人材の採用・育成

介護事業の新卒採用についてお悩みの方へ


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僕の事業所、人員基準ぎりぎりで毎日大変だよ…

ならば、新卒採用をしてみてはどうじゃ?新卒採用についてこの記事を読めば、悩みも解決すると思うぞ

確かに、新卒採用は良く分からなかったから悩んでいたんだ、よし!新卒採用も頑張ってみるぞ!

人材不足といわれる介護業界において、新卒採用がひとつの課題です。

しかし、「どのような基準で新卒採用をすればよいか」、「新卒採用をしてもすぐ辞められたらどうしよう」といった不安、新卒社員の教育制度についてなど、さまざまな疑問があると思います。

今回は、そんなお悩みにお答えできるような介護の新卒採用について述べていきます。他事業から介護事業への参入を考えている方、介護事業の開業を考えている方、新卒採用について悩んでいる介護事業者の経営の参考になれれば幸いです。

採用を求める人

介護事業所で新卒採用をするメリット

介護事業所において新卒採用をすることのデメリットを思い浮かべる方もいらっしゃいます。確かに、実務経験のない新卒者は即戦力にならない・教育するために時間や人材・費用などのコストがかかることなどが考えられます。

しかし、それ以上にメリットも多く、介護事業所は新卒採用を積極的に取り入れてほしいと思います。以下、そのメリットについてご紹介します。

事業所の将来を担う人材の獲得

まず1つは、その事業所の将来を担う人材を獲得できるということです。

基本的に新卒は18~20代前半の若手なわけです。きちんと育成をして経験を積み、長く勤めることができれば将来的に大きな戦力になるといえます。

そのためには、「介護の仕事がしたい」という強い意欲を持っている新卒者であることが大切です。

やはり、介護福祉系の高校や専門学校・4年制大学とのつながりは重要です。介護に関する知識や技術を勉強してきた者は介護職への意欲が強いと考えられます。

また、福祉系の4年制大学では、学生生活を送る中で、社会人としての常識を少なからず身に付けていると思います。

次回からの求人活動を有利に進められる

2つ目に、次回からの求人活動を有利に進められるということが挙げられます。

先程述べた、介護福祉系の高校や専門学校・4年制大学の新卒者を採用し、そのつながりを持ち続けることで、学校との信頼関係を築くことが出来ます。その結果、継続して採用することが可能になります。

これは、介護事業所だけでなく、採用される新卒者にとっても、同じ学校出身の者がいるということに安心でき、双方にとって効果的なことだと思います。

職場の活性化につながる

3つ目は、新卒採用をすることが職場の活性化につながることです。

学生時代に介護の勉強をしてきたなら、なおさらそこに本人の意志があるはずです。もちろん、初めは緊張や不安も抱えています。

そこで重要となってくるのが、新卒者の育成です。いくら、学生時代に介護の知識や技術を身につけているからといって、いきなり仕事はできません。先輩職員がプリセプターとして1対1で教えることが必要です。プリセプター制度のよいところは、教える先輩職員がスキルアップできることです。

また、他の職員がその2人を受け入れることができるかどうかも大切です。このように、新卒者の育成は、新卒者・先輩職員・他の職員それぞれに試される部分があり、全体に新しい価値観が生まれ職場の活性化につながるといえます。

介護事業所で新卒採用の面接をする際のポイント

新卒採用の面接をするにあたり、介護事業所だからといって何か特別に意識して行う必要はありません。なぜなら、面接で新卒者の全てが分かるわけでは無いからです。以下、介護事業所で新卒者の面接をする際のポイントをご紹介します。

挨拶や礼儀など、基本的なことが出来ているか

これは、介護事業所に関わらず、社会人として常識的な部分を確認する必要があります。

なぜ、介護の仕事をしたいと思っているのか

「介護」とは、人 to 人のホスピタリティが重要な仕事です。その人の生活を守っていく、という点では究極のサービス業ともいえます。先程述べた、新卒者の意欲や意志がどのようなものか注意深くヒアリングする必要があります。

そのためには、筆記試験を導入し、介護の仕事に対する思いや考えなどをテーマとした作文を出題するのがよいでしょう。「文章として書けるか」は、ある程度整理された新卒者の考えを認識できるほか、文章能力もみえてきます。

介護の仕事には、記録やケアプラン作成業務などもあるため、文章能力というのはとても重要です。

事業所の雰囲気に合っているか、経営者の求める人材か

新卒者にも個性があるわけです。元気で明るい人、優しくて穏やかな人、物静かで冷静な人、様々です。新卒者のスタッフを選定する際は、彼らの印象が、事業所の雰囲気に合っているか、介護事業経営者の求めている人材かなども考慮しましょう。

介護事業所の新卒の離職率について

介護の仕事といえば、「3K」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。「きつい・汚い・危険」の3つのKを表します。以下、介護事業所の新卒の離職率について述べていきます。

新卒の離職率はどれくらいなのか

介護労働安定センターによると、2016~2017年の訪問介護員の離職率が16.8%、介護職員の離職率が14.7%というデータを公表しています。

これは、正規職員の離職率であり、非正規職員の離職率は、訪問介護員が14.8%、介護職員が21.3%です。メディアによっては、3人に1人が離職しているデータを出しています。新卒採用のみの離職率を正確に答えることはできませんが、他の職種と比べ離職率が高いのは確かです。

新卒者が介護事業から離れる理由は

具体的に挙げられる理由としては以下のものがあります。

  1. 仕事内容に見合うだけの給与が得られないと感じる
  2. 体力を消耗し、ケガなどの可能性も高く、肉体的な負担が大きい
  3. 上司、同僚、部下との人間関係がうまくいかない
  4. 利用者とのコミュニケーションがうまくとれない
  5. 人員不足で一人あたりの負担が大きい
  6. 自分の将来の見込みが立たなかった
  7. 他によい職種や転職先を見つけた
  8. 結婚、出産、育児を考えると、仕事と両立していくことが難しいと感じる

新卒採用した社員が辞めないようにするには

  1. 定期的に介護スタッフと面談をして、不満を払拭できる環境を作るよう努める
  2. 新卒介護スタッフを育てるにあたり、先輩スタッフや介護事業経営者の方が積極的にフォローする
  3. 利用者が怪我や急死したときは新卒スタッフの精神面のケアを怠らないことが大切
  4. 産休や育休制度があり、その上で新卒者が産休・育休が取りやすく戻ってきやすい職場環境であることが大切

以上の点が考えられます。他にも、「職員のモチベーションを上げるために夜勤手当をUPした」、「職場の人間関係が深まるよう定期的に親睦レクリエーションを開催する」等を行なっている施設もあります。

新卒の資格について

新卒採用をする際、資格の有無や本人が資格取得をする意欲があるかどうかも考慮したい部分です。新卒者が取得している可能性のある資格と、資格取得支援制度について述べていきます。

新卒者が取得している可能性のある資格

介護福祉系の学校を出ている場合、「介護福祉士」の国家資格を持っている新卒者もいるかと思います。また、大学であれば、社会福祉士や精神保健福祉士など複数取得している人もいるでしょう。資格を取得している新卒者は、介護事業所からしたら心強いことです。

資格取得支援制度

介護事業所にとって、資格取得支援制度については知っておきたい部分です。なぜなら、資格を取りたい新卒者にとっての意欲の向上につながるからです。

経費や予算を考えると難しい、と考えている経営者の方もいるかと思います。その場合は、医療や介護専門の資格取得のサポートをする企業や介護労働安定センターに相談し、新卒者に定期的に紹介するだけでも良いと思います。

介護事業所の新卒社員の給与について

介護事業所で新卒採用するにあたって悩むのが、給与についてです。今の介護報酬では、人材確保・定着のために必要な賃金を十分に払えないなどといった問題を抱えている経営者の方もいるのではないでしょうか。

実際、介護職の給与は、「基本給が低く、手当が大きい」といえるでしょう。以下、新卒の社員の給与についての現状を述べていきます。

新卒の給与はどれくらいか

厚生労働省の2016年賃金構造基本統計調査結果によると、「医療・福祉」の新卒の平均年収は200~210万円程度です。それに比べて、大卒の一般企業の人の平均年収は200~230万円です。手取りだと19万/月ほどです。

介護業界の給与は、一般企業と比べると、同じくらい、また少し低いことが現状です。

給与に関する項目

下記の項目によって新卒の給与は異なります。

高卒、大卒、などの学歴

やはり、学歴によって給与が決まる部分はあります。高卒の場合は、初任給手取り12~13万/月、大卒の場合は、初任給手取り19万/月が平均的です。学歴で手取りが大きく変わる部分はありますが、それでも一般企業と比べて介護職の給与は低いようです。

資格の有無

介護職には、介護福祉士をはじめ様々な資格が存在します。

介護福祉系の専門学校や大学の新卒者は、介護福祉士や社会福祉士・精神保健福祉士などの資格を取得している人もいるでしょう。これらは、5000~15000円を相場に資格手当として払う事業所が増えてきています。

夜勤業務と介護処遇改善手当金

事業所によっては、夜勤業務があります。これは、夜勤手当として給与にプラスされます。

また、事業所が処遇改善加算を取得していれば、「介護処遇改善手当金」として1万~4万円程度介護報酬から支給されます。

サービス提供責任者、生活相談員、介護支援専門員といった役職

先述した資格の有無で、役職が課されると、そのぶん役職手当として給与が高くなります。

勤務地域

実際は、地域によっても給与には大きな差が生じます。例えば、東京近辺の関東地方は平均月収20~25万円支払われていますが、北海道は平均月収18~20万円ほどで給与格差が生じています。

勤務している介護事業所の規模

事業所の規模により給与も変わります。何種類かの介護事業所を展開しているような比較的大きな規模の事業所と、1つの施設を経営している事業所とでは、基本給が変わるようです。基本給が変わるということは、ボーナスの額にも影響します。

おわりに

いかかでしたか?

事業所によって様々ですが、新卒者を多く採用している施設もあります。若い職員に対し利用者が孫のように接してくれ、穏やかに生活できている、といったエピソードもあるようです。

この記事が、介護事業所の新卒採用に悩んでいらっしゃる方のお役に少しでも立てれば嬉しいです。

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