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訪問看護収支計画書について


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カ、カイポチ、暑苦しいぞ…ところで、収支計画書は作成出来たのか?創業融資を受ける場合は必要じゃぞ?

あっ・・・

やれやれ、介護に対する思いも大切じゃが、書類の作成も大切じゃぞ

訪問看護事業で、開業や新規立ち上げを検討している経営者のみなさま。収支計画書についてどの程度ご理解されているでしょうか。

収支計画書とは、融資審査や事業を軌道に乗せる上で、必須とも言える大切な資料の一つです。収支計画書を作成する際、いくつかポイントがあります。

そのポイントを押さえずに作成すると、今後の開業や経営に響いてきます。

今回の記事では、訪問看護事業の収支計画書の作り方に関して詳しく記載していきます。ぜひ、今後の経営にお役立てください。

計画書

訪問看護収支計画書はなぜ必要なのか

そもそも、収支計画書とはどのようなものなのでしょうか。

収支計画書とは、これから始める事業は事業所を開設後に「どれくらいの利益が出るのか」という収支の見込みを表したものです。

内容は、「経営環境」「業界事業」「設備能力」「価格の推移」などについて、総合的に予測、検討した物になります。

決算書の一つである損益計算書と似たような内容となっていますが、期間内を計算するだけではなく1年から3年、5年まで中長期的な利益を予測計算した書類です。

収支計画書を作成する目的は、事業を開始するにあたって将来的にどれくらいの利益を生み出すかを把握する指針となるため、事業の展望だけではなく、創業資金や運営資金などの融資を受ける際の判断基準にもなります。

収支計画書を作成するメリット

  • 収入と支出の関係や借入、それに伴う返済などの関係について、将来的に予測することができる。
  • どれくらいの収益性と確実性があるのか、具体的な数字を使って把握することができ、
    先を見通した事業運営を行うことができる。
  • 銀行の融資審査や、日本政策金融金庫の創業融資において事業資金・運営資金の確保につながりやすくなる。

収支計画書を作成しようと考えてはいるものの、なかなか自分たちで作成するのに不安がある方は、起業に関してあらゆる書類作成の代行やアドバイスなどを行っている事務所や会社などがあります。

その事務所や会社などには、行政書士や税理士など専門職種が在籍しているため、必要に応じて相談や書類作成を代行してくれます。

費用はかかりますが、その分時間が短縮できるでしょう。インターネットで検索してみると数多くあるので、費用などを比べながら利用してみるのも良いかもしれません。

収支計画書の必要項目

では収支計画書を作成するにあたって、どのような項目が必要なのでしょうか。

一般的な企業で作成されている収支計画書の必要な4項目を具体的に記載します。

項目①売上

営業活動によって得られた収益のこと。

  • 売り上げ(各項目別に記載)
  • 売上原価(各項目別に記載)
  • 総原価率
  • 売上総利益
  • 項目②費用:固定費

    営業収益の増減に関係なく一定額支払う費用のこと。

  • 人件費
  • 地代や家賃
  • 保険料
  • その他
  • 項目③費用:変動費

    営業収益の増減に比例して増減する費用のこと。

  • 水道光熱費
  • 旅費交通費
  • 消耗品費
  • 通信費
  • 衛生費
  • 宣伝広告費
  • 交際費
  • 修繕費
  • カード手数料
  • 租税公課
  • その他
  • 項目④その他

  • 減価償却費
  • 業利益
  • 営業外収益
  • 業外費用
  • 常利益
  • 特別利益/特別損失
  • 税引前利益
  • 法人税など
  • 当期純利益
  • 訪問看護収支計画書の項目

    それでは、訪問看護事業で作成する収支計画書と、一般的な企業が作成する収支計画書との違いはどの様なものでしょうか。

    勘定項目ではあまり変わりはないように思いますが、売上項目は営業利益ではなく医療保険収益や介護保険収益となります。

    また、費用の中には研究・研修費という項目が見られます。

    医療や介護の世界では次々と新技術や新しい介護・医療製品が出ているだけではなく、介護報酬の変更などで講習や研修が多く開催されています。

    その講習や研修へ参加するため、このような項目が必要となります。

    一般の企業でも費用の大部分を占めているのは人件費となっています。

    訪問看護事業所でもそれは同じですが、看護師の人件費は他の介護職と比べ高いため、人員基準に沿った雇用を行う際には、どれくらい必要か換算して収支計画書を作成する必要があります。

    また、開業に向けての初期費用として、事務所の設計や施行費、物件取得費、設備・什器備品日、物件取得費など大きな費用がかかってきます。

    訪問先への移動手段として自動車の購入またはリースが必要となるため、自動車リース費・購入費が初期費用として必要です。

    訪問系のサービスは施設系サービスとは違い事務所の設置が必要なだけであるため、広さはさほど必要ではありません。ですので、物件取得費や施行費など数千万単位の初期費用はかかりません。

    訪問看護における介護報酬

    介護保険の介護度によって支給限度額が決まっています。月の介護保険サービス利用額のうち、利用者ごとに定められた一定の割合が自己負担額となります。

    残りは国と地方自治体から支払われることとなります。

    また、支給限度額以上に利用した場合は、すべてご利用者負担となります。

    訪問看護における医療保険収入

    訪問看護は在宅に訪問して「看護」を提供します。

    看護師は看護師自身の判断の下医療行為ができないため、医師の指示に基づいて行います。そのため医療保険の診療報酬が発生します。

    医師が訪問看護事業所に対し「この患者さんには看護が必要なため、自宅を訪問し看護をお願いします」という指示を受けてから、利用が開始されます。提供される内容も様々です。

    医療保険は介護保険と違い利用限度額が決まっていません。医療保険の自己負担額は患者の収入などによって1割から3割となります。

    健康状態や療養生活の助言

    訪問時に血圧・体温・呼吸や脈拍などのバイタルサインの確認。食事や運動などの助言も行います。

    治療のための訪問

    • 服薬方法の指導や服薬の確認
    • 血糖値の測定
    • 採血
    • 褥瘡の処置
    • 在宅酸素療法
    • 体位交換やクッションなどを使用し、体圧の分散や減圧・除圧を行う。
    • また、皮膚面の保湿や清潔を保つ
    • 浣腸や摘便などの排便コントロール
    • 人工肛門や人口膀胱などのパウチ交換
    • 経鼻栄養や胃ろうなどの経管栄養
    • 期間カニューレ管理
    • ガーゼ交換
    • 点滴
    • IVH管理(中心静脈栄養)
    • など

    訪問看護の収支計画書を作成する上での注意点

    運営資金について

    開業当初の2ヵ月間は介護報酬が収入として入ってこないため、その点を見越した資金計画が必要となります。

    そのため、銀行や日本政策金融公庫などへ提出する収支計画書にも注意が必要となります。

    費用に関して

    訪問看護の場合は設備投資がほかのサービス事業所より少なく済む一方、人件費が費用全体の80%を占めることとなります。

    そのため、収支計画書を立てる際には、看護師の資格や経験年数にもよりますが、地域の相場を勘案して給与を決める必要があります。

    相場より高い給与設定だと経営を圧迫します。

    反対に、相場より低く設定すると希望者が集まらず雇用ができないということもあるので、人件費の決定は事前調査を行い決定することが必要です。

    訪問看護事業所の収支計画書

    前述したように銀行や日本政策金融公庫などへの融資請求時だけではなく、事業者が指定申請をする場合など、複数の人に対して提示や提出するものです。

    事業所として成り立つような計画書になっているか、誰が見てもわかりやすく現実的な内容で作成する必要があります。

    収益について

    訪問1回あたりの収益やご利用者の負担額が異なるため、医療保険と介護保険どちらを適用するかによって収支計画書の内容に変更がある旨、注意する必要があります。

    まとめ

    今回の記事では、訪問看護事業所が作成する収支計画書について記載しました。

    もし、収支計画書のフォームをどのようにしたら良いのかわからないときは、インターネットで検索すると、雛形やサンプルが紹介されています。

    この記事をご一読いただいたみなさまが、収支計画書についてより理解を深めていただければ幸いです。内容がお役に立てたならば、ぜひシェアをよろしくお願いします。

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