、原則2割負担の導入を検討すべきとされています。

検討・実施時期について、高額介護サービス費制度の見直しは、遅くとも28年末までのできる限り早い時期に、制度改革の具体的内容について結論を得て、速やかに実施するとされています。利用者負担の見直しについて、?については、平成28年末までのできる限り早い時期に結論を得て、その結果を踏まえ、遅くとも平成29年通常国会に所要の法案を提出する。?については、関係審議会等において制度の在り方について検討を開始し、できる限り早い時期に、具体化の方策を取りまとめるとされています。

個人負担については医療と足並をそろえるといった形ですね。勿論、利用者負担が2割になれば、出費を抑えるためにサービスの利用回数を制限することや出来るだけサービスを使わないように健康・元気でいようという人が増えることも予想できます。このため結果的に給付費の抑制につながるなどの考えも出来ますね。

事業所さんが大変気になる(3)軽度者への生活援助の在り方、(4)軽度者への福祉用具貸与の在り方、(5)軽度者へのその他給付の在り方については、後編に続きます。

 



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