

そうなんだ!!僕が毎週行ってるクラブミュージック流そう!

言い忘れてたけど、効果のある音楽とそうでない音楽があるんだよ。リラックス出来る音楽が良いらしいよ。

そうなんだ…情報収集しっかりします…
介護事業経営者のみなさま、事業所内で音楽を利用されていますか?
音楽はご利用者の方々をリラックスさせたり、認知症予防の効果があると言われています。また、職場の雰囲気を改善して、場を活気づけることも可能です。
今回は、音楽の効果と効果的な楽曲についてお伝えします。
介護のデイサービスで音楽を流す目的
音楽の効果は音楽療法として知られています。
日本音楽療法学会では音楽療法を「音楽の持つ生理的・社会的・真理的働き等を用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に用いるものを指すもの」と定義しています(注)。
音楽療法は、心理療法やリハビリテーションにおいて利用されています。音楽の効果には様々なものがありますが、デイサービスでの音楽の効果をご紹介します。
ご利用者のQOLを高める
自宅で音楽を聴く機会が少ない高齢者にとっては、心地よい音楽や名曲、懐かしい演歌、童謡などを聴けるというのは、生活の質の向上につながります。
ほかのご利用者とのコミュニケーションのきっかけとなる場合もあります。
また、精神的な緊張が解け、食事がスムーズに美味しく食べられたりするなど、日常生活を送る上でも効果があります。
ご利用者をリラックスさせる
音楽の中には、人の心をリラックスさせるものがあります。科学的にも、ある種の音楽を聴くと脳波の一種であるα波(精神的に落ち着いている時の脳波)が出やすいことがわかっています。
α波の効果として、ストレスを抑える効果があります。ストレスが高くなると、人の免疫系の働きは悪くなります。
リラックスしてストレスが低くなると免疫系に対しても良い影響を与えます。
一例としては、モーツァルトの曲を聴くとα波が出やすいことがわかっており、よく利用されているようです。
認知症予防
認知症に対しての音楽療法の効果は研究されており、効果が認められているものもあります。
一つの例として、アルツハイマー型認知症患者に対する、音楽療法(ハンドベルの演奏)の効果についての文献があります。
歌を歌ったり、簡単な楽器を演奏したりして認知症の予防に役立てることができます。
また、歌や音楽が流行していた時代を思い出す効果があり、これは年齢を問わず言えることです。
高齢者にとって若いころに流行していた歌や音楽を聴くことで、当時を思い出す「回想法」というプログラム効果も期待できます。
「回想法」とは、過去の出来事や体験を思いだすようにアプローチを行い、思い出したことなどを話題にすることで気分や意欲の改善、精神的安定を促す効果があり、高齢者のQOL「生活の質」の向上を図るプログラムです。
介護のデイサービスで流す音楽の内容
音楽を聴くのみ
音楽を聴くことは受動的音楽療法に分類されます。
BGM 的に音楽を流しておく場合はリラックスできる音楽が良いでしょう。まず、定番のモーツァルトの曲がおすすめです。モーツァルトの曲はα波が出やすいものが多いようです。
モーツァルト以外では、例えばG 線上のアリア(バッハ)やカノン(パッヘルベル)などもよいです。
それ以外には、鳥の鳴き声や波の音など自然の音が入ったヒーリング音楽(癒しのための音楽)なども効果的です。
デイサービス等の事業所で再生可能な商用可ヒーリング音楽CDも多く販売されており、入手は容易です。
また、ご利用者が好む曲を選択するという方法もあります。ご利用者の方の年代で流行した楽曲(懐メロ)などは効果的でしょう。
具体的には「美空ひばり」の曲などが挙げられます。
歌う
歌を歌うことは能動的音楽療法の一種になります。
ご利用者の多くの方が知っている唱歌や童謡、懐メロなどが良いでしょう。いくつか例を挙げておきます。
ひのまる | 人形 | かたつむり | 桃太郎 | 池の鯉 |
花咲爺 | 浦島太郎 | 紅葉 | 雪 | 春が来た |
茶摘 | 汽車 | 虫のこゑ | 春の小川 | 鯉のぼり |
海 | 朧月夜 | 我は海の子 | 故郷 | おしょうがつ |
おうま | とんぼのメガネ | さくらさくら | かごめかごめ | 荒城の月 |
赤い靴 | 赤とんぼ | あめふり | 肩たたき | 四季の歌 |
春よ来い | ふじの山 | 雨降りお月さん | 村の鍛冶屋 | 七つの子 |
一月一日 | ソーラン節 | お江戸日本橋 | 仰げば尊し | あめふり |
うれしいひなまつり | 青い山脈 | リンゴ追分 | 上を向いて歩こう | リンゴのうた |
お富さん | 高校三年生 | 知床旅情 | 丘を越えて | 誰か故郷を想わざる |
憧れのハワイ航路 | 二人は若い | 真赤な太陽 | 雪の降る街を | バラが咲いた |
高原列車は行く | 長崎の鐘 | 川の流れのように | いつでも夢を | 椰子の実 |
音楽を用いたレクを行う
歌を歌うだけでなく、音楽を利用したゲームや体操などを行うと、よいレクレーションとなります。
- 音楽を聴きながら(歌いながら)オリジナルの体操をする。
- 手拍子をしながら歌を歌う。決めた文字(歌詞)の時だけ手拍子をしないなどのルールを作ってバリエーションを増やす。
- ご利用者が円になって、歌を歌いながらテンポに合わせてボールを隣の人に渡していく。決めた文字の時だけ隣の人に渡す(渡さない)ルールを作って行う。
- 童謡や民謡などのイントロを聞いて曲名を当てる。
- 童謡を聞いてイメージしたものを絵に描く。
音楽を組み合わせることで、レクレーションのバリエーションを増やすことができます。楽しく行えますのでおすすめです。
まとめ
今回はデイサービスにおける音楽の効果についてお伝えしました。
音楽は音楽療法としても広く使われ、認知症の改善にも効果があるとされています。
音楽を上手に使うことで、サービスの質が向上します。コストもそれほどかからず導入できますので、施設に音楽を取り入れることをおすすめします。
ぜひ今回の記事をシェアしていただいて、音楽の効果を多くの方に知っていただけたら幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
認知症予防に音楽が効果的らしいよ。