独立開業・起業

福祉用具貸与事業でフランチャイズ加盟を考え始めたら

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 他業種から福祉用具貸与事業に参入を考えている方は必見!経験のない業界で初めて事業を起こす際不安はつきものですが、フランチャイズに加盟していればその都度適切なサポートを受けることができます。

そこで今回は福祉用具貸与の事業をフランチャイズに加盟して行なう際に気をつけたいポイントについて詳しく説明していきます。起業をする何らかのお力添えになれたなら幸いです。

フランチャイズ

福祉用具貸与事業でフランチャイズに加盟する際のメリット・デメリット

 福祉用具貸与でフランチャイズに加盟する際、やはりその利点と欠点について気になってしまいます。ここではメリット・デメリットについてそれぞれ詳しく解説していきたいと思います。

メリット

指定申請や運営について本部に相談することが出来る

 フランチャイズ本部に対し、介護保険事業者として行う必要のある「事業者指定申請」、また運営において必須である会計や税務、法律に関する相談が出来るので起業の際には大きな支えになります。

人事・採用のサポートがある

 フランチャイズ本部から人事・採用や新人の教育方法についてサポート・指導を受けることができるので、事業の滑り出しをスムーズに運ばせることが可能です。

フランチャイズ加盟店との情報共有が出来る

 フランチャイズ本部では常に他の同業種におけるビジネス動向の具合をチェックしているので、最新の情報が手に入ります。また、同じフランチャイズ加盟店とお互いに情報共有することも可能になります。

フランチャイズブランドの商標が利用できるため事業の成功率が高くなる

 フランチャイズに加盟すると商標(チェーン名やそのマーク)の利用が可能になるので、個人開業と比較すると集客面や初期投資の回収においても成功率に差が出てきます。

デメリット

同じ屋号(ブランド)で運営しているため、自社で勝手に商標を変えることが出来ない

 同じ屋号(ブランド)の元で経営していると、自社で勝手に屋号を変えられないなど、個人事業と異なり独自性を打ち出すことが困難になります。

ブランドの風評被害を受ける可能性がある

 同じフランチャイズブランドに加盟している他店でマイナスの評判が立つと、その影響を受けイメージダウンに繋がる可能性があります。

競業避止義務や契約期間の存在

 「競業避止義務」とは、フランチャイザー(本部)と競合となる事業を独自に行うことを禁止するものです。本内容で言うと、福祉用具貸与事業をFC契約せずに独自に展開することを禁止するとの意味合いです。

フランチャイズブランドに加盟し、商標を使用する際には競業避止義務や契約期間が存在し、これらを厳守することが求められます。

ロイヤリティや加盟金が発生する

 フランチャイズ本部から経営についてサポートを受けると、対価として「ロイヤリティ」を支払う必要が出てきます。またフランチャイズ加盟の際に「加盟金」の支払いが発生する場合もあります。

福祉用具貸与事業でフランチャイズに加盟する際の手順

 フランチャイズに加盟する際は、事前に様々な情報収集を行い、契約内容はもちろんその後のサポート体制などについても吟味した上で加盟に踏み切ることが重要です。

ここではフランチャイズ加盟までの手順をまとめて紹介し、その中でも特に気をつけたいポイントについて解説します。

  1. まずフランチャイズ本部について詳細をリサーチし、その後実際に訪問する
    • 複数のフランチャイズについて情報収集と分析を行い、候補を絞り込む
    • 訪問時の本部の対応や印象が良くても、早急に決定することは避ける
  2. そのフランチャイズに加盟している他店を訪問
    • フランチャイズ本部だけでなく直営店や加盟店を訪れ、事業の実態を理解する
  3. フランチャイズ本部に面談を申し込む
  4. 本部から法定開示書面について説明を受ける、自身で物件の検討や資金計画及び調達を行っておく
    • 念のため融資を借りる先は複数用意する
    • 不測の事態を視野に入れた上で予測運営資金を準備する
  5. 加盟の最終決定をし、フランチャイズ契約を結ぶ
    • 上記のポイントに注意し、着実に段階を踏んだ上で最終的な判断を下す

福祉用具貸与事業のフランチャイザーを選定する際の比較ポイント

 次にフランチャイズブランドを選定する際、留意したい比較ポイントについて、順を追って説明します。

まず基本的なステップとして、フランチャイズが主催する説明会へ参加したり、フランチャイズの事業所を直接訪れ、お話を伺うなどの情報収集を行いましょう。

ウェブサイト等の情報だけでは実態がつかめず、決断を急ぐがゆえに判断を誤ってしまう可能性もあるので、必ず現場へ足を運ぶようにしましょう。

 以下の通り、選定の際着目すべきポイントをまとめてみました。

選定時の着目点

ロイヤリティ

 ロイヤリティはフランチャイズ加盟後、本部から多岐にわたるサポートや指導を受けるため、継続的に支払う料金のことを指します。

ロイヤリティの算定方法はフランチャイズブランドによって異なるので、契約後に予想していたよりロイヤリティが高額だったなどのトラブルを避けるためにも、事前リサーチと分析をしっかり行いましょう。

実績

 フランチャイズ契約は一度契約すると長期にわたり効力を発揮します。そのため候補のフランチャイズブランドが過去どのような実績を積んできたのか確認することは、先を見通す上でもとても重要です。

どの程度バックアップが可能なのか(フランチャイズ加盟先の体制)

 前述した通り、フランチャイズ契約を行なった後は本部から経営や人事採用のサポートなどのバックアップが受けられます。

しかしこのバックアップの体制もフランチャイズによって異なり一律ではないので、どの程度バックアップ制度が整っているのか事前によく確認する必要があります。

フランチャイズ加盟先の価値観

 最も基本的なことのようで意外と見落としがちなのが、フランチャイズ加盟先の価値観に賛同できるかどうかです。

事業者としてだけでなく、1人の消費者としてそのフランチャイズ加盟店を利用したいと思うかが判断のポイントになってきます。

福祉用具貸与事業をフランチャイズに加盟した際の成功談・失敗談

 これまでフランチャイズ加盟の手順や選定時の比較ポイントについて解説してきましたが、実際はどのような例があるのか気になるかと思います。

それではご参考までに、実際に福祉用具貸与事業のフランチャイズに加盟した際の成功談及び失敗談をそれぞれご紹介します。

成功談

  • フランチャイズ本部が福祉用具貸与事業者と代理店契約を結んでいたため、比較的容易に福祉用具を揃えることが出来た
  • フランチャイズ本部が運営におけるノウハウの指導や、人材採用サポートを行なってくれるおかげで準備がスムーズに運び、開業予定日を早めることが出来た
  • 開業にあたり行政書士や税理士、コンサルティング企業などの支援を個別に探す必要がないので、それに裂く時間はもちろん、コストも削減でき、開業後のビジネス循環のために投資が出来た

失敗談

  • フランチャイズ加盟後、運営ノウハウ等について十分なバックアップ・サポートを受けることができなかったため解約を申し出たところ、解約違約金の請求をされた
  • フランチャイズ加盟後、近隣に新加盟店が出店したため商圏を巡り争いに発展した。その結果当初の売上予測と実際の売上げの差が大幅に拡がり、経営困難に陥ってしまった。
  • 店舗物件の確定前にフランチャイズ契約を締結、加盟金と同等の金銭を支払った。開店に向けて十分なサポートが得られず開店にこぎつけられなかったにも関わらず、金銭の返還がなされなかった。

最後に

 社会貢献度の高い介護業界でも、その精神を保ち良質なサービスを循環させていくためにはビジネスに対するしっかりとした理解と営業の知識が必要です。

利用者の数を増やしビジネスを発展させ、本当に社会の役に立つ事業を作るため、ご紹介した情報を元に納得のいくまで事前リサーチを行なってください。

 福祉用具貸与事業でフランチャイズ加盟を考え始めた時に参考になる情報をご紹介しました。既に現時点で有益だと感じたものも、まだ役に立つかどうか不明なポイントもあったと思います。

今後実際に事業を始め、その過程でこの記事が役に立つと感じた場合は是非シェアをお願いいたします。

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