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小規模多機能型居宅介護における職場理念の役割とは?


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職場理念とか聞いたこと無いけど、本当に効果あるの?

何でも、疑うのは良くないぞ。特に小規模多機能型みたいな小さなコミュニティーではみんな同じ方向を見て働くことが大切じゃ

確かに、「売り上げ伸ばしたい!」って主張する人と「利益より人をサポートしたい!」と主張する人がいたら職場の雰囲気が”ぎすぎす”しちゃうもんね

そっか…職場理念て大事なんだね。反省

近年の高齢化率上昇とともに、介護分野においては様々なサービスが提供されています。

その中でも、通い・訪問・宿泊を一つの事業所で担う小規模多機能型居宅介護は、高齢者が在宅を中心に生活する場合に理想的であると言われています。

しかし、理想的な一方で、24時間対応や職員の疲弊などの重大な問題もあり、経営に頭を悩ませる方も多いのが事実です。

本記事では、新規に小規模多機能型居宅介護事業を始めようとお考えの方のために、職場理念がいかに重要かについてご紹介させていただきます。

理念

小規模多機能型居宅介護で職場理念が重要な理由

最も地域に密着したサービスであり信頼関係が大切

小規模多機能型居宅介護は、一人のご利用者が自宅で安心して生活するため、一事業所内で複数のサービスが提供されます。

ご家族の都合で急に宿泊を希望されたり、夜間に呼び出しがかかったりと予期せぬ対応が求められることも多くあります。

ご本人やご家族のニーズに対して柔軟な対応をするためには、事業所の理念や方針をスタッフがしっかりと理解して業務に携わることが望まれます。

また、企業理念を掲げることによって、外部からの信用を得られることもメリットです。

小規模多機能型居宅介護は、事業所外のケアマネジャーからのご利用者の紹介で成り立っている部分も大きく、自社の考えや他の事業所との差別化をどのように図っているかを発信することが経営面でもプラスになります。

職員の労働意欲を維持する必要がある

先述したように、緊急時の対応が多い小規模多機能型居宅介護では、夜間対応や急な宿泊などが多く、勤務する職員の健康管理は特に気をつける必要があります。

過酷な労働環境のなかで、日々の送迎業務や入浴介助などが“作業化”すると、職員の労働意欲が失われる可能性もあります。

「家族の代わりに預かっている」という考えではなく、「安心して生活できる時間・空間を提供している」といった考えでなければ、サービスの質も低下することが危惧されます。

そのため、スタッフには企業理念をしっかりと理解してもらい、ご利用者を主体としたサービスが提供できるよう努めていく必要があります。

小規模多機能型居宅介護にふさわしい理念

地域の特性を踏まえた理念であること

地域に密着した介護を心がける事業所にとって、高齢者が「自身の住み慣れた地域で暮らすこと」は重要視したいテーマです。

例えば、長年農作業を営んできた方が多い地区では、屋外での活動を通じて「その人らしい活動」を理念に掲げることも必要です。

ご利用者や家族が安心できる理念であること

「安心・安全」という理念を掲げている事業所は多いですが、具体的にどう安心できるのかを掲げておくほうがご利用者側にも納得していただけます。

例として、「困ったときにこそ」や「プロとしての自覚」などと明記されていると、事業所のアピールポイントにもなりますね。

自立や参加というコンセプトに基づいていること

小規模多機能型居宅介護は「お預かり」ではなく「生活」です。

過ごす時間・空間において、ご利用者の自己決定が優先されるとともに、他者との交流や自己効力感(ある状況で必要な行動を取れること)を高めるサービスが求められます。

基本的な日常生活のみでなく、庭の手入れやご近所への外出など、ご利用者が普段の生活をどうすれば継続できるか、そのために自社はどう考えているかを掲げておけると良いでしょう。

小規模多機能型居宅介護で掲げた理念を実現させるには

事業経営と社会的意義

介護事業全般に共通することですが、経営理念は社会的意義として掲げられることが多いです。

「地域の活性化」や「元気な高齢者が多いまちづくり」という理念は素晴らしいですが、企業である以上は相応の利益が求められます。

特に新規参入される企業にとっては、収益面と社会貢献といった両極にある概念をバランスよく考える必要があります。

介護関係の研修等でサービスの質の向上を学びつつ、経営者が集まるセミナーや他社の代表の方とも交流を持つなど、経営の安定化のためには多面的な活動が必要となってきます。

いかにしてスタッフに浸透させるか

素晴らしい理念を掲げても、それが経営者のみ遵守しているのでは意味がありません。

離職率の高い介護業界において、小規模多機能型居宅介護はより柔軟な対応が求められるため、スタッフのストレスコントロールは必須です。

毎朝の朝礼時に唱和したり、定期的な面談を行ったりして、理念に基づいた業務が遂行できているか確認することも有用です。

経営理念がスタッフの行動理念として浸透すると、各人が使命感をもって働くことができ、事業所全体の雰囲気も良くなるでしょう。

積極的に外部へ発信する

配布チラシやサイト上に理念を掲載することは重要です。

小規模多機能型居宅介護事業は実施している企業が少なく、いまひとつ「事業内容がわからない」と思う方も多いでしょう。

デイサービスや訪問看護との違いや、ご利用者さんの声などを掲載することによって、自社の活動を宣伝していくことが経営の安定化には必要です。

まとめ

いかがでしたか?本記事では、今後新規に小規模多機能型居宅介護事業を立ち上げる方にとって、理念を掲げることがいかに重要かをご紹介しました。

小規模多機能という言葉を聞き慣れない方も多いなか、安心・安全・自立支援を目指した事業であることをいかに周知していくかが課題となります。

また、経営者の理念を事業所内に浸透させることによって、介護職の離職防止という社会問題にも対応できる企業として活躍していけるとよいでしょう。

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