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介護老人保健施設に必要な備品、一覧にしてご紹介

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介護老人保健施設は、介護が必要となった高齢者の方が、在宅生活に戻ったり、在宅生活を続けたりするため、重要な役割を持っている施設です。

新しく施設を立ち上げるにあたって、備品準備の担当者が、施設開設までに準備しておかなくてはならない備品を、一覧にしてご紹介します。

備品

介護老人保健施設の備品一覧

療養室に必要な備品

  • 介護用電動ベッド
  • ベッドサイドテーブル
  • マットレス
  • 布団
  • シーツ
  • 防水シーツ
  • スライディングシート
  • 立ち上がり補助手すり:ベッドからの移動補助のため
  • エアマットレス・円座・ビーズパッド・クッション:褥瘡予防に効果的
  • 衝撃吸収マット:ベッドからの転落に伴う事故予防のため
  • 徘徊防止用センサー:徘徊予防のため
  • 応接セット:個室での面談などに使用、汚損時に清掃容易なものが望ましい

食堂に必要な備品

  • 食器:汚損・破損しにくく、食事が快適にできるものが良い
  • ダイニングテーブル:安定性と汚損しにくいものが望ましい
  • ダイニングチェア:安定性と高さ調節ができるものが望ましい

浴室に必要な備品

  • シャワーベンチ:折りたためるものが便利
  • シャワーキャリー:安定性と移動が容易にできるものが望ましい
  • 浴槽台・浴槽ボード:個浴での浴槽への出入りに使用
  • 浴槽内マット:浴槽内での転倒予防のための滑り止めマット

談話室に必要な備品

  • テレビ・テレビ台:教養娯楽設備として必須とされている
  • ソファー:立ち座りが容易で、座っていて疲れにくいものが良い
  • テーブル:安定性のあるものが好ましい

診察室に必要な備品

  • 椅子
  • 診察台
  • 角枕
  • 診察用椅子
  • カルテホルダーラック
  • 無菌シャレー
  • 体温計立て
  • 綿棒立て
  • 注射台

レクリエーションルームに必要な備品

  • オーディオ・ビデオ機器:レクリエーションとして音楽や映像を活用するために必要
  • ゲーム
  • トレーニンググッズ
  • クリエーショングッズ
  • 椅子
  • テーブル

サービスステーションに必要な備品

  • 事務机
  • 事務椅子
  • 折りたたみ椅子
  • 書庫
  • キャビネット
  • 電話
  • ファックス
  • コピー機
  • パソコン
  • プリンター
  • PCデスク:パソコンを共用する場合
  • ワゴン:ファイルや用具などを一時収納したり、運んだりするために使用

事務室に必要な備品

  • 事務机
  • 事務椅子
  • 折りたたみ椅子
  • 書庫
  • キャビネット
  • 電話、ファックス、コピー機、パソコン、プリンター
  • PCデスク:パソコンを共用する場合

家族相談室に必要な備品

  • 面談用テーブル
  • 面談用椅子
  • ホワイトボード
  • パソコン
  • プリンター

家族介護教室に必要な備品

  • ミーティングテーブル
  • 椅子
  • ホワイトボード
  • パソコン
  • プリンター
  • プロジェクター

会議室に必要な備品

  • 会議室用テーブル
  • 会議室用椅子
  • ホワイトボード

受付・ホールに必要な備品

  • 受付用事務机、受付用事務椅子、電話、パソコン、プリンター、コピー機
  • ソファー
  • テーブル

職員に関連する備品

  • 更衣室のロッカー
  • 食堂のテーブル・椅子
  • 休息仮眠室の寝具・テーブル・椅子
  • 宿直室の寝具・机・椅子
  • 施設長室の机・椅子・応接セット・書庫・電話・パソコン

移動介助に関連する備品

  • 車椅子:自操用、介助用それぞれに必要
  • 歩行器・歩行車

排泄介助に関連する備品

  • ポータブルトイレ:トイレが利用できない場合に必要
  • 尿器・便器:トイレ・ポータブルトイレが利用できない場合に必要

介護老人保健施設の備品を調達するタイミング

介護老人保健施設の開設にあたって、備品の調達のタイミングは、調達方法によって異なると考えられますが、一方で、調達期限ははっきりしています。

調達期限は、施設開設準備を行っていく過程で、施設建物が竣工して行政検査が完了し、施設の開設許可申請書類を所管自治体に提出する準備に入る時までとなります。

所管自治体によって異なりますが、提出する開設許可申請書類に備品一覧が必要とされていたり、施設内設備の写真提出を求めたりしている自治体があります。

したがって、開設準備を進めていくうえで、所管自治体担当者や対自治体の窓口となる施設職員との連絡調整を密にするよう心がける必要があると思われます。

たとえば、4月1日に開所を予定している場合には、指定を受けたい月の前月10日が期限となります。原則としては、期限までに所管自治体に書類を提出すればよいとなっています。

ところが、自治体によっては書類準備の上で、開所2カ月前(4月1日開所の場合は、1月末日)までに事前相談を求めているところもあります。

提出書類の内容にもよりますが、年明け早々には調達が終わっていなければならない備品が出てきます。

備品を調達するにあたっては、所管自治体の手続きの流れと、それぞれの手続きの期限を確認のうえ、書類作成に要する日にちを考慮し調達計画を立てなければなりません。

介護老人保健施設の備品をどのようにして調達する?

介護老人保健施設の開設にあたって、備品調達の方法には、大きく分けて購入とレンタル(リース)の2つがあります。

施設の運営方針にもよりますが、それぞれ備品によって、購入が適しているものと、レンタルのほうが良いものがあります。

購入、レンタルのいずれにしても、100床の介護老人保健施設を例にすると、療養室の介護用ベッドだけで100台必要となります。購入する場合には、それだけで数百万円から1千万円以上の調達費用が必要となります。

調達費用が高額であることや、その種類・品目が多いことから介護保険法の規定上では随意契約を行うことは禁じられてはいませんが、好ましいものとは言えないでしょう。

したがって、最低限、競争見積もりを行う必要があると考えられます。1台・1個が数万円から十万円以上のものとなれば、調達方法の透明性・公平性などを考えると、一般競争入札が望ましいでしょう。

なお、運営主体が社会福祉法人の場合には、随意契約ができる金額に一定の制限があることや、随意契約ができる場合にも複数の見積りが必要となっているので、注意が必要です。

入浴装置やリハビリテーション用具などの設備機器の一般競争入札時に、介護ベッド一式、食器一式、看護・介護備品一式、車椅子一式といったように備品グループごとに、または施設備品一式で入札を行う方法などがあります。

入札になじまない物品や数量が少ない物品などは、競争見積もりを行って、適正で、かつ希望価格にちかい事業者を選定する必要があるでしょう。

競争見積もりの必要がないと判断される場合には、インターネットで通販を行う数多くの事業者の中から選ぶのもひとつの方法です。

また、家具や食器などは施設ならではの特別なものをと考えるなら、製造事業者に直接依頼して製作してもらうことも可能です。

パソコンやファックス、プリンターなどIT関連機器は、台数が少なく予算が厳しい場合には、中古品や新古品、型落ち品を購入する方法もあります。また、修理・メンテナンスなどを考えると、レンタルも良いのではないでしょうか。

パソコンについては、法人向けパソコンレンタルなどを行っている事業者の比較ができるサイトがあります。

一般的な事業所で使用されている備品については、価格や数量にもよりますが、母体となる法人に出入りの事業者があれば、調達について相談するという方法もあります。

調達する備品を、使用用途、使用者、数量、金額などで分類して、適切な調達方法を検討しスムーズな準備ができるような工夫が必要となります。

介護老人保健施設の備品の調達費用はいくらぐらい?

備品一覧にリストアップした品目のうち、主な費用を、療養室、食堂、浴室などの区分ごとにみていくと、以下のようになります。一般的に購入されることが多いと考えられる備品の費用を紹介します。

療養室では、介護用電動ベッドが6万円台から20万円以上。ベッドサイドテーブルは5、6千円から約2万円まで。マットレスは2万円台から。スライディングシートは約1~4千円。立ち上がり補助手すり、衝撃吸収マットは1万円前後から。徘徊防止用センサーは約3万円台。

食堂では、食器、ユニバーサル食器の小鉢が5百円台からで、大皿が約2千5百円。スプーン・フォーク(テーブルに先端部が触れない、持ちやすい形状になっている)は、3千1百円。ダイニングテーブルは2万円台から。ダイニングチェアは8千円台から。

浴室では、シャワーベンチは4千円前後から2万円以上。シャワーキャリーは約2千円から。浴槽台・浴槽ボードは2千円台から約1万2、3千円まで。浴槽内マットは1千円台から5千円台まで。

談話室では、50インチのテレビが10万円前後から。テレビ台は6、7千円台から。ソファーは1万5千円台から。

診察室では、診察丸椅子が5~6千円台。診察台は3万円台から。角枕は約2千5百円から。注射台は8千円台から。

サービスステーション・事務室・受付・職員に関連する備品では、事務机、事務椅子が約1万円から。折りたたみ椅子は2千円台から。

移動介助に関連する備品では、車椅子、自操用・介護用いずれも2万円前後から。歩行器・歩行車は約5千円から。

排泄介助に関連する備品では、ポータブルトイレは約5千円から。尿器・男性用尿器は約1千円から。便器は2千円前後から。

次に、一般的にレンタル契約されることが多いと考えられる備品の費用を紹介します。

ファックス、コピー機、プリンターについては、単体機、複合機があり、さらにモノクロ・カラー機があります。

機能によっては、レンタル費用に差が出てくることと、リース料金に加えてカウンター料金(カウンター保守契約、モノクロの場合はキットトナー保守契約)が必要となります。

リース料金は、印刷品質と頻度に応じて月額5千円から2万円程度の範囲となります。

カウンター料金は、リース料金の高いものほど単価は安く、カラーで約10~15円、モノクロで約1~1.5円。リース料金の低いものほど単価が高く、カラーで約20~30円、モノクロで約3~8円とされています。使用頻度を見極めての機種選定が必要となるでしょう。

パソコンについては、パソコン本体の機能とリース期間によって、月額費用が異なってきます。長期リースの場合は3ないし5年契約が一般的で、3年契約の場合は2千円台、5年契約の場合は1千円台となっています。

まとめ

介護老人保健施設の開設に必要な備品の数々について、参考になりましたでしょうか?

参考になったと思われましたら、備品準備を行う方たちへの情報の共有をよろしくお願いいたします。

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