独立開業・起業

介護タクシーをフランチャイズ(FC)で開業する際のポイントをご紹介

投稿日: 更新日:

 人生のセカンドステージとして介護事業の開業に興味を持っている方など、介護業界外の出身で介護事業の開業を検討している方必見!

聞いたことはあるけれど、街中ではあまり見かけないという人も多い「介護タクシー」。介護タクシーをフランチャイズ(FC)で開業する際、収益が得られるか疑問に感じる方も少なくないでしょう。

今回は、そんな介護タクシーをフランチャイズに加盟して開業する際のポイントについて述べます。一読し、今後の経営にお役立てください。

タクシー

介護タクシー事業をフランチャイズで開業するメリット

 

介護についての研修

 介護タクシーと普通のタクシーの違いはなんでしょうか?

どちらも二種免許が必要です。二種免許とは、お客さんを乗せて料金をもらって営業するために必須のもので、第一種免許を取得してから3年以上経過している人が、学科試験と技能試験に合格したのち、応急救護処置講習と旅客者講習を受講することで交付されます。

ケアドライバーとして運転だけをし、介助を一切しないのであれば、タクシー同様、二種免許だけで十分です。しかし、介護タクシーを利用する人は、乗降の手助けを必要とする人が多く、その際には介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)が必要です。

この資格を持っていると「介護保険タクシー」として、介護保険の適用になります。つまり、介護の知識とタクシー運転手の双方の技術がないと、介護タクシー事業で大きい収益を見込むことは難しいのです。

フランチャイズの場合には、資格取得のためのバックアップや研修会を開いてくれることがあるため事業を始めたばかりでも質の高いサービスの提供が出来る環境が整っています。

介護タクシーの営業形態

 介護タクシーは完全予約制で巡回して営業することが出来ないため、利用者から予約が取れるように、宣伝に重きが置かれています。

しかし、事業を始めたばかりの時は、営業地域における知名度を上げたり、ネットワークを築くのに時間がかかります。その宣伝をフランチャイザーが手伝ってくれるので、個人営業よりスムーズに事業に入ることが出来ます。

介護タクシー事業をフランチャイズで開業する際に掛かる費用

  

事務所

 介護タクシーを事業で行なう際、自宅を事務所にする事は可能です。その場合は仮眠所及び休憩室も自宅の一室を使用します。事務所や、車庫、駐車場などを専用に借りる場合には、賃貸契約を結ぶので、敷金なども発生します。

介護タクシーの車種にもよりますが、ストレッチャーが入るような大型車の場合には、車庫などの駐車スペースの大きさにも気を付けます。

車両及び機材

目安として、メーター・スロープ・看板等の営業車一式で170万円前後、ストレッチャー用のワゴン車では350万円前後掛かります。タクシーに使う車両には、安全により配慮した規則やメンテナンスが求められています。

車両リースにした場合は、車の種類や契約内容により異なりますが、月々数万円〜10万円ほどになり、初期費用を抑えることが出来ます。

フランチャイズ料金

 フランチャイザーによって初期投資額やロイヤリティは異なります。ここでは一例を紹介します。

初期投資額総額 100〜150万円
内訳/契約金 50万円
ロイヤリティ 0~10% (月の売上額により変動します)

当面の運転資金

 開業までの準備期間、効率良く予約を埋め事業を軌道に乗せるまでの期間の生活費、また各種保険などの支払いができるように、数か月分の運転資金を用意しておくことが大切です。

介護タクシー事業をフランチャイズで開業する際の収入

 

  • 車両の規模、フランチャイザーによって収入は大きく変わってきます。車両については、車椅子等を必要としないものと、必要とするタイプで料金が異なります。その中でも、一般的なサイズの車椅子、頭部までしっかり支えることが出来る背もたれの付いたリクライニング車椅子、寝たきりの方を安全に運ぶことの出来るストレッチャーなど、サイズが大きくなる=車両が大きいほど、料金が高くなっています。フランチャイズ料金も業者や契約内容により様々です。
  • 開業する地域の高齢者の数が多ければ多いほど介護タクシーの稼働率も上がるので、開業地域を考慮することは収入を上げるための近道です。そのために、事前の市場調査はとても大切になります。大型車両の方が1回あたりの料金は高くなりますが、ストレッチャーが必要な高齢者の介護タクシーの利用頻度と、小回りが利く小型車で、杖や折り畳み式のウォーカーなどを持って外出する頻度などについても考慮します。これらの基本利用料などに、走行距離と時間によるメーター料金が発生します。
  • 条件を満たし、ケアマネージャーが必要と判断してケアプランに盛り込めば、介護保険タクシーとしての利用も可能です。ただし介護保険タクシーには、家族は同乗出来ない、対象の行き先が限定されているだけでなく、入退院時には利用できない、リハビリや透析は対象外などの決まりがたくさんあるので注意が必要です。

介護タクシー事業をフランチャイズで開業する際の留意点

  

事前準備と開業時期

 介護タクシーは完全予約制なため、巡回が出来ません。そのため、認可が下りたらすぐ開業するより、他の仕事をしながら、ある程度宣伝期間を設けるなど準備期間をおいてから事業を始めるなど、入念な計画を立ててから事業を行なうのが賢明です。

通院の待ち時間

 利用者を病院へ連れて行った後、込み具合により診療が終わるまで長時間待たされる場合があります。

そのため、次の利用者の予約時間に間に合わなくなることもあるので、普段から混んでいる病院などに送迎の場合には、あらかじめ余裕があるように予約を組んでおく必要があります。

次の利用者も病院の予約など遅刻できない理由があることもあるので、万一大幅に予約時間に遅れてしまった場合には信頼を失い、次から利用してもらえないこともあります。通常のタクシー同様、診療が終わるまでずっと待たせている場合には、待機料金も発生します。

夜間の営業

 普通のタクシーは深夜割増料金で利益を上げることができますが、基本的に夜遅くには利用しない介護タクシーはそれが出来ないため、収益確保が難しい場合があります。

しかしこれはフランチャイズのあるなしに係わらず、介護タクシーの営業形態であるといえます。

メーター距離

 病院やスーパーなど、近場の移動がほとんどなので、利益が出にくい場合もあります。

ただし、予約料やお迎え料金、車両の種類により、メーター料金に上乗せして請求するので、近距離の場合には、これらの金額の方が上回ることもあり得ます。予約受付時にこれらの金額について説明しておきます。

介護タクシー事業をフランチャイズで開業する際の失敗例について

  

ロイヤリティが高くて、やりくりが大変

 フランチャイザーによっては、比較的高額な加盟金と少ないロイヤリティの組み合わせ、または逆のパターンもあります。

加盟金にはノウハウについてアドバイス料や研修費用などが含まれているので、対価的な部分もあります。

ロイヤリティが高いと、頑張ってもその分を本部に払わなければいけないという不満やモチベーションの低下を招きかねません。

中途解約のため、高額の違約金を請求された

 フランチャイズ契約には、その内容により契約期間が定められています。

一般的に数年間の契約になります。この期間に、事業が思わしくなくて途中で辞めたいとなった場合、あるいは更に利益を出すために独立したいとなった時には、途中解約となり違約金が発生します。契約を締結する際には、事前に金額などについて確認しておくべきです。

近隣への類似店の出店のため、売上額の減少

 あなたのビジネスが波に乗り、地域内にチャンスがあると分かると、後追いで参入してくる経営者も出てきます。

そうなった場合に、競合他社がメーター料金以外の部分、例えばリクライニング車椅子の利用料を100円だけ安くするなど、利用者の取り合いとなり、売り上げが減少してしまいます。

当初の売り上げ予測と加盟後の実態が異なっていた

 フランチャイズでは、説明会を開き、売り上げモデルを提示したりします。フランチャイザーによっては、1番成功した特異な例を平均的なモデルであるかのように説明するような会社もあるので注意が必要です。

楽観的になり過ぎずに、現実的な数値を見極めることが大切です。そのためには、数社の説明会に赴き、より多くの情報を得ておくことが得策です。

まとめ

 
 以上のように、介護タクシーをフランチャイズで始める場合には、メリット・デメリットの両方があり、総合的に判断しないといけません。

また、事業として利益を出していくためには、資格の取得や宣伝などを積極的に行うことがとても大切です。

この記事を評価する

介護の開業を支援してくれる無料サービスを上手く利用することで、ご自身だけでは辛い開業準備も簡単に進められるようになります。 詳しくは、開業支援サービス(無料)の詳細をご覧ください。あなたにあった最適な開業支援をご提案いたします。

-独立開業・起業

執筆者:

関連記事

フランチャイズ

フランチャイズ加盟による介護事業立ち上げの問題点(デメリット)とは?

フランチャイズに加盟しての介護事業の立ち上げを検討されている方もいらっしゃるかと思います。 今回の記事では、フランチャイズ加盟における問題点について解説していきます。 目次1 フランチャイズ加盟で介護 …

介護事業の会社名のネーミングで知っておくべきこと

会社としての本質はもちろん業務内容にありますが、会社名は会社のブランディングに大きく関与するものなのです。 今回は介護事業の会社設立における、会社名のネーミングのために知っておくべきポイントを紹介して …

介護老人保健施設を設計する上で考慮することは?

介護老人保健施設を開業しようと思っても、設計に関する情報が少なく、具体的にどうしたらよいか戸惑うこともあると思います。 今回は、介護老人保健施設をこれから開業しようとする皆様に向けた、設計にまつわる情 …

小規模デイサービス(地域密着型通所介護)の開業で押えておきたいポイント

地域包括ケアシステム構築の一端を担う小規模デイサービス(地域密着型通所介護)。 地域に根ざした介護サービスを提供したいと開業を検討されている方も多いかと思います。 今回は、小規模デイサービスを開業する …

看板

デイサービス事業者が事業所の看板を設置するには?

デイサービスのターゲットとなる高齢者の方々にリーチし、事業所を認知してもらうには、新聞広告やポスティングなども有効ですが、看板も有効的な宣伝媒体となります。 今回は、デイサービス事業者が看板設置を検討 …