人材の採用・育成

介護業界の人員不足への対策とは?

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どうすれば、僕の事業所に介護スタッフが集まってくれるんだろう…

一番は介護スタッフが働きやすい環境を提供することじゃ。

なるほど~キャリアパス要件とかもう一度見直してみよう

少子高齢化に伴い、介護分野で多くの求人が見られています。

地域ごとに多少の差異はあるものの、全国平均を見ても、他職種と比べて有効求人倍率は依然として高いままです。

ですが介護現場では人員が不足しており、需要と供給のバランスが取れていません。

介護職員初任者研修(旧:訪問介護員養成研修、ホームヘルパー2級)を修了した介護人材は、2012年までに約380万人存在しています。

このような潜在的有資格者を獲得するには、どのような対策がとられているのか。また、事業所として取り組まなければならないことをご紹介します。

解決策

介護業界の人員不足に対して国が取っている対策

介護現場で人員不足に陥っている原因はどの様なものでしょうか。厚生労働省が2014年に介護人材の確保について、検討会を実施しています。その中で、介護労働者の現状として、施設サービスを提供している事業者と、訪問介護を提供している事業者の就業形態が記載されていました。

正規職員 非正規職員
施設サービスの提供事業者 56.5% 41.4%
訪問介護の提供事業者 17.5% 78.4%

このように非正規職員への依存が大きく見られます。また、勤続年数が他職種より短く、平均して5~6年となっています。

それだけではなく、賃金面を産業別に見ても平均賃金が低いため、離職する職員が増え人員不足となっています。

国としては、これらを解消するべく、外国人研修生の受け入れや在留資格「介護」の設置、外国人介護人材の受け入れなどを進めてきました。

国内でも、『緊急雇用創出事業臨時特例交付金』に基づく都道府県が実施する人材確保のための事業支援を行っています。

緊急雇用創出事業臨時特別交付金に基づく事業支援

  • 介護福祉士試験の実務者研修に係る代替え要因の確保
    受験資格の前提となる「実務者研修」を受講する際に、代替え要因を雇うための費用を支援する。
  • 福祉・介護人材のマッチング機能の強化
    都道府県や福祉人材センターが事業所と求職者双方のニーズを把握し、人材の参入および支援をするために配置して、専門員の賃金や活動費を支援する。
  • 潜在的有資格者の再就職促進
    離職した潜在的有資格者が、ブランクを埋めるための研修費や、他職種などからの就業支援のための職場体験経費などを支援する。
  • 福祉や介護への参入を促進
    中高生やその保護者

  • 進路指導担当教員などを対象にした、進路相談などの活動経緯費やセミナー開催費用、職業体験を支援する。

など上記のように対策を取ってきました。

また、介護保険制度の見直しで、介護職員の待遇を改善するために『処遇改善加算』を給与に加算するよう、補助金制度を導入しました。

これによって、介護職員の待遇を改善し、継続して離職率を抑えようという試みです。

また、その『処遇改善加算』を得るためには、キャリアパス要件Ⅰとキャリアパス要件Ⅱをともに一定要件(キャリアパス要件、職場環境等要件)を満たしていることが、2015年度の介護報酬改定から条件となりました。

介護業界の人員不足に対して事業所が取るべき対策

さて、前述したとおり『介護職員処遇改善加算』を得るために、事業所はキャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、職場環境等要件の条件を満たすことが必要です。その満たすべき要件とはどのようなものでしょうか。

キャリアパス要件Ⅰ

  • 介護職員の職位、職責または職務内容などの要件を定めていること
  • 職位や職責または職務内容に沿った賃金体系について定めていること
  • 就業規則などに明確な根拠規定を書面で整備し、周知徹底していること

キャリアパス要件Ⅱ

  • 介護職員の職務内容などを踏まえて意見を交換しながら、資質向上の目的や具体的な計画を策定し、研修の実施や研修を行なう機会を確保すること
  • 資格取得の支援を実施すること(シフト・休暇・費用など)

キャリアパス要件Ⅲ

  • 介護職員について、経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けていること

職場環境要件

  • 職場環境要件を満たすこと
    例)働きながら介護福祉士の取得を目指す者に対する実務者研修受講支援
    新人介護職員の早期離職防止のためのエルダー・メンター制度等導入
    ICTを活用した介護職員の事務負担軽減
    中途採用者(転職者、主婦層、中高年齢者等)に特化した人事制度の確立など

このような条件を満たすことで『介護職員処遇改善加算』を得ることができます。

世間の介護に対する印象は、汚い・キツイ・危険・給料が安い「4K」というネガティブなものです。

数多ある求人から求職者から選ばれる事業所となるための、魅力ある職場づくりなども含めた、介護職員の処遇改善へ取り組むと共に、介護職員として職種のイメージアップが必要です。

また、一つの事業所が求人広告を載せたりするのではなく、複数事業所が共同で求人や面接を行う、職場体験や研修を行うなど、事業所同士の連携強化を図ることも有効な手段になります。

まとめ

現在の高齢化率は27.3%に達しており、今後50年後にピークを迎えると推計されています。

つまり、日本における高齢化に伴って、介護職員はますます需要を増していくということです。

職場環境の整備や職員の待遇改善などを通した介護人材の確保は、まったなしの状況なのです。

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