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ショートステイ(短期入所生活介護)の指定基準とは?

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ショートステイ(短期入所生活介護)の開業をお考えの皆様は、指定基準をしっかりと把握されていますでしょうか。

この記事では、ショートステイの指定基準について、分かりやすく解説していきます。

 

 

ショートステイ(短期入所生活介護)の指定基準を守らなかった場合

 

事業所は、指定された基準を遵守することが義務付けられています。

指定基準を守らなかった場合、開業時は指定が受けられないため、事業を開始できず、また、開業後の指定基準違反は、事業停止等の重い処分を受けることがあります。

 

ショートステイにおける行政処分は、利用者の権利侵害による事例が最も多いようです。

指定取消になるケースは少なく、まず勧告や指導が行われます。

それでも改善しない場合は一定期間効力の停止となり、指定取消の処分を受けます。

 

権利侵害が発覚すると、即取消処分となる場合があります。

 

その他、書類の不備によって不正請求が発覚したケースや監査時に違う人間がサービス提供責任者になりすまして監査を妨害したケース、行っていないサービスを行ったとして虚偽報告をしたことが発覚したケースなどが事例として挙がっています。

 

 

 

ショートステイ(短期入所生活介護)の指定基準

 

指定基準には、人員基準・設備基準・運営基準の3つがありますが、ここでは人員基準と設備基準に焦点を当てて説明していきます。

 

人員基準

  • 管理者

常勤専従の管理者の配置が必要です。

管理業務に支障が出ない場合、当該事業所の他業務や同敷地内の事業所・施設の他業務と兼務することができます。

 

  • 医師

医師を1人以上配置する必要があります。

 

  • 生活相談員

生活相談員は、精神保健福祉士,社会福祉士、社会福祉主事、の内いずれかの資格を保有しているか、同等以上のスキルを持っていることが必要になります。

利用者100人ごとに常勤換算で1人以上の生活相談員が必要です。

 

  • 介護職員または看護職員

常勤換算で利用者3人に対して1人以上必要です。

また、それぞれ1人は常勤である必要があります。

 

  • 栄養士

栄養士は、栄養士資格が必要となります。

常勤である必要はありませんが、1人以上配置する必要があります。

ただし、利用者が40人以下の場合、隣接する病院などの栄養士が兼務することが可能です。

 

  • 機能訓練指導員

機能訓練指導員には、言語聴覚士、看護職員、理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師の資格保有者が就くことができます。

栄養士と同様に、1人以上の配置が必要ですが、常勤でなくても問題ありません。

また、他職種と兼務することが可能です。

 

・調理員およびその他の従業員

各事業所の実情に応じた人数の配置が必要で、外部委託が可能です。

 

設備基準

  • 利用定員

利用定員は20人以上となっています。

ただし、ユニット型短期入所生活介護事業と同一運営の場合、特別養護老人ホームの空室で運営する場合は、利用定員20人未満でも問題ありません。

 

  • 建物

建物は耐火建築物でなければなりません。

しかし、利用者の居室や静養室、食堂、浴室や機能訓練室が2階以上の階、地下のどこにもない建物については、準耐火建築物としても構いません。

  • 居室

1つの居室の定員は、4人までと決められています。

ある程度の広さが必要で、利用者1人あたりの床面積が10.65平方メートル以上でなければなりません。

日当たりや換気、防災への対応も必要です。

日照や採光・換気等の考が必要です。

・食堂及び機能訓練室

どちらも利用者1人あたり3㎡以上の面積が必要で、食事又は機能訓練、レクリエーションを行うための設備が必要です。

・浴室、便所、洗面設備

いずれも利用者が使用するにあたり不便を感じるようなものではいけません。

あまりに不潔であるなど、利用に支障があれば、注意を受ける場合があります。

  • 事務室

事務室は専用である必要があり、 他の部屋との区分けをします。

また、個人情報保護のために鍵付きの書庫を必須とします。

 

 

ユニット型ショートステイ(短期入所生活介護)との違い

 

従来型個室とユニット型では、設備基準に大きな違いがあります。

 

従来型個室の設備基準

従来型個室を運営する場合、居室や食堂、機能訓練室、浴室、便所や洗面所、医務室や静養室、面談室、看護職員室もしくは介護職員室、調理室、洗濯室、汚物処理室、介護材料室が必要です。

また、居室は定員4人以下で、1人当たりの床面積が7.43㎡以上、洗面所と便所が居室のある階ごとに設置されていなければなりません。

廊下の幅は1.8m以上(中廊下ならば2.7m以上)で、食堂と機能訓練室をあわせた面積が利用者1人当たり3㎡以上なければなりません。

また、非常災害用消火設備と必要な場所の常夜灯、そして2階以上の建物の場合は緩やかな傾斜路かエレベーターがなければ基準を満たしません。

 

ユニット型の設備基準

ユニット型の場合、まず入居定員10人以下のユニットが必要です。

その他浴室、医務室、調理室、洗濯室、汚物処理室、介護材料室がなければ基準をクリアできません。

居室は定員1人となっており、1人当たりの床面積は10.65㎡以上のため、利用者としては従来型個室よりも広々と居室が使用できます。

各ユニットに1室ずつ共同生活室を設けねばならず、その床面積は「2㎡×ユニットの入居定員」以上必要です。

また、居室ごと、又は共同生活質ごとに適当数の洗面所と便所の設置も必要となります。

原則、従来型個室と同様で廊下の幅は1.8m(2.7m)以上ですが、1.5m(1.8m)以上、中廊下の場合は1.8m以上と少しだけ狭くても問題ありません。

 

 

まとめ

 

ショートステイの指定基準について説明してきました。

指定基準を守らない場合は指定基準違反となり、指定取消処分など厳しく処罰される場合があります。

指定基準を厳守するためには、指定基準に対する正しい理解が必要です。

開業時に指定基準に対する理解が深ければ、リスクを抑えることができます。

 

安全に長期的運営を行うため、指定基準に対する深く理解した上で、指定基準に則り開業準備を行いましょう。

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