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看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)の指定基準

投稿日: 更新日:

看護小規模多機能型居宅介護の開業に興味があるけど、指定基準とかとっつきにくいなぁ

全く、この記事を読んで勉強するのじゃ。分かりやすいから

さすが、ミミズクさん!頼りになります!

わしは、ふくろうじゃ!!

認知症や中重度の要介護高齢者が、住み慣れた地域で生活できる介護保険サービスとして、現在注目されているのが看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)です。
訪問看護だけでなく、「通い」「泊まり」などの複数のサービスを柔軟に組み合わせて使え、利用者の幅広いニーズに対応できる介護サービスとなっています。

今回は、このような看護小規模多機能型居宅介護で開業を検討している皆様に、看護小規模多機能型居宅介護の開業にあたって、最も重要である指定基準に関して分かりやすく説明していきます。

看護

看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)の指定基準とは?

看護小規模多機能型居宅介護事業者として事業を行っていくには、自治体から指定を受ける必要があります。
その際の要件として定められたものが、指定基準です。

看護小規模多機能型居宅介護では、幅広いサービス提供を行うため、他のサービス種と比較して指定基準が細かく定められています。

看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)の指定基準を守らなかった場合

指定基準を守らなかった場合、指定を取り消されることもあります。
利用料の不正受給などの違反が発覚し、指定が取り消された後に再び指定を受けたいと思っても、指定を受けることは難しいでしょう。

違反が発覚するタイミングは、主に実地指導と監査です。
実地指導は突然行われるものではなく、通常は実施の2週間程度前に自治体の担当者から通知があった後に日時が決定します。
一方、監査は自治体に対して利用者やご家族などの関係者による相談や苦情申し立てがあった場合などに行われます。

また、指定には期限があり、6年ごとに更新申請をしなければなりません。
更新申請を行わなかった場合、指定は効力を失ったものとみなされてしまうので注意する必要があります。

つまり、指定申請時のみ指定基準を満たしていれば良いわけではなく、常に基準を満たした上で、利用者に良いサービスを提供できるような環境整備をする必要があります。

看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)の指定基準

以下では、看護小規模多機能型居宅介護の指定基準に関して、具体的に説明していきます。
ご存知の通り、指定基準は、人員基準・設備基準・運営基準の3つから構成されており、指定を受けるにあたって、これら全ての基準を満たす必要があります。
また、看護小規模多機能型居宅介護の人員基準は、小規模多機能型居宅介護の指定基準と同じものが多いため、ここでは、看護小規模多機能型居宅介護に特徴的な基準について、詳しく説明していきたいと思います。

  • 人員基準

・複合型サービス従業者

・1以上が常勤の保健師、あるいは看護師であること
・常勤換算で保健師、看護師、准看護師等の看護職員を2.5人以上配置していること

※訪問看護の事業を同じ事業所内で一体的な運営をしている場合は、訪問看護の人員基準(常勤換算で看護職員2.5人以上)を満たしていればOK

・看護小規模多機能型居宅介護の人員基準では、日中と夜間の時間帯で、それぞれ人員基準が異なってくるので注意が必要です。

【1】日中の時間帯
・通いサービス提供にあたる場合、常勤換算で利用者3人に対し1人以上配置していること
・訪問サービス提供にあたる場合、常勤換算で2人以上配置していること
・通い・訪問サービス提供にあたる従業者のうち、それぞれ1人以上は保健師、看護師、准看護師のいずれかであること

【2】夜間・深夜の時間帯
・泊まり及び訪問サービス提供にあたる場合、2人以上の従業員を配置していること
・宿直職員を除く夜勤職員を1人以上配置していること

※夜勤職員、宿直職員が看護職員でない場合、夜間及び深夜の時間帯を通じて、看護職員と電話等による連絡体制を確保していることが必要です。
また、泊りサービスの利用者がいない場合は、上記の条件を満たしていれば、夜勤及び宿直職員を配置する必要はありません。

・介護支援専門員
・介護支援専門員の資格を持っていること
・小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修を修了していること
・非常勤、管理者との兼務は可能である

・管理者
・原則、常勤専従だが、管理上の支障が無い場合のみ、事業所・併設施設等の職務等の兼務ができる
・保健師、または看護師の資格を持っていること
・保健師又は看護師でない場合、次の要件を満たしてること

(1)特別養護老人ホーム等の従業者として、3年以上にわたって認知症である者の介護に従事した経験を持っていること
(2)認知症対応型サービス事業管理者研修を修了していること

・代表者
・保健師、または看護師の資格を持っていること
・保健師又は看護師でない場合、認知症対応型サービス事業開設者研修を修了し、以下のいずれかの経験を持っていること。

(1)特別養護老人ホーム等の従業者として認知症である者の介護に従事した経験(従事年数は指定なし)
(2)保健医療サービス又は福祉サービスの経営に携わった経験

・登録定員・利用者定員
・登録定員は29人以下であること
・通いサービスの利用定員は登録定員の2分の1から15人までであること
・泊まりサービスの利用定員は通いサービスの利用定員の3分の1から9人までであること

※登録定員が25人を超える看護小規模多機能型居宅介護事業所に関しては、登録定員に応じて、以下の利用定員までOK

登録定員

利用定員

26人 or 27人

16人

28人

17人

29人

18人

 

看護小規模多機能型居宅介護の人員基準で注意すべきは、日中や夜間における常勤看護師の数です。
サービス利用者が一気に増えた時や夜間の利用者がいなくなる、あるいは増えた時などは気をつけましょう。

 

  • 設備基準

①居間・食堂
・機能を十分に発揮する適当な広さがあること

②個室の宿泊室
・定員は1人とすること(しかし利用者の処遇上、必要と認められる場合は2人でもOK)
・宿泊室の床面積は、7.43㎡以上であること

※看護小規模多機能型居宅介護事業所が、病院または診療所にある場合で且つ定員1人である宿泊室に関しては、6.4㎡以上とすることができる

 

  • 運営基準
  • 主治医との関係
    1. 常勤の保健師又は看護師は、主治医の指示に基づき適切な指定複合型サービス(保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士(以下「看護師等」という。)が利用者に対して行う療養上の世話又は必要な診療の補助に限る。以下「看護サービス」という。)が提供されるよう、必要な管理を行う
    2. 看護サービスの提供の開始に際し、主治医による指示を文書で受ける
    3. 主治医に複合型サービス計画書及び複合型サービス報告書を提出し、看護サービスの提供に当たり主治医との密接な連携を図る
    4. 複合型サービス事業所が病院又は診療所である場合には、主治医の文書による指示及び複合型サービス報告書の提出は、診療記録への記載をもって代えることができる

(出典:厚生労働省 複合型サービスの指定基準

看護サービスを提供する上で、医療的な判断を要する場合があります。
そのため、緊急時に速やかに主治医と連絡を取れる状態にしておくことが望ましいです。

  • 複合型サービス計画書及び複合型サービス報告書
    1. 管理者は、介護支援専門員に複合型サービス計画書の作成に関する業務を、看護師等(准
      看護師を除く。)に複合型サービス報告書の作成に関する業務を担当させる
    2. 介護支援専門員は、看護師等と密接な連携を図りつつ複合型サービス計画書の作成を行う
    3. 介護支援専門員は、利用者の心身の状況、希望と環境を踏まえ、他の従業者と協議の上、援助の目標、目標達成のための具体的なサービスの内容等を記載した複合型サービス計画書を作成する
    4. 計画書を基本としつつ、利用者の日々の様態、希望等を勘案し、随時適切に通いサービス、訪問サービス及び宿泊サービスを組み合わせた介護を行う
    5. 看護師等(准看護師を除く)は、訪問日、提供した看護内容等を記載した複合型サービス報告書を作成する。

(出典:厚生労働省 複合型サービスの指定基準

提携する医療機関や福祉施設、保健施設との関係を計画書に記載します。
また、人員基準で定められている常勤看護師の労働環境などを確認するための計画書も作成しましょう。

  • 緊急時等の対応
    1. サービス提供時に利用者に病状の急変が生じた場合は、臨時応急の手当を行う(従事者が看護師等である場合)とともに、速やかに主治医又は協力医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じる

(出典:厚生労働省 複合型サービスの指定基準

緊急時の対応については、マニュアルを整えておきましょう。
また、利用者に対するサービスの説明文書にも、体制や緊急時の対応について記載するのも良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
看護小規模多機能型居宅介護は、サービスが幅広いため、指定基準も細かく定められています。
特に、流動性の高い看護師等の人材には注意が必要です。
急に退職者が続いたことが原因で人員基準を満たせなくなっては大変です。

あらゆるリスクを考え、事業運営をしていきましょう。

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