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小規模多機能型居宅介護の指定申請とは?

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在宅での自立支援を目的とする小規模多機能型居宅介護。

在宅介護のニーズ拡大に伴い、開業をお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、小規模多機能型居宅介護の開業にあたって必要となる指定申請について説明していきます。

 

 

小規模多機能型居宅介護の指定申請とは 

小規模多機能型居宅介護事業を開業するには、厚生労働省が定めた「人員基準」「設備基準」「運営基準」の3つで構成される指定基準を満たした上で、開業予定地の自治体から事業者指定を受ける必要があり、その際に行う申請を「指定申請」といいます。

小規模多機能型居宅介護の指定基準を簡単に説明します。

 

  • 人員基準

特別養護老人ホームなどの施設で、認知症介護において3年以上の経験を持つ管理者を専従かつ常勤で1名、兼務可能な介護支援専門員1名、従業者のうち1名以上は看護師でなければなりません。

また、介護職員は、日中は常勤換算方法で利用者3人に対して1名以上、夜間は1名以上となっています。

利用者の定員は、通いサービス(日中)で1日あたり15名以下、夜間の宿泊の定員は9名以下です。

  • 設備基準

住宅地の中など、生活感のある場所に開業しなければなりません。

また、適当な広さのある居間や食堂、台所、宿泊室、浴室が必要です。

宿泊室は定員1人の個室が原則となっており、7.43平方メートル以上の広さを確保しなければなりません。

  • 運営基準

あらかじめ、運営方針や従業者の職務内容、就業規則などの運営規程を定める必要があります。

その他、居宅サービス計画や小規模多機能型居宅介護計画をケアマネジャーが作成すること、利用者が併設の施設などへの入居を希望する場合には、必要なサポートをしなければなりません。

 

なお、サテライト型の場合は少し基準が異なるため、注意しましょう。

 

 

小規模多機能型居宅介護の指定申請の書類  

小規模多機能型居宅介護の指定申請を行う際、各市区町村が指定した申請書類に記入し、提出する必要があります。

各市区町村のwebサイトから申請書類のフォーマットと記入例をダウンロードできるので、確認しておきましょう。

ここでは、東京都八王子市を例に、主な書類を説明していきます。

 

  • 指定申請書

申請事業所の名称や所在地、電話番号などの連絡先を記入します。

  • 従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表

雇用契約書のコピー、看護師やケアマネジャーなど資格が必要な職種についてはその資格者証のコピー、研修修了証のコピーも添付します

  • 設備等一覧表

消防法の基準を満たしていることを示す消防検査済証、事業所の平面図、外観や事業所内の各部屋のカラー写真なども添付し、事業を行うのに相応しい設備が整っていることを証明します。

  • 事業計画書

事業計画書には、事業目的や収支計画を記載します

  • 老人居宅生活支援事業開始届

老人福祉法で提出が定められているため、様式に従って記入します

  • 代表者、管理者、計画作成担当者となるケアマネジャーの経歴書

管理者は認知症介護における3年以上の経験が必要なこともあり、経歴書が必要です。

また、新規指定前研修への参加が義務付けられているので、備考欄などに研修の受講状況も記載します。

  • 登記事項証明書

指定申請を行う前に、法人登記を済ませておきます。

 

 

小規模多機能型居宅介護の指定申請の流れ 

指定手続きの流れは、主に以下のようになります。

 

  • 事前相談では、事業所の図面を基に設備基準の確認を行います。

間取りや各部屋の面積がわかる平面図、住宅地などに立地しているか確認するために予定地周辺地図を持参します。

  • 必要な書類を全て用意します。

不備があると申請が却下され、開業予定日に間に合わなくなることもあるので、入念に準備しておきます。

申請費用を支払い、その納付書のコピーを添えて提出します。

  • 指定審査の期間は、約1〜5カ月と、自治体によって異なります。

例として、神奈川県川崎市では、3月1日に申請を行った場合に翌月4月1日が指定予定日ですが、東京都世田谷区では、2月上旬に申請を行った場合に指定を受けるのは4〜7月となっています。

  • 事業者指定の承認がおりると、事業を開始することができます。

 

 

小規模多機能型居宅介護の指定申請の留意点 

以下の理由から、各市区町村長などに拒否される場合があります。

 

  • 申請時に法人格を取得していない場合
  • 人員基準、設備基準、運営基準の各基準を満たしていない場合
  • 事業者が、禁固刑などを受けて執行が終わっていない場合
  • 事業者が、介護保険法や医療や福祉に関する法律において、かつて不正などで罰金刑を受け、執行が終わっていない場合
  • 介護事業において、指定取り消し処分を受けてから5年以内である場合指定取り消しの手続中に自ら廃止届けを出していた場合も含みます。
  • 事業者が、申請時から溯って5年以内に不正や不当行為をしたことがある場合

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

何らかの理由で基準を満たしていなくても指定が通った場合や、指定を受けた後に基準を満たさなくなった場合でも、監査や指導を通して発覚すれば指定取り消しとなり、大きなペナルティが課されることになります。

小規模多機能型居宅介護の開業前にしっかりと指定申請について押さえ、スムsーズな開業を行えるようにしましょう。

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