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新型コロナウイルス「緊急事態宣言」で何が変わる?介護サービス事業者への影響

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新型コロナウイルス対策の「緊急事態宣言」とは?

総理大臣が、緊急的な措置を取る区域・期間を指定し発令します。指定された都道府県の知事は特別措置法に基づき、住民の外出自粛要請や施設の利用制限指示などができるようになります。

4月8日に発令された緊急事態宣言では、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、福岡の7都府県が指定されました。これに続き、4月16日に政府は緊急事態宣言の対象地域を全国47都道府県に拡大しました。

東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、福岡県、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府の全13都道府県を、「特定警戒都道府県」に指定し、特に重点的に感染拡大防止の取り組みを進めていく必要があるとしています。

都道府県知事が「要請・指示」できること

●住民に対する外出自粛の要請
生活の維持に必要な場合を除いて外出しないことを要請できます。

●施設の使用制限・停止の要請や指示
社会福祉施設(通所または短期間の入所により利用されるものに限る)、学校、保育所、人が多く集まる映画館や劇場などの娯楽施設、ナイトクラブなどの遊興施設の管理者や、施設を利用してイベント等を開催する者に対して、使用制限、使用停止の要請・指示ができます。公共交通機関・病院・食料品店・ドラッグストアなどは、制限や停止の要請・指示の対象には含まれません。

4月1日の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、「感染が流行している地域においては、福祉施設での通所サービスなどの一時利用を制限(中止)する、入院患者、利用者の外出、外泊を制限(中止)する等の対応を検討すべきである。」という提言がありました。緊急事態宣言が発令され、社会福祉施設に対して用制限の要請や指示があった場合には、通所介護(デイサービス)や短期入所生活介護(ショートステイ)等のサービスを提供する事業者、利用者、利用者家族への影響が懸念されます。

●運送事業者に緊急物資の輸送要請、指示
緊急の場合に、運送事業者などに対して、医薬品や医療機器を配送するよう要請、指示できます。

以上の内容はあくまで「要請・指示」であり、従わなくても罰則はありません。

罰則があり「強制」できること

●臨時医療施設の土地や建物の強制使用
臨時の医療施設を開設するために必要である場合、所有者や占有者の同意を得なくても、土地や建物を使用することができます。

●医療用品やマスク、食品の売渡し要請、収用・保管命令
医薬品や衛生用品、食品など、緊急事態措置に必要な物資の売渡しを要請でき、応じない場合は強制収用できます。また、物資の保管を命令できます。命令に応じず、物資を隠したり廃棄した場合には、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。保管場所の立ち入り検査を拒否した場合にも、30万円以下の罰金が科されます。

ロックダウン(都市封鎖)との違い

「新型コロナウイルス対策特別措置法」にはロックダウン(都市封鎖)の定義はなく、いまの法律では、諸外国のような罰則つきの外出制限や、交通機関の停止、道路の封鎖などはできません。外出や、施設の利用等について強制力はなく、要請・指示に留まります。

介護サービスの休業要請について東京都の対応(4月9日通知)

4月9日に東京都は、介護サービスを提供する施設や事業所について、サービスを継続的に提供するよう、事業者に通知しました。「利用者や家族の生活を維持する上で欠かせない」としています。

緊急事態宣言で、都道府県知事が施設の使用制限・停止の要請や指示をできる施設として、社会福祉施設(通所または短期間の入所により利用されるものに限る)が含まれています。通所介護等の事業者からは、休業すべきかどうか不安の声が多く寄せられていました。これに対して東京都は、休業要請はしない考えを通知しました。

しかし、今後さらに感染が拡大した場合には、通所または短期間の入所により利用されるサービスを提供する施設に対し、期間を定めて使用制限(使用停止、休業、規模縮小等)を要請することがあり得るとしています。保健所等と協議の上、必要最小限の地域及びサービスに対して要請します。(入所施設や訪問系サービスについては、緊急事態宣言の使用制限の要請の対象ではありません)

感染拡大防止などの理由で、介護サービス事業所を休業する場合は、居宅介護支援事業所等と連携し、利用者に必要な代替サービスが提供されるようにすること、東京都に休業の報告をすることを求めています。

東京都は事業者や都民の疑問に答えるために、4月7日に新たにコールセンターを設置しています。
●東京都緊急事態措置相談センター
03-5388-0567
受付時間:9時~19時(土曜・日曜・祝日も受付)

※新型コロナウイルス感染症の予防・検査・医療に関するご相談についてはこれまでと変わらず、新型コロナコールセンターで受付(0570-550-571)
緊急事態宣言を踏まえた介護サービス事業所・施設の対応について(東京都通知)

東京都で休業要請となった施設(4月10日時点)

●遊興施設…キャバレー、ナイトクラブ、バー、ネットカフェ、漫画喫茶、カラオケボックス、勝馬投票券販売所、ライブハウスなど
●教育施設…床面積の合計が1000平方メートルを超える大学、専修学校、自動車教習所、学習塾など
●運動・遊技場…体育館、水泳場、ボーリング場、スポーツクラブ、マージャン店、パチンコ店、ゲームセンターなど
●劇場…映画館、演芸場、観覧場など
●集会・展示施設…床面積の合計が1000平方メートルを超える博物館、美術館、図書館、集会スペース、展示場など
●商業施設…床面積の合計が1000平方メートルを超える生活必需品の小売り関係以外の店舗、生活に必要なサービス以外のサービス業を営む店舗

居酒屋を含む食事提供の施設については、テイクアウトサービスを除いて営業時間を5時~20時(酒類の提供は19時)までとするよう要請しています。

協力した事業者に対して、1店舗のみを運営する事業者は50万円、2店舗以上の場合は100万円の給付金を支給します。5月中旬の給付予定です。
参考:事業者向け 種類別の要請一覧

通所介護、その他これらに類する通所又は短期間の入所により利用される福祉サービスを提供する施設や、保健医療サービス提供施設(通所又は短期間の入所の用に供する部分に限る。)には、適切な感染防止対策の協力を要請がでています。

このように、緊急事態宣言の対象となった都道府県では、休業要請の対象や各対応や住民のサポート体制の強化など、それぞれの方針が示されます。介護サービス事業所が所在する地域の情報をはじめ、各都道府県の対応をチェックしておきましょう。

特集:新型コロナウイルス感染症 介護サービス事業者向け厚労省通知まとめ【随時情報更新】

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