株式会社ヒューマンアフィニティー はすぬま訪問介護事業所vol.2難しいケースほどワクワクする


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事業所としては、この地域で後発にあたる、「はすぬま訪問介護事業所」。困難事例を積極的に引き受けていくうちに、どんどんケアマネジャーから、案件が来るようになった。また、重い障害のある利用者も積極的に引き受けて、制度内だけのサービスで利潤を上げている。訪問後は、その都度、記録を残し、それをケアマネジャーに送るなどして信頼度を高めてきた。2回目は事業実績のつくり方のポイントに迫る。

ごみ屋敷の片づけを機に仕事の依頼が増加

――開業してからは、どのように仕事を増やしてきたのでしょうか。

 

斉藤 最初は居宅介護支援事業所を200件ぐらい回って営業しました。なかにはけっこうきつい対応をしてくる事業所もあって、「もし将来ここから仕事の依頼が来ても、絶対に引き受けたくない!」と思ったりもしましたね(苦笑)

 

――そういう事業所ってありますよね……。

 

斉藤 でも、とにかく最初は、「どんな仕事も、来た以上は選ばすに受ける」と決めました。そんなとき、「ごみ屋敷になっている家を掃除してほしい」という依頼が、あるケアマネジャーから来ました。男性ヘルパーが多いのなら、ごみ屋敷もどうにかできるだろうということで。で、その家に行ってみたら、本当にすごいごみ屋敷で。

萩原 結局、うちのスタッフ総出で、ローラー作戦で3日かけて掃除しました(苦笑)。

斉藤 あまりにきれいに片付いたので、それを見たケアマネジャーが大爆笑して、「もう1件(ごみ屋敷が)あるんだけど、行く?」と。そこから、ごみ屋敷の片付けと訪問介護の依頼が何件も来るようになって、トントン拍子で仕事が増えていきました。

 

――ごみ屋敷のケースばかり引き受けていると大変ではないですか?

 

斉藤 ごみ屋敷、大歓迎です!(笑)「この人たちをどう幸せにしようか」と思うと、ワクワクしてくる。

萩原 難しい案件ほど僕らのスキルアップになりますしね。

斉藤 ごみ屋敷を片付けに行くときは、みんなでデッキブラシやバケツを持って電車に乗り込むんで、まわりの乗客たちは不思議な顔して僕らを見てるんですよ。でも、そのときの僕らの気持ちは映画『アルマゲドン』の世界。電車が駅に着いて、扉が開いて降りる瞬間に、「さあ俺たちが地球を救うんだ!」みたいな、アルマゲドンのヒーローになった気分で、ものすごくテンションが高まるんです(笑)。

萩原 で、現地に着くと一気にテンションが下がる。「これ片付けるのかぁ?」って(苦笑)。

 

――仕事がたくさん来るようになったいまも、「仕事は選ばずに受ける」ようにしているんですか。

 

斉藤 いいえ、いまは少し選んでいます。できるだけ「困難もしくは、やりがいのある仕事」を(笑)。

 

障害児へのサービス提供で多職種連携を実現

 

――「はすぬま」では、高齢者だけでなく障害者への訪問介護も行っているそうですね。

 

斉藤 きっかけは、体重が100キロ以上あり、家族や周囲の人に暴力を振るう障害児へのサービス提供を依頼されたときでした。担当したのは僕です。その子どもは母親によく大けがもさせていたので、母親から引き離す必要があった。つまり、子どもには施設に入ってもらって、母親から自立してもらうということです。
でも、母親も子どもとは共依存の関係にあるので、なかなか子どもから離れようとしない。そこで、子どもが通う学校の先生や、児童相談所、医師など関係機関と連携して、ようやく母親を口説いて子どもを施設入所させることができました。このケースで初めて多職種連携というものが実現して、障害に特化したサービスも提供していくことになったんです。

 

――障害者へのサービスで難しいと思うことは?

 

萩原 僕は現在、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の方を担当しているのですが、ALSの方は体が動けないことによるストレスがどうしても生じやすかったりするので、ちょっとしたことが許せないという方が多いと聞いていました。実際に支援に入ってみると、手の角度とか、あごの角度にも「自分はこの角度がいい」というのがあって、それが少しでも違うと落ち着かないらしい。なので、その方にとっての心地よい角度を探るのが、訪問のたびに難しいですね。

 

訪問のたびに記録してケアマネに報告事業者としての信頼度を高める

 

――「はすぬま」では記録や報告も重視しているそうですね。

 

萩原 サービス提供のたびに状況を書面でケアマネジャーに報告しています。これによって「ちゃんとした事業者だ」としてケアマネジャーからの信頼度が高まることになり、次の仕事の依頼につながっていると思います。

 

――記録の大切さも専門学校時代に学んだことですか?

 

萩原 そうです。専門学校の先生から、「何があっても、証拠や記録は徹底して残すように」「それを読んだ別のヘルパーが、明日も同じサービスができるような記録を書けないといけない」と言われ、記録のしかたも教えられました。だから「はすぬま」ではヘルパー全員が、訪問後に記録を行います。

 

斉藤 僕らがパートを雇わずに全員常勤としている理由もそこにあります。卒業生であれば、1から教育しなくてよいので楽ですし、信頼が置け、新たな研修をしなくてもよいという面で、時間の削減にもなります。また、サービスに対する意識の共有もできます。

 

萩原 僕らが学んだころの授業の内容は、とてもレベルが高く先生も厳しかった。薬や医療の知識も徹底的に叩き込まれました。いま実際に仕事をしてほかの事業所のヘルパーと接すると、知識の圧倒的格差を覚えるというか、いまの介護界の知識の習熟度はまだまだなんだなと感じます。

 

斉藤 でも、そこで僕らが天狗になっていてはいけないわけで、ご利用者やご家族にも専門用語ではなくわかりやすい言葉でそれらの知識を伝えられるようでないとも思っています。

オフィスの一角にはスタッフ全員の介護福祉士登録証が飾られている。

株式会社ヒューマンアフィニティー
はすぬま訪問介護事業所

●所在地
〒174-0052 東京都板橋区蓮沼町73-13 102
TEL. 03-6279-8341
●会社設立:2013年5月
●はすぬま訪問介護事業所の開設:2013年7月
●従業員数:2015年9月現在13名(うち正社員5名、アルバイト4名)



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