財務省が示す医療・介護制度改革の視点と具体的な検討項目

テーマ 【コラム】佐藤慎也   2016-10-17
今回は10月4日に開催された財政制度分科会にて財務省が示した社会保障の議論から、社会保障のお話しと介護分野における方向性を抜粋して取り上げたいと思います。おかげ様で昨年書いたコラム「財務省が示す平成30年介護保険改正における方向性とは」は多くの方が読んでくださっておりますので、1年経過した中で内容を更に深めて伝えていければと思います。今回はその中でも社会保障と医療・介護制度改革の視点と具体的な検討項目を中心にお伝えしていきたいと思います。

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社会保障給付費の推移

 平成30年に医療・介護のダブル改定が行われますが、その改定と切っても切り離せないものが社会保障給付費となります。医療・介護ともに財源は社会保障給付費となっておりますし、国の命題事項として社会保障制度の持続可能性確保を図るために社会保障制度改革の推進を行っているところです。

 下記資料は2016年度の社会保障給付費(予算ベース)を入れた過去50年以上の社会保障給付費の推移となっております。2016年度の給付費総額は118兆3,000億円となっており、その内訳は年金が56兆7,000億円、医療が37兆9,000億円、介護が含まれる福祉その他が23兆7,000億円(介護10兆6,000億円)となっております。1970年の給付費総額が3兆5,000億円で内訳が年金9,000億円、医療2兆1,000億円、福祉その他6,000億円ですから比較してみると45年間で給付費総額は33.8倍、年金が63倍、医療が18倍、福祉その他が39.5倍になっていることがわかります。

 また、2025年度の給付費予想額ですが、総額が151兆円、年金61兆9,000億円、医療53兆3,000億円、福祉その他が35兆8,000億円(介護は19兆7,000億円予想)となっております。年金の伸びがあまりないのに対して、医療が13兆3,000億円、介護が9兆1,000億円と高い伸びが予想されております。これは医療、介護が特に必要となる75歳以上に向かって団塊の世代を含む同学年最多ゾーンが増加していくためです。

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テーマ 【コラム】佐藤慎也   2016-10-17

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