問題職員を雇い続ける余裕はない!解雇に向けた正しい手順とは−2

テーマ 【コラム】外岡潤  2017-01-16
前回に引き続き、問題職員を、解雇を見据え指導していく方法をレクチャーします。命令違反や不適切行為の都度、戒告・けん責という名の「イエローカード」を出すことで、しっかりと指導しつつ記録に残していくとお伝えしましたが、それでも一向に改善しないときもあることでしょう。そんなときは、○○解雇によるべきなのです! 

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懲戒解雇よりハードルの低い「普通解雇」

 就業規則を見直したことのある方は、こんな疑問を持たれたかもしれません。「解雇と懲戒解雇って、どう違うのだろう? 規定の仕方が被っている様な気がするが……」

 実はその通り、解雇=レッドカードには二種類あり、更に紛らわしいことに一部被っているのです(図参照)。いわゆる「解雇」は「普通解雇」とも呼ばれますが、厚労省のモデル就業規則(平成25年3月版)には、次の様に規定されています。

(解雇) 第49条 労働者が次のいずれかに該当するときは、解雇することがある。 (1)勤務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、労働者としての職責を果たし得ないとき。 (2)勤務成績又は業務能率が著しく不良で、向上の見込みがなく、他の職務にも転換できない等就業に適さないとき。 (4)精神又は身体の障害により業務に耐えられないとき。 (6)第61条第2項に定める懲戒解雇事由に該当する事実が認められたとき。 ……

 一方、懲戒解雇は次の様な定めです。

(懲戒処分) 第43条 職員が次の各号の一に該当する場合には、これに対し、懲戒処分として、訓告、戒告、減給、停職又は解職を行うことができる。 (1) 本会の定める規定に違反した場合。 (2) 職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合。 (3) 本会職員たるにふさわしくない非行があった場合。 (4) 故意又は重大な過失により、本会に重大な損害を与えた場合。 (5) 本会の業務運営の秩序を乱した場合。

 「えっ、「職務上の義務に違反し、または職務を怠った場合」でも懲戒解雇できるの? これって普通の解雇の「勤務状況が著しく不良」や「勤務成績又は業務能率が著しく不良」とどう違うの?」……そんな声が聞こえてきそうです。

 本件のように上司の言うことを聞かない不良社員の場合、一体普通解雇と懲戒解雇のどちらを選べば良いのか。そう迷われるのも当然です。まず相手に出す通知書のタイトルからして決められませんし、なまじ就業規則では、「懲戒解雇の場合は労基(労働基準監督署)の許可を得なければならない」等と書いてありますから、手続きも面倒そうです。何より、相手との雇用契約という縁を切る重要な手続きになりますから、ここで間違える訳にはいきません。

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テーマ 【コラム】外岡潤  2017-01-16

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