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選べるワークスタイルで離職防止。介護人材を輝かせる仕組みづくりとは? ‐グッドライフケア‐


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東京と大阪の都心部で在宅生活を支える介護サービスを一体的に提供している「グッドライフケア」。徹底的に考え抜かれた良いケアをご利用者に提供するために、まずは働く人たちのことを徹底的に考える企業でありたい、という思いから、働く人のための様々な仕組みづくりを進めています。

自由なワークスタイルを叶える制度や、多職種連携のノウハウなど、総合企画部長の宮本さんと人事部長の小西さんにお話を伺いました。

選べるワークスタイルで自由な働き方を提案

――どのような介護サービスを提供されているか教えていただけますか?
高齢者の在宅生活を支えるサービスを一体的に提供しています。具体的には、訪問介護、訪問看護、居宅介護支援、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、小規模多機能型居宅介護、グループホーム、通所介護、福祉用具、訪問鍼灸マッサージと、多岐に渡ります。

割合としては、訪問介護の職員が一番多くなっています。

――訪問介護の職種は、ワークスタイルを選べる制度があるそうですね。どのような制度でしょうか。
週40時間未満~週50時間まで、週の勤務時間を選べる制度です。たくさん働いて稼ぎたいという人にも、勤務時間をおさえてプライベートを充実させたい人にも、双方に対応できます。

週の勤務時間を決めた上で、週休2日か、週休3日かを選ぶことができます。例えば、週45時間勤務で、週休3日にしたい場合、1日の勤務時間は11.5時間となります。どのワークスタイルを選んでも、評価や昇給には影響しません。

全8種類の働き方から選ぶことができる。ワーク重視型を選択した場合、残業時間が労働基準法違反とならないよう、シフトを調整する(提供:グッドライフケア)

――週休3日を選べる制度というのは、めずらしいですね。
週休3日の社員はまだまだ少ないのが現状ですが、制度を活用している社員は、趣味の時間を充実させたり、資格の勉強の時間に当てたりと、メリハリのある時間の使い方ができていると聞いています。

――制度の効果はいかがですか?
これまで、自由な働き方を選ぶには非常勤の職員になるしかありませんでした。当社は正社員の比率が80%を占めることもあり、正社員でも自由な働き方を選べるようにと、この制度を作りました。ライフスタイルの変化があっても働き続けられるようになり、離職防止の効果が生まれていると感じます。

ケアマネジャーはフレックスタイム制

――訪問介護以外のみなさんの働き方はいかがでしょうか。
ケアマネジャーにはフレックスタイム制を導入しています。10~16時がコアタイムです。休日についても、年間の休日数の中で調整できるようにしています。土曜日に担当者会議があったり、介護給付費の請求時期は忙しいことも多いので、休日を曜日で固定していません。

――自分で勤務時間や休日をマネジメントできるのですね。難しいと感じる人もいるのでは?
シフトの調整も必要なので、管理者が最低限のマネジメントは行います。日ごとに勤務時間を自由に変えるような形ではなく、例えば育児の関係で9時30分出社に固定したり、通院のためにある曜日だけ10時出社にしたりといった使い方がほとんどです。勤務時間の融通がきくという感じでしょうか。

――ライフスタイルに合わせて勤務時間を調整できるのはいいですね。
勤務時間だけでなく、担当件数についても選択できるようにしています。いままでは一律30~35件を担当してもらう形だったのですが、手当は減ってしまうものの25件におさえたり、35件以上担当して手当を多く受け取ったりと、選べるようになりました。

もちろん、件数は途中で変更することもできます。管理者が面談をして、適正な件数を判断しています。

その他、全職種で短時間正社員の採用もしていて、プライベートと仕事の両立ができる職場になるよう取り組んでいます。

社内研修には専属トレーナーを確保

――新卒採用はされていますか?
はい。介護職でいうと、3割が新卒社員です。

――社内研修について教えてください。
以前、現場での教育が十分でなかったことを理由に、新卒社員が離職してしまうということがありました。その反省を活かして、本社に育成センターを作りました。

育成センターでは、介護の基本や技術的な研修はもちろん、社内システムの使い方まで、まとめて研修しています。研修の講師は、各事業所から選抜した専属トレーナーです。

新卒者全員で集まり研修を受講(提供:グッドライフケア)

――専属トレーナーはどのように選ぶのですか?
現場の職員からの推薦をもとに選出しました。もともと、「専属トレーナー」という役割をお願いしなくても、自主的に育成に力を入れてきた人たちです。役割として取り組んでもらうことで、介護サービスの受け持ち件数を減らすなど、業務量の調整ができますし、育成について評価することもできます。

――育成センターで研修するメリットは何でしょうか。
以前は事業所ごとに研修していましたが、現場からは研修対応が大変だという声があがっていました。事業所ごとに研修の内容に差がでてしまうこともあり、受講者にとって不公平感もありました。研修をまとめて行うことで、公平かつ効率的になりました。

また、新卒社員には地方出身者も多くいます。在宅サービスは職員同士で顔を合わせる機会が少ないので、新卒社員に関しては特に、同じ場所に集まるということを大切にしています。合同研修やレクリエーションの機会を多く確保し、同期とコミュニケーションを取ってもらうようにしています。

――中途採用の社員についてはいかがでしょうか。
中途採用の社員は、新卒社員と比べて必要な研修は限られますので、交流の機会として、入社からひと月後に会食を設けています。また、毎月定期的に多職種が集まる「支店研修」では、研修前にお弁当を用意して、昼食を取りながら交流してもらっています。

――「支店研修」とは、どういった内容ですか?
会社からの連絡事項を伝えるほか、社内の多職種が集まり、事例検討を行います。テーマを設け、グループごとに検討してもらう形です。新卒・中途採用に限らず、未経験の介護職員も参加してもらっています。看護師・ケアマネジャー・理学療法士など、専門分野の視点から様々な意見が聞けるので、重要な学びの場になっていると思います。

提供:グッドライフケア

多職種連携が生まれるワンフロアのオフィス

――職種ごとの垣根が生まれないように工夫されているそうですね。
当社は在宅生活を支える様々なサービスを提供しているので、ひとつの支店の中に、介護職・看護師・ケアマネジャーなど多職種が所属しています。サービス種別ごとに仕切りを設けることなく、ワンフロアのオフィスにすることで、多職種連携がしやすい環境にしています。

――ワンフロアであることで、連携はスムーズになるのでしょうか。
基本的には毎朝顔を合わせますし、日常的な関わりが多くなります。これにより、職種の隔てなく相談しやすい関係性ができていると思います。

例えば、訪問介護において、介護職員が判断を迷うような状況があった際、同じフロアの看護師に声をかけてすぐに相談できたことで、迅速かつ的確な対応ができた、というような話を聞いています。

――情報共有はどのように?
ご利用者の情報は、すべてクラウド上で管理しています。全職種がスマートフォンから確認でき、書き込めるシステムです。ご利用者の中には、訪問介護・訪問看護・福祉用具など、複数のサービスを利用いただいている場合も多くあります。例えば先に訪問した看護師から介護職員に、次回の訪問時に気を付けてほしいことを書き残しておくなど、日常的な連携に利用しています。外出先からリアルタイムで情報共有できることが魅力です。

職員全員が登録するチャットのシステムと連携していて、書き込みがあると自動的にメッセージが届くようになっています。管理者はそのチャットを追えば、今日1日に何があったのかがわかるようになっています。

――職員のみなさんは連携に積極的ですか?
特に看護師に関しては、介護職員からの情報共有が、在宅サービスにおいていかに大切なことかを理解している職員ばかりです。自身の知識の共有や、どんな情報が欲しいかなどを積極的に伝えたいという意識が根付いています。介護職員も情報共有に積極的です。

職種の違いに関わらず、互いをリスペクトする環境ができあがっています。

――なぜそのような環境になったのでしょうか。
経営者層の考えがしっかりと浸透しているからだと思います。ケアマネジャーと看護師の資格を持っているなど、経営者層にはひとり多職種のような人が多いので、情報や知識の共有・連携がなければ、在宅サービスはうまくいかないことを、経験的に理解しています。そのため、すべての仕組みにおいて多職種連携を重視しています。

取材メモ
働く人をリスペクトするからこそ、選べるワークスタイルが生まれ、働く人同士がリスペクトしあうからこそ、多職種連携が当たり前になっているのだと感じました。働く人のことを徹底的に考えた仕組みづくりが、働きやすさだけでなく、より良いケアのためのスキルアップにもつながっていることが、お話の中からひしひしと伝わってきました。

今回のとなりの介護事業所は?

宮本 尚登(みなもと なおと)
総合企画本部 執行役員 総合企画部長
小西 倫世(こにし みちよ)
執行役員 人事部長

グッドライフケア東京
東京と大阪の都心部で、訪問看護・訪問介護・居宅介護支援など、在宅生活を支えるサービスを提供している。利用する人・働く人の双方が理想とするケアを目指し、ワークスタイル選択制度や、多職種連携を促すシステム導入など、様々な取り組みを行う。。

サービス種別:訪問介護、訪問看護、居宅介護支援、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、小規模多機能型居宅介護、グループホーム、通所介護、福祉用具、訪問鍼灸マッサージ
住所:東京都中央区新川1-23-5 SHINKAWA EAST 3階
運営:株式会社グッドライフケアホールディングス

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