報酬改定の影響は如何ほど?今年と昨年4月の介護給付費等実態調査月報の比較

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介護給付費等実態調査月報とは

介護給付費等実態調査は、介護サービスに係る給付費等の状況を把握し、介護報酬の改定など、介護保険制度の円滑な運営及び政策の立案に必要な基礎資料を得ることを目的とし、平成13年5月審査分より調査を実施しているもので、各都道府県国民健康保険団体連合会が審査した介護給付費明細書、介護予防・日常生活支援総合事業費明細書、給付管理票等を集計対象とし、過誤・再審査分を含まない原審査分について集計しています。
ただし、福祉用具購入費、住宅改修費など市町村が直接支払う費用(償還払い)は含まない形をとっており、厚生労働省のホームページに毎月発表されているものです。

 

集計に手間取るためか通常大体3ヵ月遅れぐらい(1月実績なら4月ぐらいに掲載)で掲載されているものですが、今回は報酬改定の影響により集計方法の見直しを図ったため通常の期間よりも長く時間がかかっています。

 

統計表は第1表~第33表までありますが、今回は特に第7表 介護サービス受給者1人当たり費用額,要介護状態区分・サービス種類別の居宅サービスと施設サービス、第11表 介護サービス単位数,要介護状態区分・サービス種類内容別の訪問介護と通所介護を比較したいと思います。

介護サービス受給者1人当たり費用額,要介護状態区分・サービス種類別の昨対比

介護サービス受給者1人あたり費用額の総数の昨対比を見ると-1.54%となっています。一見してみると、報酬改定率-2.27%より下がっていないように感じてしまいますが、これはあくまで単位ではなくて単価のお話しです。さらに都市圏と地方では、単位あたりの地域区分が異なることや、介護受給者の各市町村の増減(都市圏の受給者が増えれば地域区分の差により増額する傾向にある)によってもこの数字はバラつきが出てくるので単純に改定率と比べていい話ではないです。
ただし、そうしたことを踏まえて昨対比-1.54%と出ていることを考えればマイナス改定の影響がきちんと報酬にも表れていることがわかります。

 

居宅サービスの訪問通所の総数の昨対比を見ると-1.26%となっており、介護度1~介護度4までがマイナスとなっており、介護度5だけが唯一増えています。これは通所介護と同じ傾向となっており、介護保険給付費用における通所介護の費用は特養に続き第2位となっておりますので、その影響の大きさがうかがえる形となっております。

 

施設サービスの総数の昨対比を見ると-1.25%となっています。こちらの特徴は居宅サービスが介護度5の方については増加傾向にあるのに対して、施設サービスは介護度5の方は全てマイナスとなっているところでしょうか。

 

これらの上記数字に関してはあくまで介護サービス受給者1人当たりの費用額であるので、運営している法人さんの収益実態としてはもっと下がっていると言っていいでしょう。

 

介護サービス単位数,要介護状態区分・サービス種類内容別の昨対比

訪問介護の介護サービス単位数の昨対比を見てみると、0.34%と増加傾向にありますが、訪問介護における介護サービス受給者数は第2表を見てみると昨年に比べて1.2万人増えていることがわかりますのでこの結果は単純に受給者数が伸びたためと理解することができます。

 

内容を見てみると、身体介護を除くサービスで大きなマイナスとなっていることがわかります。受給者が増えておりながら、身体介護・生活援助の混合サービスや生活援助では総単位数は下がっているという結果ですので、改定の影響を大きく受けていることがよくわかります。
ちなみに身体介護における総単位数が増えている要因の1つには身体0のサービスが増えていることが影響していると思われます。こちらは第13表の訪問介護単位数で確認することができます。

通所介護の介護サービス単位数の昨対比を見てみると、2.08%と増加傾向にありますが、通所介護における介護サービス受給者数は第2表を見てみると昨年に比べて6万人増えていることがわかりますのでこの結果は単純に受給者数が伸びたためと理解することができます。
内容を見てみると、大規模型事業所(Ⅰ)の総単位数の減少が大きいことがわかります。また、新たに創設された中重度者ケア体制加算や認知症加算などをしっかりと取得している事業所がいることも見受けられます。

 

介護サービス受給者数、要介状態区分・サービス種類別

第11表と第7表を関連付けて見てみると通所介護において総単位数は2.08%増加しているにも関わらず、一人あたりの費用額は-1.88%となっております。これは今後の事業を考えるうえで非常に大切な傾向だと思います。
今後の介護業界において受給者数は増加するので総単位数は増加するが、国の方針としては単位を下げるので結果一人あたりの費用額が下がるという構図になると思います。そのため、よく言っているように今後は規模の拡大が必要となってきます。

 

今回は介護給付費等実態調査月報の一部を使って改定の影響を見てみましたが、事業者さんごとの状況はこの内容とは全く異なると思います。データは厚生労働省のホームページよりEXCELでダウンロードできますので時間があれば自事業の内容と是非比較をしてみてください。

 

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