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デイサービス(通所介護)における収支計画書の書き方を分かりやすく解説!!


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デイサービス(通所介護)の開業を考えている経営者の皆さま。融資審査や事業所指定、事業を軌道にのせるうえで、必須ともいえる収支計画書について、しっかりと理解できていますか。
今回は、デイサービスの収支計画書の作り方に関して、詳しく説明します。ご一読いただき、ぜひ今後の経営にお役立てください。

収支計画書って必要なの?

収支計画とは

デイサービスを開業する際には、収支予計画書(収支予算書)が必要です。収支計画書とは、直近1年間の事業収支の予測を示した計画書であり、通所介護事業の指定申請時に必要となる書類のひとつです。

作成する目的

デイサービスを経営するにあたって、経営者は事業の見通しを立てるため、収支計画を立てて、実際に運営が始まると計画と実績の比較を行い、適切に事業所運営する必要があります。収支計画書を作成することによって、具体的な収支状況及び資金状況を把握することでき、適切な経営判断に役立ちます。
金融機関から融資を受ける際には、収支計画書や事業計画書により融資の可否が判断されるため作成が必要となります。また、前述しているように、介護保険事業所の指定申請時に必要な書類となりますが、現実的な計画となっているか?資金の確保や安定性はあるか?など、作成内容についても留意ください。

収支計画書を作成するメリット

バランスを確認することができる

収入と支出、利益と返済の関係などを把握することができ、損益分岐点及び目標とする数値を明確にできます。また、開業に伴う借入金の金額、使用用途、返済ペースもバランスが取れているか確認することができます。

経営状況の把握

綿密な収支計画書を作成することはとても重要ですが、実績と計画の比較を行うことにより、現状を把握し、必要に応じた改善を行うことが必要となります。そのため、事業の運営を開始した後にも収支計画書を使用して経営状況の把握に役立てます。

一般的な収支計画書の必須項目

一般的な企業の収支計画書の項目を紹介します。収支計画では「損益計算書(P/L)」「キャッシュフロー計算書」をベースとした計画書を作成することになります。
必要とされる項目は以下のようになります。

・収入 
 勘定科目等を使用し、何に対しての収入かがわかるように分類します。
・支出
 勘定科目等を使用し、何に対しての支出かがわかるように分類します。
 例)販管費(給与)、販管費(賞与)、販管費(地代家賃)、販管費(旅費交通費)など
・借入金の金額
・借入金の返済金額
・固定資産の増減

デイサービス(通所介護)の収支計画書の項目

基本的には一般的な企業の収支計画書と変わりなく、使用する勘定科目を増やし、管理しやすいように調整します。
また、介護報酬の入金のタイムラグを考え、月別の資金計画を立てておくことをおすすめします。
・収入 
 勘定科目等を使用し、何に対しての収入かがわかるように分類します。
 例)介護保険収入(国保)、介護保険収入(利用者)、食費収入、居住費収入、雑収入など
・支出
 勘定科目等を使用し、何に対しての支出かがわかるように分類します。
 例)人件費(給与)、人件費(賞与)、販管費(地代家賃)、販管費(旅費交通費)など
・借入金の金額
・借入金の返済金額
・固定資産の増減

デイサービス(通所介護)の収支計画書を作成するうえでの注意点

介護報酬は入金になるまでにタイムラグがある

前述していますが、介護報酬のおおよそ9割は国保連に請求し、請求から約2カ月後に入金があります。このため、開設時の資金管理は重要となります。

収入の計上

どの介護事業でもそうだと思いますが、開設と同時に定員いっぱいのご利用者を集めることは困難です。通常、開設してから徐々にご利用者が増えていくため、開設当初の収入金額は少なくなり、開設時の資金管理で留意する事項になります。

費用の計上

介護事業では、順守しなくてはいけない人員基準があり、事業所の開設に最低限必要な職種と人数が定められています。そのため、ご利用者を確保できていない時期にも人件費が発生するため、こちらも開設時の資金管理で留意する事項になります。

介護事業は人件費率が高い

介護事業はサービス業に該当するため、人件費率の高い業種となります。そのため、適切な人員管理を行うことが求められます。

介護報酬改定

3年に1度(社会情勢を勘案し随時)実施される介護保険の改定によって、介護報酬の引き上げだけでなく引き下げが起こる可能性があります。この介護報酬改定によって計画の内容が大幅に変更となる可能性がありますので留意しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。平成29年度厚生労働省の介護事業所経営概況調査では、デイサービスの収支差率は、4.7%となっており、平成29年度中小企業実態調査中小企業庁実態基本調査では、一般の中小企業では3.5%となっています。
超高齢化社会となり、デイサービスのニーズはますます高くなっていますので、しっかりと計画を立て、地域での信頼を獲得し、堅実な経営を行うことができると見込まれるのでしたら参入する魅力のある事業といえるでしょう。介護事業の開業と運営をサポートしてくれる無料のサービスや有料の会計事務所等の経営の専門家によるサポートを活用し、予定通りの開業ができることをお祈り申し上げます。
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