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介護事業所の消耗品選びは、このポイントを押さえるべし!

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介護事業所を開設するための準備には、さまざまなものがあります。

介護事業所を運営するにあたって、必ず必要になるのが衛生用品などの消耗品です。開業したばかりのころは、どのようなものをどれだけ調達すればいいのか分からないものです。

デイサービス(通所介護)を例にとって分かりやすく説明していきます。デイサービスなどの介護事業所は、一般企業と違い衛生面にとても気を使う場所でもあります。調達する消耗品は、清潔で使い捨てできるディスポーザブルタイプのものを選ぶ必要があります。

手指や機器の消毒に使う消毒液や、施設の掃除をする掃除用品や除菌剤もデイサービスでは使用します。消毒液や除菌剤の扱いには十分に注意したいものです。

当然ですが利用者の方は高齢で認知症の方もいらっしゃるので、誤飲(飲み物と間違えて飲んでしまう)してしまう可能性があります。

消耗品

介護のための消耗品について

介護に使用する消耗品にはたくさんの種類がありますが、大きく分けると、次のように分別されます。

  1. 利用者の身体を清潔に保つための衛生材料
  2. 利用者が生活する空間を快適に保つための消耗品
  3. 利用者の毎日の暮らしを豊かなものにするためのレクリエーション材料 

これらを使う目的とシーンを考えながら順に細かく説明していきます。

衛生材料

ハンドソープ

利用者の身体に触れる際、外界から菌やウイルスを持ち込まないように手指を消毒するために使用します。

ディスポーザブル(使い捨て)用品

利用者の食事の際にディスポーザブルのエプロンを使用すると、汚れてしまった時の処理が簡単です。洗濯して繰り返し使用するタイプだと手間もかかりますし、衛生面でもあまりおススメできません。

清掃時やおむつ交換の時にもディスポーザブル手袋を使用します。また、風邪のウイルスなどから利用者を守るために、職員はディスポーザブルマスクを着用します。

消毒剤、除菌剤(アルコール配合、ノンアルコール)

手指の消毒、機材の消毒に消毒用アルコールを使用しますが、肌の弱い人には刺激が強すぎてかぶれたりします。

できるだけ刺激の少ないノンアルコールタイプの消毒剤、除菌剤を使用するようにします。

消耗品

ティッシュペーパーや掃除用品、衣料用・台所用洗剤などの生活用品は、とくに介護用のものを使用する必要はありません。

しかし、利用者は高齢の人が多く肌も敏感になっていることから皮膚トラブルの原因となる可能性もあり、また、呼吸器系の疾患をお持ちの方もいますので、気管を刺激してしまうことがあります。あまり刺激やにおいの強い商品は避けるようにします。

レクリエーション材料

デイサービスでは、利用者が楽しい時間を過ごせるように、さまざまなレクリエーション用品を用意します。自宅ではなかなか身体を動かすことが少ない人も、デイサービスにくれば職員と共にレクリエーションを通じて身体を動かすことができます。

たとえば、輪投げゲームや健康吹き矢など、遊んでいるうちに身体の機能を回復できるものもあります。また、かるたやオセロ、将棋なども楽しみながら頭の体操になるので、脳の刺激になってとても良いことです。

変わったところでは、椅子に座ったまま、足をお湯の代わりの美濃焼のセラミックボールにつけ、足湯同様にリラックス効果が得られるものもあります。

介護のための消耗品の購入の仕方

消耗品はスーパーで買うか、通販で買うか?

デイサービスでは毎日、利用者が通所してきます。施設で食事、入浴、レクリエーションの時間を過ごします。食事の際にはエプロンやウエットティッシュ、おむつ交換の際にも手袋やビニール袋を使用します。また、施設内の清掃や洗濯も毎日行われます。

こうしたことから、家庭用の少量のものではすぐに在庫切れ状態となりかねません。また価格を抑えることもできるため、容量が多い業務用を購入します。

大量に購入する場合は、スーパーなどで購入してくるのは大変なので、通販を利用して配達してもらうとよいでしょう。

少しの量で済む場合は、スーパーなどで購入することもあります。

社会福祉法人の場合は入札が必要!

デイサービスの運営母体が社会福祉法人の場合は、消耗品を購入する際には、入札が必要です。以下は横浜市の条例を参考に記載してみました。

随意契約(プロポーザル方式を除く)(1)随意契約について
ア 随意契約とは競争の理念に基づき、資力、信用等が確実と認められる複数の業者から見積書を徴収し、最も有利な条件で見積もりをした者を契約の相手方とする行為と定められています。

この契約方法を本手引きでは「見積合せ」と表現します。

横浜市からの補助対象となる契約で1件の金額が100万円以上となると見込まれるときは、「横浜市補助金等の交付に関する規則」第24条に基づき、市内事業者による入札又は2者以上の市内事業者から見積書の徴収(見積合せ)を行わなければなりません。

従って予定価格が250万円以下の工事については、市内業者による入札又は見積合せを実施し 厚生省通知(昭和51年1月31日 社施第25号/社施第25号の2)「社会福祉施設を経営する社会福祉法人の経理規程準則の制定について(平成9年12月11日 社援施第175号改正/平成15年3月31日社援基発第0331005号改正)」又は(平成12年2月17日 社援施第7号)

「社会福祉法人における入札契約等の取扱いについて」では、競争入札が適当でないと認められる場合においては、随意契約によるとしています。また、同通知は随意契約が認められる合理的な理由とは次の場合であると定めています。

  1. 食料品、物品等の買入れについて、予定価格が160万円以下
  2. 上記に掲げるもの以外について、予定価格が100万円以下
  3. 1,000万円以上:指名競争入札市内業者から5者以上を指名

社会福祉施設等の整備に伴うものに限る。

  1. 160万円超1,000万円未満:市内業者から3者以上を指名
  2. 160万円以下:随意契約  市内業者2者以上による見積合せ

介護のための消耗品を通販で購入する方法

スーパーで買うメリットとデメリット

デイサービスで使用する消耗品をスーパーなどで購入する場合のメリットは、実際に使いたい商品を手に取り品質を確かめることができることです。

カタログだけでは分からない質感、重さ、使い勝手などを自分の目で確かめることができます。

少しだけ必要な消耗品が欲しい場合は、スーパーなどの小売店で購入したほうが無駄なくお得に購入することができます。

デメリットは、在庫がない場合は大量に購入できないこともあり、価格が高くつくなどがあります。また、買い物に行く人件費を考慮する必要もあります。

通販購入でのメリットとデメリット

デイサービスで、使用する消耗品を通信販売で購入するには、インターネットや販売店のカタログから、必要なものを注文することができます。

近くに販売店がない場合でも多くの品目から選ぶことができ、自宅まで配達してもらえるというメリットがあります。定期注文という制度を利用すれば、定期的に商品を届けてくれるので、買い忘れであわてることもありません。

口コミなどで評判が確認できる、まとめ買いができることなども通販で購入するメリットと言えます。

デメリットとしては、実際の品物を手に取ってみることができないため、使用感を確かめられないことです。購入量が少ない場合は、別途送料がかかってしまうことがあります。

介護のための消耗品の設置場所

使い勝手のいい場所に置く

利用者のおむつ交換をする際は、介護職員の手の届く範囲に必要なものを置くようにします。

紙おむつ、ディスポーザブル手袋、洗浄綿、ビニール袋など一連で行う介助に必要な物は、さっと取り出せるところに置きます。介助作業が始まってから、あわてて探しはじめることのないように、消耗品は整理整頓しておくことが大切です。

トイレや洗面所などの手を洗う場所には、手洗い用の石鹸、ペーパータオルなどを置き、いつでも手指を洗浄できるようにします。

衛生上、必要なペーパータオルなどは使い切ってしまわないように、いつもチェックしておき、すぐ近くに在庫を置いていつでも補充できるようにします。

利用者の手の届かない場所に置く

消毒液や除菌剤、洗濯用洗剤など、利用者が誤って飲み込んだり、目に入れてしまわないように、手の届かない場所に保管します。職員は、使用したら必ずふたがしっかり閉まっているかどうか確認します。

認知症などを患っている利用者は、なんでも口に入れてしまうことがあります。ビニール袋や小さなふたなど、近くに置いてあれば口に入れてしまうことがあるかもしれません。予想もしない行動をすることがあるので気をつけなければなりません。

介護のための消耗品を使用する際の留意点

嘔吐物の処理

デイサービスなど、利用者が集団で生活する場所では、感染症を発症することが一番のリスクになります。そのリスクを回避するためにも、施設内で使用する消耗品はディスポーザブルの手袋やマスク、エプロンなどを使用します。

ノロウイルスなどのように、感染者の嘔吐物から感染するような病気は、その処理を確実に行うことが重要です。ディスポーザブルの手袋で、嘔吐物をビニール袋に入れ密閉してから捨てます。

また、手指は消毒液で、しっかり洗浄しなければなりません。この際の消毒液はアルコールでは十分な効果が得られない場合があるので、次亜塩素酸ナトリウム(ハイター等)の希釈液を使用します。

ごみ捨てルール (廃棄ルール)

デイサービスなどの施設から出たごみの処理については、その地域のごみ捨てのルールに従うようにします。

事業者ごみとして扱わなければならないこともあるので、事前に確認が必要です。大量にごみが出ることから、近隣の住民に迷惑がかからないように配慮することも忘れないようにします。

おむつなどは、排せつ物をトイレに流しきちんと丸めて捨てるなどして、衛生面に十分に配慮したごみの捨て方を心がけてください。

医療処置を施すような施設であれば、シリンジなど廃棄方法に一定の条件があるものを捨てることになります。

一般的に医療廃棄物は産業廃棄物処理法で「感染性廃棄物」と定められており、専門の廃棄物処理業者へ有料で廃棄を依頼しなければなりません。廃棄方法のルールを、常に確認しながら、所定の方法で廃棄するようにします。

消毒液を使用する場合の注意

消毒液や洗浄剤など刺激の強い薬剤を使用する際には、利用者の肌のかぶれや目に入らないように十分気をつけて使います。とくに、免疫力が落ちている高齢者は少しの刺激にも敏感に反応してしまいます。

また、消毒液や洗浄剤の誤飲、手袋やビニール袋などを誤って口の中に入れてしまわないように、利用者の身の回りの整理には気を配らなければなりません。

「こんなものは口に入れないでしょ」と思っていても、認知症の人などは予想もしないような行動に出てしまいます。心配だと思われるものは、極力利用者の目に触れない、手が届かない場所にしまっておくことが安心につながります。

まとめ

これから介護事業所を開設しようとお考えの方は、さまざまな準備をしなければいけません。

デイサービスのような介護施設では、利用者が毎日、通所してきて1日の大半を過ごします。食事や入浴、レクリエーションなどの介助を行うなかで、手袋などの消耗品はどんどん消費されていきます。

大量に使用する消耗品をどのように調達するのかについて検討していく必要があります。経費をなるべく抑えながら、在庫を切らさないように調達していかなければなりません。

最近は、消毒液やディスポーザブル手袋など衛生材料から洗剤やゴミ袋等の消耗品、コピー用紙などの事務用品までを一手に引き受けてくれる介護施設を専門とした業者もあり、買い物や事務処理等の手間を考えると割安といえます。こういった業者様とお付き合いすることも一つの方法です。

この記事がお役にたてることを願っています。介護事業所での消耗品を調達することは、一般企業と少し違います。この記事を読んで役に立ったと思われましたらシェアをお願いします。

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